課題と可能性が垣間見えたスタート=新生JBL開幕戦リポートコラム
アイシンの勝利で幕開け
開幕戦は、アイシンが勝利。写真は、第4Q終盤のダメ押しシュートなど、14得点を挙げた柏木 【鈴木栄一】
さらに第4Qに入っても日立の勢いは止まらず、カール・トーマスの連続得点などにより残り約5分で1点差にまで詰め寄った。しかし、アイシンは、ここから地力を発揮しアルファ・バングラ、桜木ジェイアールらが得点を挙げると、最後は柏木真介のシュートで再び10点差に突き放し67対57で勝利を飾った。前半の楽勝ペースから、一時は危ない場面もあったアイシンの鈴木貴美一HCは、「試合の入り方は良かったが、第3Qは自分たちのオフェンスが悪く、日立にスピードのミスマッチを突かれてやられしまった。しかし、最後はきちっと締めて勝てた。トータルで見て、相手を57得点に抑えたのは良かった」と振り返った。
エンターテインメント面は課題も
竹内兄弟がJBL初対決
開幕戦でJBL初対決が実現した竹内兄弟(左が兄の公輔、右は弟の譲次) 【鈴木栄一】
日立は外国人のテイトが欠場中であり、インサイドの軸の一人としてゲームハイの38分26秒出場の譲次は7得点、10リバウンドという数字に「得点はシュートの本数からいって15得点、リバウンドは出場時間からいってあと2〜3本は取らないといけない。テイトがいない分、自分がもっと頑張らないといけなかった」と、チームの主力として納得していなかった。そして、公輔については、「アイシンは外国人選手が2人いることもあり、ノーマークの状況からしか打ってこなかった。敵としては嫌だが、もっと攻めて来られた方が恐い印象があると思う」と語っている。
一方の公輔は、チームの主力選手として34分19秒の出場で10得点、8リバウンドを記録。だが、譲次の発言については「大学時代は自分がチームの中心だったが、アイシンの中心はバングラやジェイアール。チームとしては1番確率の高い所(バングラやジェイアール)から攻めるのが大事だと思う。しかし、コーチからはミスを恐れずに思いっきりやれと言われており、これからは徐々にオフェンス面でも目立っていきたい」とコメントするなど、自分でも積極性の面で足りないことを自覚している様子。タレントぞろいのアイシンにいることもあり、まずはサポート役という意識の方が強いように感じた。現在の2人の状況を見れば、譲次の方がチームの勝敗により大きく影響を及ぼす立場と言えるだろう。
試合増の成長促進に期待
<了>
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