戸澤陽「楽しみ過ぎて不安がない」 渡米直前、WWE挑戦への思いを語る

スポーツナビ

ドラゴンゲートを退団し、WWE挑戦へと渡米した戸澤にインタビュー 【(C)2016 WWE】

 世界最大のプロレス団体「WWE」に参戦することが正式決定した戸澤陽。デビューから12年間、一緒に戦ってきたドラゴンゲートの仲間との“卒業”全国行脚を、3日のエディオンアリーナ大阪大会で終え、いよいよ米国へと飛び立った。

 今回スポーツナビでは渡米前の戸澤にインタビュー。ドラゴンゲート卒業の思いと、WWE挑戦への意気込みなどを聞いた。

悔いのない“卒業試合”だった

――3日のドラゴンゲート大阪大会で、所属としては最後の試合を終えました。現在の率直な感想は?

 12年間やってきたドラゴンゲートで卒業を発表して、約1カ月間、全国を回って試合をしてきたのですが、最後のビッグマッチ、大阪のメインで試合をさせて頂いて、本当にドラゴンゲートとファンのみなさんに感謝の言葉しかないです。

――最後の試合は土井成樹選手、吉野正人選手と組んで、YAMATO選手、鷹木信悟選手、B×Bハルク選手と戦いましたが、対戦している中でどんな思いを感じましたか?

 それぞれに12年間の思い出があって、僕がレスラー生りたての頃から、全員が先輩や同期だったので僕の1歩2歩も先を行っていた方たち。手が届かないと思っていた先輩方が僕のために協力してくれ、この12年間の思い出をかみ締めながら戦ったという感じですね。

――やはりこの試合が12年間の集大成であったと?

 そうですね。ドラゴンゲートを卒業するに当たっては、悔いの無い形で終われました。

クラシックトーナメントで手ごたえ

クラシックトーナメントを戦う中で手ごたえを感じていた 【(C)2016 WWE】

――現在は渡米に向けての準備をされているとのことだが?

 準備と言っても何も持っていくものがないので。洋服だけ持っていくぐらいなので、準備はできています。

――心の準備は?

 心の準備については、まだ日本にいる時にいくら考えても分からないので。行ってみないと分からない。それでも、僕がずっと夢見ていたリングなので、意地でも向こうで頑張ろうと思います。

――5日にはWWEのクルーザー級部門の正式メンバーになることも発表されました。改めてこれを聞いて思ったことは?

 今まで卒業を発表してから、WWEに行くという実感があまりなかったのですが、正式にこういう風にリリースされると、実感が少しずつ湧いてきます。また「205 Live」という新しい番組が始まることもあるので、責任感はありますね。

――今夏には「クルーザー級クラシック・トーナメント」にも参加しましたが、その時の手ごたえは?

 正直、初戦はものすごく緊張していて、やっぱりドラゴンゲート、そして戸澤陽が通用するのかなという不安はありました。初戦は少し自分の持ち味を活かしきれなかったのですが、2回戦、準々決勝と進むにつれ、戸澤陽も通用するのではないかと思うとこがありました。自信というほどではないですけど、試合を重ねることで変わっていきましたね。

――実感したのはどういう部分ですか?

 準々決勝でグラン・メタリック(マスカラ・ドラダ)と対戦して負けた試合なのですが、その試合で自分の感情をすごく出せたし、自分の良さを少しでもお客さんに分かってもらえたんじゃないかなという手ごたえはありました。

――初めて戦う選手との試合について、難しさはなかったですか?

 自分は5年前に単身で米国に住んで、西海岸で1人でプロレスをやっていたので、その面に関しては全然不安は無かったですね。米国に住んでいる時は毎日初めてやる選手だったですし。ただクラシックトーナメントで当たった選手はやっぱり基本的にレベルが高いなというのが率直な意見です。レスリングの腕の取り方、足の取り方、ロープの振り方1つにしてもそうですし、表情などすべてにおいてレベルの高さを感じました。

――それはドラゴンゲートで一緒にやっていた選手と比べても?

 いや、ドラゴンゲートを卒業するまでは、僕自身がドラゴンゲート代表という気持ちで戦っていて「ドラゴンゲート=僕」だったので、選手個人が良い、悪いではなく、僕があのリングで手ごたえをつかめたということは、ドラゴンゲートの選手も通用すると思っています。

結果を形として残すためベルト奪取が目標

米国での戦いに不安は無く、形として結果を残すと誓う 【(C)2016 WWE】

――これから渡米して、生活で楽しみなことは?

 やっぱりアポロ・クルーズ(ウーハー・ネイション)が住んでいるので、それが楽しみですね。日本にいる時はずっと一緒にいたし、向こうに行ったらつるんで一緒に生活できると思うので。

――逆に不安なことはありますか?

 不安なことか……。正直、不安はないですね。僕は結構、対応できる方なので。向こうに行けば向こうの生活に対応するし、楽しみの方が大きすぎて不安は思いつきません。

――リングネームや入場曲、そのあたりで変化はある?

 何も決まってないです。

――戸澤選手としては「戸澤陽」として戦いたい?

 まあ、そうですね。ずっとそれで戦ってきたので。ただ先ほども言ったように、僕は何にでも対応できるので、向こうに行ってから決めます。

――WWEで戦う上で目標は?

 やっぱり結果を残すという意味で、形で残したいのでベルトを獲りたいですね。

――それでは最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。

 これからも変わらず、明るく楽しい戦いで、お客さんを楽しませることを精一杯努力します。これからも戸澤陽から目を離さず、応援をよろしくお願いします。 
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