NJKF女子部5選手がJ-GIRLS大会で旋風起こす!? 石岡沙織「応援に行きたい」

高崎計三

試合を控えるAZUMA、山田の実戦練習ではジム内の緊迫感が高まる 【高崎計三】

 9月27日に東京・新宿FACEで行われるJ−GIRLSの大会に、NJKFから5名もの選手が大挙して出場する。アトム級王座決定トーナメントに山田純琴(y−park)、Mai(健心塾)、彩(インスパイヤード・モーション)の3選手、ワンマッチで中村すずな(健心塾)、そしてメインにはy−parkのAZUMAが出場し、初のフェザー級戦でタイのヌシアン・ポー.プラムックと対戦する。リングネームからも分かるとおり、あのK−1 MAX世界王者、ブアカーオ・ポー.プラムックと同門で、WAKO.PROムエタイ世界バンタム級王者という強豪だ。

 NJKFの女子選手が一大会にこれだけそろって出場するということも珍しければ、J−GIRLSの大会にある団体からこれだけまとまって参戦するというのもなかなかないこと。それだけに、各選手の闘いぶりに注目が集まる。

 そんな中、選手たちは新しい練習環境も模索しつつ、この大一番に臨もうとしている。都内・大久保のDEEPジムで週に1回行われている合同練習がそれだ。9月上旬のある日に取材に訪れると、AZUMA、山田、大浜芳美(インスパイヤード・モーション)らNJKF勢が空手道禅道会小金井道場の石岡沙織、北村ヒロコらと練習に励んでいた。途中からは、10月24日に女子総合イベント「VALKYRIE」でデビュー予定の三浦絢女(和術慧舟會高田浩也道場)も参加。石岡は女子総合格闘技イベント「JEWELS」の若きエースとして期待されている注目株で、8月にはシュートボクシングが開催した女子の祭典「Girls S−cup」にも出場した。

 そもそも、この練習が始まったきっかけが「Girls S−cup」だった。本格的な立ち技の練習がしたかった石岡と、より幅広い練習相手を探していたy−park勢が合流し、次第に他の選手たちも輪に加わるようになった。新たな環境での練習はお互いに得るものが多く、「Girls S−cup」終了後も練習は継続されている。

AZUMA「自分は倒しに行くことしかできない」

NJKFの選手たちは石岡、北村らと合同練習を行うなど、新しい練習環境を模索している 【高崎計三】

 練習は2分1Rで各自シャドーの後、順次相手を入れ替えてのスパーリングが基本。この日は試合での負傷明けという石岡はマスのみだったが、時折、組み合わせによってはy−parkの山崎将会長(NJKF女子統括部長)から「ガッチリやっていいから」という指示が入る。試合を控えるAZUMA、山田の実戦練習のためだが、この時ばかりはジム内の緊迫感が格段にアップする。

 今まで同門内での練習が基本だったy−parkの選手たちにとって、この練習のメリットは大きい。「AZUMAとだと身長差があるんですけど、ここでは同じぐらいの体格の選手とも練習ができるからいいですね」と山田が言えば、AZUMAは「ジムでは練習相手が先輩ばかりなんですけど、ここだと自分で動きを確認しながらできるので役立ってます」と微笑む。

 もちろん2人とも、次戦への意気込みも熱い。まずはAZUMAのコメント。
「今回、初のメーンをやらせていただきます。聞いた時はビックリしたし、うれしかったですね。前回の試合で負けてしまってチャンスを逃してしまったので、こうなるとは思ってもいませんでした。J−GIRLSの皆さんと会長に感謝の気持ちでいっぱいです。
 相手はタイのチャンピオンで、ブアカーオと同じジムの選手ということなんですけど、いつも相手というより自分のことで負けてしまっているので、自分のことを主に考えています。

 今回からフェザー級に転向するんですけど、バンタム級の時は普段から55〜56キロに保っていたのでいつも減量しているような状態だったんです。プロになってからずっと減量しっぱなしだったので、それがなくなるのは楽ですね。今はスタミナが切れなくなったし、気持ち的にもすごく楽になりました。これを試合でも生かしたいと思ってます。
 今回、NJKFからたくさん選手が出るのはすごくうれしいですね。その中で最後が自分でいいのかなっていうのはあるんですけど(笑)、頑張らせていただきます。できればKOしたいですね。自分は倒しに行くことしかできないので(笑)」

石岡沙織「KO勝ちが見たいです」

9.27J−GIRLS新宿大会にはNJKFから5選手が出場する 【高崎計三】

 初代王座決定トーナメントに挑む山田は……。
「8人の中では自分だけ20戦以上していて、他の選手は10戦しているかどうかなので、タイトルを狙うというより、獲りに行きます。相手の美保選手は今までやった中では一番身長が高いんですが、逆にやりやすいですね。いつも練習相手は自分より背の高い人ばかりなので。
 今回、NJKFからいっぱい出るので、うれしいですね。トーナメントにも3人出るんですけど、そんなことは今までなかったですから。
 次の大会では1回戦、準決勝まであって、1日2試合するのは初めてになりますが、問題は全然ないです。自分はパンチ主体のスタイルなので、お客さんにはパンチで攻める速さを見てほしいですね。倒します!」

 石岡は、2人についてこうコメントしてくれた。
「AZUMA選手は速いし、一発一発が重いですね。それにコンビネーションもいっぱい持っていて、全然ついていけないです(笑)。山田選手はけっこうボディがうまいですね。自分は普段、あんまりボディをもらうことはないんですけど、山田選手とやる時はけっこうもらっちゃいますね。入り込まれる感じで。頭振るのとかもうまいし。今度のJ−GIRLSは両選手とも出るので、応援に行きたいですね。自分がSBではKOできなかったので、KO勝ちが見たいです!」

 NJKF女子部にとって、9.27J−GIRLSはその存在をアピールする格好の舞台。石岡らとの練習はどのような形で試合に発揮されるのか? メーンを務めるAZUMAをはじめ、5選手はどんな闘いぶりを見せてくれるのか? 新宿FACEのリングに、彼女たちが旋風を巻き起こすところが見たい!
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