投手優勢のパ・リーグ新人王 近年の「野手新人王」成績はどうだった?
ところが近年、パ・リーグの最優秀新人賞(新人王)は投手が優勢。2000年以降でもセ・リーグは9人の野手が新人王を獲得したのに対し、パ・リーグは源田壮亮選手と田中和基選手の2人だけだ。
源田壮亮(2017年)
打率.270 143試合 155安打 3本塁打 57打点 85得点 37盗塁 OPS.669
守備率 .971 21失策
2017年は当時、プロ1年目だった埼玉西武・源田選手が新人王に輝いた。新人遊撃手で球団36年ぶりとなる開幕戦スタメンに抜てきされ、「9番・遊撃」でプロデビュー。開幕5試合目から「2番・遊撃」に定着した。
月別成績を見ると、6月と7月こそ打率が2割3分を下回ったが、それ以外の月では打率2割5分以上を記録(1試合のみの3月を除く)。特に5月は打率.306(98打数30安打)、出塁率.376、9月は打率.317(82打数26安打)、出塁率.333のハイアベレージを残した。
また、この年の7月下旬から8月上旬にかけてチームは59年ぶりに13連勝を飾っており、源田選手もその大型連勝に貢献。連勝期間中にマルチ安打を5度記録し、打率.313(48打数15安打)と快音を響かせた。
終わってみれば143試合フルイニングに出場し、球団新人盗塁記録を更新する37盗塁など好記録づくし。新人王にふさわしい活躍ぶりだった。
田中和基(2018年)
打率.265 105試合 112安打 18本塁打 45打点 67得点 21盗塁 OPS.746
守備率 .992 2失策
2018年の新人王は、6月以降に「1番・中堅」を勝ち取った大卒2年目の田中和基選手。チームで2番目に多い18本塁打を記録したが、このうち初回先頭打者本塁打は3本、満塁弾が1本。8月1日・オリックス戦では、右打席で京セラドーム大阪のバックスクリーンに放り込むと、左打席でもライトスタンドへ本塁打を打ち込んだ。
レギュラー定着と出色の数字が新人王獲得の目安か
大学通算打率.344のアベレージヒッターであり、高い守備力も自慢の宗山選手。そして長打力が光る西川選手など、6球団のルーキーたちの特徴に注目しながら、2025年の新人王の行方を楽しみにしたい。
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