邪道&外道デビュー20周年記念インタビュー[前編]=新日本プロレス

スポーツナビ

外道「当時を思えばもっと早くチャンスが欲しかった」

20年のレスラー生活を回顧する2人 【スポーツナビ】

――ちなみに今までで一番効いた技というのは?

邪道 いやヘッドハンターズですよ。

外道 (ヘッドハンターAの)ムーンサルトと(同Bの)ボディプレス。あれはイヤだったな〜。

邪道 あと天龍源一郎の顔面パンチとか。

――すごい痛そうですよね

邪道 痛そうじゃないんです。痛いんです。

――失礼しました(笑)。ではこのレスラー生活20年、波乱万丈でしたが充実しているという感じですか?

邪道 充実はしてたんじゃないですかね? 多分。

外道 充実してたんだか……もっと早くから充実してほしかったという感じはあるよね。

――苦労が多かったから?

外道 そうそう。13年目でIWGPジュニアタッグのベルトを取ったんですよ。13年ですよ? それまで濃いんだか薄いんだか分かんなかったよね。

邪道 もう5年早ければよかった気はするね。

外道 空回りしてたような気がするね、その当時。「なんでこんなに回り道してきたんだろうな」みたいな。まぁしゃあないんだけどね。

――もっと早くチャンスがあればと

外道 欲しかったね。

邪道 それ(苦労した過去)があったから、これ(現在)かもしれないしね。

外道 だからなんとも言えないけどね。ただ、あの当時を思えばもっと早くチャンスが欲しかったよな。

邪道 ほんと泥水をすすって生きていたようなもんだからね、メキシコの修行時代とか。泥水はすすってないけど(笑)。

――実際には(笑)

外道 「ほかの仕事しようかな? しなきゃまずいな?」って思ったときも何回もあるしね。

――このままでは食べていけないと思ってですか?

外道 団体が変わるたびに給料がなくなったりするわけですよ。「どうしよう」みたいなね。まぁリスクがあるわけですよ、いろいろと。流浪の人生にもね。

邪道 でも不思議なもんでね、なんとかなるものなんですよ。なんとかなったんですよ。

外道 そうそう、なんとかなっちゃうんだよ。

邪道 極限まで行くんだけど、なんとかなるんですよ。なぜか知らないですけど。

――それは人との縁だったりですか?

邪道 いろんな人間関係とか助けてくれる人とか。それでなんとかなって、今ここまで来たんですよね。

邪道「新日本に来たから安泰ってわけじゃない」

「新日本でもサバイバル」と語る2人はコンビネーションでも進化を続けている(写真は07年11月後楽園ホール) 【t.SAKUMA】

――では数多くのどん底を経験されているお二人ですが、新日本に上がって定着している現状は感慨深いですか?

外道 でもね、なんだかんだ言っても、新日本に入っても“サバイバル”ですよ。感覚的には変わらないね。生き残っていかないといけないわけだから。だって使えなくなりゃポーンと出されちゃうわけだから。そういう商売だから、俺らは。それを多分、分かっていないヤツらはね、新日本にはいっぱいいると思うんだけど。俺らの商売はそういうもんですよ。使えなきゃ、もう終わり。リスクの方が高い商売ですよ、俺らは。ケガして終わっちゃうことだって多い割には、プロ野球選手ほど(給料を)もらえないし。そりゃ厳しい商売ですよ。

――ものすごいプロ意識ですね

外道 ただね、リングに上がって歓声をもらったときの……客が「ウワーッ」って言ったときのアレは何物にも代えがたいよね。今ね、あんまり(プロレス界が)調子がよくないから、レスラーになろうっていう若いヤツもいないんだよね、おそらく。だけど、それを今から「プロレスラーになりたい」っていうヤツがいるような世界にまた変えていかないといけないからね。そこは俺らの20年の経験から、またそういうのを作り出したいなという気持ちもあるしね。

――20周年といっても、まだまだ通過点でしかない?

邪道 全然まだまだですよ。

外道 まだまだ。体見てもらえれば分かるとおり、まだまだ現役ですよ。

邪道 新日本に来たから安泰ってわけじゃないしね。あぐらかいてる余裕はないし。まだまだ邪道&外道は進化しますよ。

――お二人ぐらいのキャリアがあれば、もうそろそろ落ち着いてしまうことも考えてしまいそうですが素晴らしいですね

外道 いやそうしないとね、やっぱり生やさしい世界じゃないから。俺らも20年間、イヤっていうほど思い知らされてるからね。

邪道 老け込んでらんないですよ。

外道 止まったら終わりですよ。

※近日アップ予定の後編では8.30後楽園大会のこと、そして脅威のタッグワークの秘訣が語られます。

■新日本プロレス「GET OUT OF MY WAY 〜JG20FTW〜」
8月30日(日) 東京・後楽園ホール 開場17:30 開始18:30

【全対戦カード】

<第7試合 タッグマッチ 時間無制限1本勝負>
邪道、外道
金丸義信、平柳玄藩(ともにプロレスリング・ノア)

<第6試合 ハードコアマッチルール 時間無制限1本勝負>
真壁刀義、後藤洋央紀
田中将斗(ZERO1)、矢野 通
※あらゆる凶器の使用を認め、場外カウントは無しとする

<第5試合 8人タッグマッチ 30分1本勝負>
タイガーマスク、獣神サンダー・ライガー、ザ・グレート・サスケ(みちのくプロレス)、飯伏幸太(DDTプロレスリング)
金本浩二、田口隆祐、ディック東郷(フリー)、TAKAみちのく(K−DOJO)

<第4試合 シングルマッチ 30分1本勝負>
中西 学
井上 亘

<第3試合 タッグマッチ 30分1本勝負>
永田裕志、平澤光秀
中邑真輔、飯塚高史

<第2試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
本間朋晃
石井智宏 

<第1試合 タッグマッチ 20分1本勝負>
ミラノコレクションA.T.、タイチ
岡田かずちか、吉橋伸雄

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