力不足浮き彫り……ショートトラック 肌で感じた韓国、中国の強さ

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ショートトラック初日、男女1500メートルに出場した日本勢は渡邉碧のみがA決勝に進出した 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 冬季アジア札幌大会は20日、大会第2日が行われ、ショートトラックの1500メートルには男女3人ずつ計6人の日本勢が出場。A決勝進出は女子の渡邉碧(武蔵野高)のみと、来年の平昌五輪に向けて不安の残る内容となった。

 決勝で6位に入った渡邉の他は、準決勝3着でB決勝に進んだ菊池5姉妹の四女である菊池萌水(稲門スケートクラブ)と全日本選手権1500メートル覇者の斎藤仁美(オーエンス)が、それぞれ8位・9位でフィニッシュ。男子は全員がA決勝進出を逃し、最終順位は渡邊啓太(阪南大)が6位、吉永一貴(名古屋経大市邨高)が7位、横山大希(トヨタ自動車)が13位だった。

トップ選手との直接対決で歯が立たず

ソチ五輪代表の菊池は「(現状のままでは)五輪では到底勝てない」と唇を噛んだ 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 上位2人が決勝進出となる準決勝のレースでは、何度も同じ光景が繰り返された。日本勢は序盤から中盤にかけて先頭を奪い、終盤に入ってもまくりにきた中韓勢との勝負に果敢に挑む。しかし勝負どころのラスト2周に入ると、さらにギアを上げてきた相手に付いていくことができない。付いていけたとしても、それが精いっぱいで勝負には絡めない。ソチ五輪代表の菊池は「(現状のままでは)五輪では到底勝てない」と唇を噛んだ。

 ショートトラック界において韓国、中国は世界をリードする存在だ。特に女子でその傾向は顕著で、2002年ソルトレークシティー五輪から14年ソチ五輪まで、全種目の金メダルをこの2か国が独占してきた。

 日本にとって隣国ではあるが、ワールドカップ(W杯)など通常の国際大会での直接対決は思った以上に少ない。日本勢が同じ土俵に上る前に敗退してしまうからだ。しかし欧米勢のいないアジア大会ならチャンスは増える。今大会はトップ選手と真剣勝負できるまたとない貴重な機会だった。

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