ミルコ打倒に燃えるアリスター、自信のKO予告=DREAM.6

佐々木亜希

ミルコ打倒に燃えるアリスターが来日、自信の打撃KOを予告した 【佐々木亜希】

 20日、9月23日「DREAM.6」(さいたまスーパーアリーナ)に出場するアリスター・オーフレイム、ミドル級GP4選手が来日。ミルコ戦、ミドル級ベルト戴冠という大きなチャンスを前にした5選手が、試合に賭ける意気込みを語った。

 念願のミルコ戦に挑むアリスター・オーフレイムは、久々にトレードマークのハンマーを携えて海を渡った。「日本のファンから、持ってきてくれとリクエストも受けていたし、自分はミルコを倒してチャンピオンになるからね。何かマスコットが必要になると思って持ってきたんだ」。オーフレイムにとってのハンマーは、縁起をかつぐ勝利のお守りでもある。「ミルコはレジェンド。ストライキングももちろん、グラウンドも悪くない。自分はあくまでも自分の試合をするだけだよ」。ミルコを認めているからこそ勝利したい。入念なトレーニングを経て、アリスターは確かな自信を手にしている。「ストライカー相手にストライキングで勝つというのは最高の皮肉」と、ミルコ相手にスタンドでのKO決着もほのめかした。

「3年前のアリスターとはまったく違う」

トレードマークのハンマーを久々に持参したアリスターは「KOかサブミッション、どちらかで決まるだろうね」 【佐々木亜希】

 3年前、オーフレイムは「PRIDE GP」ミドル級決勝戦でマウリシオ・ショーグンに敗北。悔しさを胸に生まれ変わったオーフレイムはトレーナーを変え、スパーリングパートナーを増やして猛特訓に励んできた。敗戦と勝利を繰り返しながら成長したオーフレイムが、ついに対戦要求を送り続けてきたミルコ戦実現にこぎつけた。

 「自分のキャリアの中でも、非常に大きな意味のある試合だろうね。今のアリスターは、3年前のアリスターとはまったく違う。自分は必ずチャンスをものにする。自分の戦績で、判定で勝利したのは一回だけ。KOかサブミッション、どちらかで決まるだろうね」
 完璧な状態に自分を仕上げてきたという確信があるからこその、一本勝ち予告。ミルコを相手に、オーフレイムは自信を秘めた現在の自分自身をぶつける。

V候補マヌーフ「最後に残ってるのは自分だ」

ミドル級GP優勝候補のマヌーフは、2試合戦い抜くスタミナにも自信たっぷり 【佐々木亜希】

 そろって来日したミドル級GP4選手のうち、「HERO’S」トーナメント準優勝者として、優勝候補に目されるメルヴィン・マヌーフは「アメリカン・トップチームでトレーニングを行ってきた。何をしていたかって? ドラムを叩いていたよ」と報道陣を煙に巻いたが「コンディションは問題ない。15分×2試合をしっかりできる自信があるということだ」と、トーナメント2試合を勝ち抜くスタミナと技術を身につけてきたとも豪語。「トーナメントを勝ち抜くのに大切なのは、最後に残ってるのは自分だと信じることだ」とつけくわえた。

 桜庭和志を沈めた一撃を持つマヌーフ。誰もが避けたい対戦をあえて希望したのはゲガール・ムサシだ。寝技、立ち技ともにコンプリートファイターと評されるムサシは、マヌーフを「彼は、試合が長引くと疲れてくる。サブミッションにも弱い」と分析。「自分はメンタル、コンディションともにベストな状態だ。強いと言われるマヌーフを倒すことで、自分の強さを見せたいんだ」と、大物食いを狙うと語った。

ダークホースの“弁慶”ガレシックは静かな闘志

マヌーフ、ジャカレイともに警戒しているのが“弁慶”ガレシック、優勝へ向け静かに闘志を燃やした 【佐々木亜希】

 そしてマヌーフ、ジャカレイともに「爆発力がある」と警戒したのがゼルグ“弁慶”ガレシック。「ホナウド・ジャカレイ相手に寝技で行くのは、あまりかしこくないね。立ち技で決めたい」と、スタンドでの勝負に賭ける心積もりのゼルグは「私は小さな国の、小さな町の、小さな家で育った。その私が『DREAM』の王者になるのは、自分へのとても大きなご褒美だ」と、静かにベルトへの執着心をかいま見せる。寝技の技術に定評がある相手のホナウド・ジャカレイは「観客を喜ばせて、最後は私が勝つ」と、寝技でも魅せる試合を行うと約束。「ベルトを取るのは自分の夢。まさに私の“DREAM”が実現する舞台になるはず」と続けた。

 寝技のベテラン、立ち技の強豪、ともにこなすオールラウンドファイター、爆発力を秘めた新鋭と役者のそろったミドル級GP。はたして、トーナメントを勝ち上がって「DREAM」のベルトを手にするのは、どのファイターとなるのか。

DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦

9月23日(火・祝)埼玉・さいたまスーパーアリーナ 開場15:00 開始16:00

<第12試合 ミドル級グランプリ2008 決勝>
[第2試合勝者]
[第3試合勝者]

<第11試合 ヘビー級ワンマッチ>
ミルコ・クロコップ(クロアチア/チーム・クロコップ)
アリスター・オーフレイム(オランダ/ゴールデン・グローリー)

<第10試合 ライト級ワンマッチ>
青木真也(日本/パラエストラ東京)
トッド・ムーア(米国)

<第9試合 ミドル級ワンマッチ>
秋山成勲(フリー)
外岡真徳(正道会館)

<第8試合 ウェルター級ワンマッチ>
桜井“マッハ”速人(マッハ道場)
弘中邦佳(Academia Az)

−休憩−

<第7試合 ミドル級ワンマッチ>
ミノワマン(フリー)
船木誠勝(ARMS)

<第6試合 フェザー級 ワンマッチ>
所 英男(チームゼスト)
山本 篤(KRAZY BEE)

<第5試合 ヘビー級ワンマッチ>
セルゲイ・ハリトーノフ(ロシア)
マイティ・モー(米国/シャークタンクジム )

<第4試合 ライト級ワンマッチ>
中村K太郎(和術慧舟會東京本部)
アドリアーノ・マルチンス(ブラジル/KRAZY BEE)

<第3試合 ミドル級グランプリ2008 準決勝>
ホナウド・ジャカレイ(ブラジル/ブラザ柔術)
ゼルグ“弁慶”ガレシック(クロアチア/チーム・トロージャン)

<第2試合 ミドル級グランプリ2008 準決勝>
メルヴィン・マヌーフ(オランダ/ショー・タイム)
ゲガール・ムサシ(オランダ/team Mousasi/Red Devil International)

<第1試合 ミドル級グランプリ2008 リザーブマッチ>
ユン・ドンシク(韓国/チーム ユン)
アンドリュース・ナカハラ(ブラジル/極真会館)
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