長野美香vs.富田里奈、GP1回戦で運命の再戦=9.13ジュエルス

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ジュエルス54キロ級GPで再戦が決まった長野(中)と富田(右)、アミバは鹿児島と対戦 【スポーツナビ】

 女子総合格闘技「ジュエルス」の9.13東京・新宿FACE大会で開催される54キロ級トーナメント(4選手出場)の対戦カード発表会見が5日、チケット&トラベルT−1で開かれた。

 このトーナメントは「ROUGH STONE GP」と題される、48キロ級、54キロ級、60キロ級の3階級次世代クイーン候補生たちが集結する若手女子ファイターたちの登竜門。この日は54キロ級GPに出場する長野美香、富田里奈、アミバ、また欠席した鹿児島陽子の代役で尾薗ジュエルス代表が報道陣公開のもとで行われた組み合わせ抽選会に臨み、長野vs.富田、アミバvs.鹿児島の組み合わせに決定した。

 トーナメントまで約1週間となったところで対戦相手も決まり、「1回戦をしっかり勝って、12月はタイトルと賞金をいただきたい」(富田)、「勝ちに行きます。優勝して、トップ選手と試合するチャンスをつかみたい」(長野)、「優勝すれば賞金ももらえて、自分の名前も上がる。オイシイなと思います」(アミバ)と、それぞれ闘志を新たにコメント。まずは1回戦突破へ向け、3選手それぞれが意気込みを語った。

 また、アイスリボンからジュエルスに初参戦する志田光の対戦相手は、藤井惠2世の呼び声高いAACCの浜崎朱加に決定した。

スパン2カ月での再戦、両者「やるからには勝つ」

わずか2カ月のスパンで再戦となった長野(左)、富田 【スポーツナビ】

 緊張の公開抽選会。これが運命と言うべきか、互いに「Aブロック」を引き当てた長野と富田は、思わず目を合わせて吹き出してしまった。というのも、両者は前回の7.11新木場大会で対戦(2R0分35秒 腕ひしぎ十字固めで長野が勝利)。それから2カ月あまりでの再戦になったからだ。

 富田、長野ともに最初に口に出てきた言葉は「こないだ戦ったばかりなんでビックリです」。だが、リベンジに燃える富田は「前回負けてから、いつか長野さんとまた試合をする予感があって、長野さんを意識してずっと練習してきました。休まずガンガンやってます」と、むしろこの間を置かずしての再戦に歓迎ムードだ。

 対する長野は「当たらないと思っていた」だけに、やや戸惑い気味だったものの、すぐさま「当たったからには勝ちに行きます」と戦闘モードに変身。そして、「前回の反省点をしっかり練習してきましたし、自信をもってやりたい」と返り討ちにあわせることを予告する。

減量が心配(?)もアミバ「佐伯さんを見返す!」

アミバは佐伯DEEP代表を見返すと気合満点! 【スポーツナビ】

 一方、佐伯繁DEEP代表の秘蔵っ子アミバは「まずは対戦相手よりも、体重を落とさないと……」と一番の心配事はダイエット? そんなアミバと鹿児島も過去にグラップリングマッチなどで対戦経験があり、アミバが2勝とリード。しかしながら、「その時の気持ちで試合は変わってくるし、絶対勝てるように自分からガツガツいきたい。鹿児島さんはアマチュアの大会とかにたくさん出ていてすごい。その勢いに負けないようにしたい」と油断はない。
 また、「いつも佐伯さんからバカにされるんですよね。だから、『見たか!』って見返したい」とモチベーションを高めている。

 長野、富田、アミバ、鹿児島いずれも次世代をになうジョシカクファイターと尾薗ジュエルス代表が期待をかける、まさにダイヤの“原石”。9月の1回戦、そして12月の決勝戦を勝ち抜き、一番の輝きを見せるのは――。

富田、長野、アミバ 1回戦&優勝へ向けてコメント

くじ引きの結果に思わずビックリ! 【スポーツナビ】

■富田里奈「長野さんを意識して練習してきた」

「長野さんとはこないだ戦ったばかりなのでビックリしています。でも、決まったからには、対戦相手よりもまずは自分のやりたいことをやって、しっかりと勝って12月にはタイトルと賞金をいただけたらと思います。対策よりも、まずは自分のやりたいことができるかですね。
 長野さんとは当たるんじゃないかと思って、練習でも長野さんを意識してやってきました。前回の試合の後も休まずにガンガンやってきて、この1カ月ちょっとで悪かったところを修正してきましたし、勝って『あいつ、スゲェな』って言われたいですね。
 気持ちが試合の9割を占めると思うので、自信を持っていくところが前回から成長したところかなと思います。
 アミバとはいっしょに練習していますけど、AACCではヘッドギアもつけずに本気で殴り合いますし、知っている人を殴るのは平気なので、決勝戦ではアミバをボコボコにしたいですね(笑)
 今お金がなくて、引越しもしたいですし、賞金がほしいですね(笑)」


■長野美香「今度は自信をもって試合したい」

「富田さんとは対戦したばかりなので私もビックリしました。自分では富田さんは引かないかなって予想していたんですけど、当たったからにはしっかりと勝ちに行きます。
 前回の試合は何度もビデオで見返して、反省点をちゃんと練習してきました。それと、前回の試合は動きが硬かったんですけど、今度は自信をもって試合したい。試合の前からでもリラックスした状態でいたいと思っていて、今度はそうなるようになればと思います。
 決勝戦に関しては、鹿児島さんのことがちょっとよく分からないんですが、アミバさんとは戦ってみたいと思っているので、決勝戦はアミバさんと(笑)。
 優勝してタイトルのようなものがほしいですし、優勝することでトップ選手と試合ができるチャンスをつかみたいです」


■アミバ「練習してきた動きが出せるように頑張りたい」

「まずは対戦相手よりも、体重を下げないといけないので……。
 鹿児島さんとは当たったことがあって、2勝しているんですが、試合はやってみないとわからないし、その時の気持ちで変わるものだと思っています。今度も絶対に勝てるように、自分からガツガツ行きたい。
 鹿児島さんの印象ですが、自分と当たった時が初めての試合だったみたいなんですが、初めてとは思えないくらいの動きで、私も必死だったことを覚えています。結果的に自分が勝ちましたが、その後も鹿児島さんはアマチュアの試合もいっぱい出ていてすごいと思う。その勢いに負けないように、練習してきた動きが出せるように頑張りたい。
 最近は寝技が多くなっていたので、打撃もできるように練習しています。
 決勝戦に関してですが、2人とも会えばしゃべる仲で、特に富田さんとは練習もいっしょにやっています。私は感情が入っちゃうとダメで、やりづらさでは富田さんが一番。富田さんには長野さんにリベンジしてほしいと思いますが、プレッシャーなく戦えるのは長野さんかなと思います。
 優勝賞金については、富田さんは自分のために使うみたいなので(笑)、私は練習仲間とご飯にでも。あと、佐伯さんが私のことをバカにするので、『見たか!』と見返したいです」

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