イチロー、松坂、ダルビッシュら34名を選出=WBC1次登録メンバー候補発表会見
イチローは侍ジャパンの大きな力になってくれる
日本代表の新しいユニホームの間でポーズをとる原辰徳監督 【スポーツナビ】
原監督 コンディショニングを考慮すれば100パーセントだと思います。同じチームで戦った松井秀喜とは何度も話をしました。しかし、コンディショニングにおいて不安を残していた。そういうことでメンバーとして発表できなかったことは私のみならず日本のファンの方もガッカリしているという部分があるでしょう。しかしコンディショニングを考えればこのメンバーがもちろん100パーセントだと思っています。
――イチローに期待することは
原監督 イチローはこのメンバーでもっとも経験が多いし、期待も大きいと思います。一緒にプレーヤーとして戦った時期があります。彼は侍ジャパンとして全力で戦ってくれるでしょう。ただ、勝負師として少しでも困ったり、アドバイスを求めてくるならば私も力になりたいと思っているし、侍ジャパンの大きな力になってくれると確信しています。
――初めてジャパンに選ばれた選手が多いが、彼らに何を期待しているか
原監督 経験のあるなしは抜きにして、2月22日に最強メンバー28名を絞り込むという気持ちに変わりはありません。その中でいいコンディショニングで宮崎に2月15日に入ってもらいたい。その中でチームをつくる上で練習試合などもあるから、100%で2月15日に来てほしいとは思っていません。7、8割ぐらいで余裕を持って入ってほしいと思っています。
――投手陣を見ると先発投手が多いが、中継ぎが少ないのは
原監督 決して中継ぎが少ないとは思っておりません。戦う上で3月にコンディショニングをつくるのは難しい時期であります。特にピッチャーは球数の制限も設けられます。しかし、僕はこれがプラスになると考えています。山田投手コーチやチームスタッフとも話し合いを続けています。まだ100%決まってはいませんけど、ランナーのいないマウンドで投げる先発投手を1試合の中で2人使いたい。そして、ランナーがいるならそこでリリーバーを出す。ここでリリーバーを2人。最後にはクローザーを置きたいという理想を持っています。その理想に対して期待できる投手陣16名だと思います。本大会では登録メンバー28名の中で投手が13名になると考えています。
――前回MVPの松坂に期待することは
原監督 彼とはグラウンドでは敵という形で、相手チームのエースとしてせん望の思いで彼を見ていました。実際に話したことはありませんでした。ただ、昨日彼から電話がありました。そこで、代表、投手陣の中心として戦ってくれ、と。大きな期待の中で世界に戦いを挑もうじゃないかと話をしまして、松坂からも「全力で戦う」という会話がありました。先発投手の軸の1人として戦ってもらおうと考えています。
――本大会のメンバーは今回発表された選手から選ばれるのか
原監督 基本的にはこのメンバーでスタートしたいと考えています。しかしコンディショニングの面でいろいろな対応を考えて選考していかなくてはいけないと思っています。当然このメンバーがいいコンディショニングならばこのメンバー中心で28名を選出すると考えてください。
※会見出席者の主なコメント
侍ジャパンへの期待を語った加藤良三プロ野球コミッショナー 【スポーツナビ】
WBC東京ラウンドは世界に先駆けてスタートします。前回優勝チームである日本と、北京五輪優勝チームである韓国がいることで、世界中の野球ファンの視線が東京に注がれることになります。日本のファンの皆さまに真剣勝負のベースボールを楽しんでもらいたいです。
■滝鼻卓雄・読売新聞会長
第1回大会は大成功に終わり、選手、メディア、野球ファンの注目度も高くなってきています。WBC優勝の日本と北京五輪優勝の韓国。この両チームが参加する東京ラウンドは世界的に見てもレベルが高いものになるでしょう。その先にアメリカ、キューバ、ドミニカ共和国などとの戦いが待ち受けています。特に王者である日本は各チームから徹底的にマークされると思いますが、その重圧をはねのけて3月23日の決勝戦を制するのは、原監督率いる侍ジャパンであってほしいと心から願っています。
■荻田伍・アサヒビール株式会社代表取締役社長
WBCは一流のプレーヤーが国と地域を代表して、真の世界一を決める大会であると思っていますので前回に続いて協賛できることを名誉だと感じています。前回大会で日本代表が世界一の栄冠を勝ち取りました。今回は連覇をかけた日本代表の新たな挑戦の場であると思います。私たちも連覇をかけて挑戦する日本代表の夢と情熱に大いに共感しています。世界の強豪相手に日本代表が大いに活躍し、この大会が日本中に感動と勇気を与える、素晴らしいものになるように心より期待しております。
■加藤良三・プロ野球コミッショナー
WBCで日本が真の世界チャンピオンになるためには東京ラウンドは避けては通れません。強豪が多いことは皆さんご存知だと思います。しかし、今回のチームにおいては全員が侍、侍ジャパンであります。侍とは力と誇りと品位の象徴でもあります。原監督のリーダーシップのもとで真剣勝負の神髄を見せてもらえることを確信しております。