DREAM.5直後に緊急取材!「桜庭和志になりたくて」青木真也=『格闘技通信』発
ヨアキム・ハンセンとの決勝戦 【保高幸子】
宇野薫選手という生物と闘えたことは、大きな財産になりました
そして、大会後にホテルの部屋で青木の本音に迫った… 【保高幸子】
「う〜ん。長いじゃないな、とにかく疲れました。一言でいうと、トーナメントってどうなんだよという感じ(笑)。柔道と総合ではわけが違う。総合では打撃のダメージが蓄積するしね。今日2試合闘ってみて、アメリカで1日複数の試合がダメというのがよくわかりました。以前DEEPで2試合やったことがあるけど、今回とは全然違いました。別に負け惜しみでも何でもなく、決勝戦は100%の状態で闘えなかったわけですからね。対照的にヨアキム・ハンセンはピンピンしていた(笑)」
――確かに1試合を消化した時点で、青木選手とヨアキム選手の体力の消耗度は全然違っていたと思います。
「そうそう。ヨアキムにとってブラックマンバ戦は普通のアップ(練習)だったじゃないですか。対照的にこっちはフル。でも、僕にとって宇野薫選手とやれたことは、大きな財産になりました」
――具体的にいいますと?
「宇野薫という生物と闘えたということです。強かったぁ!」
──例えばどんなところが?
「ステップインは激しかった。あれは嫌だったですね」
――想像してた以上に強かった?
「だって2回とったと思いましたもん。まず1Rのヒールホールドで極まったと思った。バッチリとって、バリバリって鳴っていましたから。もうひとつは三角(絞め)。宇野選手は顔が小さくて極まらなかった。アゴの部分をなんかズラすのがうまいんですよ」
――あの時、凄いなと思ったのは宇野逃げの瞬間を狙って仕掛けたことです。
「よく見ているじゃないですか。知っているのはムエタイだけかと思いましたよ」
──言い過ぎ(笑)。
「そう。あの時は向き直りを狙ったんですよ。パッて入ったんで、『あ、いける!』みたいな感覚があった。あと、何回もバックを奪取したっていうのもよかった。でも、結果的に向こうに攻めさせられたという感じがするんですよ」
――攻めさせられた? 相手が受けのプロレスをやっているようなコメントですね。
「見ただけだったら僕が圧倒しているかもしれないけど、やっている当人は勝たせてもらったみたいな感じなんですよ。とにかく宇野選手はディフェンス力が高いんで、こっちがワンミスを犯したらいいポジションを取られるという危機感があったので頑張りましたよ」
──打撃の方はどうでした?
「ボクシングも単純に強かった。2R、左ストレートを打ってきたんですけど、それはフェイント。そのあとに右フックを狙っているのがわかった。危ないなと思って、右フックにタックルを合わせようと思いました。パンチにタックル合わせるのは得意ですからね。テンカオ(カウンターのヒザ蹴り)を刺した場面もあったけど、当たったのが腹だったんで効かなかったですね。それにテンカオにパンチを合わせられる場面もあったから、まだまだ課題ありですよ。でも、右のミドルも蹴れたし、前蹴りも蹴れたんで悪くないなって思いました」
――決勝戦の対戦相手がハンセンに代わりましたといわれて気持ちは揺れなかった?
「もう頭の中がおかしくなっても仕方がない。でも『オレがやらなきゃ誰がやるんだよ』みたいな感じでしたね(笑)。そういう部分で僕は背負える男になったのかもしれませんね」
――何を背負ってた?
「ファンや仲間や家族の期待や応援。すべてを背負ってました。大会が終わった今もまだ背負ってます。マイクでも言ったんですけど、みんなを幸せに、ハッピーにしたいと思ってましたからね。けど結果的にハッピーじゃなかったですね。アハハ…」
(DREAM.5での激闘直後に青木真也を直撃! 続きは本誌『格闘技通信』9月号をお読み下さい)
(文=布施鋼治)
月刊格通の第二弾もスペシャル企画が満載! センターカラーではDREAM.5の大特集を組み、宇野薫に完勝しながらも決勝でヨアキム・ハンセンに敗れた青木真也を直撃した。また、戦極のエース、三崎和雄の新連載がスタート。さらに、前田日明と小林聡のスペシャル対談、和術慧舟會出身のプロレスラー中村真輔とUFCファイター岡見勇信、戦極参戦中の光岡映二による鼎談を企画。その他、多数の新連載や特集は、7月25日(金)発売の『格闘技通信』9月号(潤・49)で掲載されます。
『格闘技通信』 2008年9月号
『格闘技通信』 2008年9月号は7・21DREAM.5で激闘をみせた青木真也、宇野薫、ヨアキム・ハンセンの表紙が目印! 【格闘技通信】
※一部地域では発売日が異なります。
発行 (株)ベースボール・マガジン社
7・21DREAM.5で激闘をみせた青木真也、宇野薫、ヨアキム・ハンセンの表紙が目印!
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