ブッフォン「2年前、成し遂げたことを再現したい」=“すき”を見せないイタリア代表の守護神
イタリア代表の守護神ブッフォンは、2年前のW杯優勝の再現をユーロで狙う 【Photo:なかしまだいすけ/アフロ】
恵まれた体格と反射神経、強じんなメンタリティーがもたらす安定感を備え、17歳でプロデビューした天才GKも、今年ですでに30歳。今大会の出場国中、最も高い平均年齢となったイタリア代表の中でも、ブッフォンはそのアベレージを少し超えている。過去を振り返れば、20歳で迎えたユーロ2000は大会直前のけがのため、メンバーから落選。満を持して臨んだユーロ2004では、わずか2失点しか許さなかったにもかかわらず、得失点差でグループリーグ敗退を喫した。だが、リベンジの時はやってきた。世界王者の仲間とともに挑む2008年、そのビッグハンドでつかみ取るのは、相手のシュートと優勝トロフィーだ。イタリア代表の守護神が、ユーロへの意気込みを語ってくれた●●
ドイツの地で成し遂げたことを再び
ユーロでの僕の目標は、チームとともにできるだけ遠くまで行くことだ。2年前、ドイツの地でイタリアが成し遂げたことを、再現したい。そのためにも、僕らは皆が同じ方向を向いて進まなければならないと思う。
――現在のイタリアの長所と弱点についてはどう考えている?
イタリアが最も誇るものの一つは、クオリティーの高い偉大な選手をたくさん擁していることだ。と同時に、僕らはグループとしても強い。イタリアの選手たちはファイターぞろいだし、常に勝利を追い求めている。こうした点はイタリアの強みだと思う。
弱点と言えるのは、僕らが時々、自分たちを過信するところかもしれない。そういう場合は負けることが多いんだ……。格下相手に油断することは禁物だし、常に自分たちが相手より弱い、あるいは同レベルだと考えるべきだろうね。
――トッティのいなくなったイタリアは、かつてのチームとは別ものだろうか?
そんなことはないよ。15、6人はW杯のメンバーから変わっていないんだから。さまざまな理由で何人かの選手は入れ替わったけれど、チームの根幹は変わっていないと思っている。GK、ディフェンス陣、セントラルMF、そしてアタッカー陣……。ほとんどは一緒だ。
――ユーロのような大会において、歴史はどのくらい重要な意味を持つだろうか? イタリアは輝かしいフットボール史を有しているけれど
そうだね……。チームの歴史は多くの場面で助けになると思う。W杯やユーロのようなビッグトーナメントでは、過去の勝利によって確信を得ることができるからね。