世界NO.1決定戦! 凱旋門賞を徹底分析 日本馬マカヒキの勝算、ライバル馬は?

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名実ともに世界ナンバーワンの芝レース

世界ナンバーワンの芝レース凱旋門賞、今年はどの馬が栄冠をつかむのか(写真は昨年の勝ち馬ゴールデンホーン) 【写真提供:Photostud】

 今年も芝2400メートルの世界最強馬を決めるレース、凱旋門賞(日本時間10月2日(日)、23時05分発走予定)の季節がやってきた。凱旋門賞は毎年10月の第1日曜日にフランスのロンシャン競馬場2400メートル芝で行われるレースで、今年で95回目。歴史の長さもさることながら、ヨーロッパ競馬シーズンの終盤に開催されることから、フランスのみならず英国、アイルランド、ドイツ、イタリアなどヨーロッパ各地のチャンピオンホースが集結する。そのため、世界No.1の芝ホース決定戦と位置づけられ、世界中のホースマンが目標とし、また憧れるレースだ。凱旋門賞馬の歴史はそのままヨーロッパ競馬の歴史と言えるくらい、歴代勝ち馬には世界の競馬史に名を残す馬たちがズラリと並んでいる。

世界中のホースマンが目標とし憧れているレース、それが凱旋門賞 【写真提供:Photostud】

 さらに、ヨーロッパ競馬の賞金は総じて日本ほど高くはないのだが、この凱旋門賞だけは別格。今年の賞金総額は500万ユーロ(約5億7500万円)、1着賞金は285万7000ユーロ(約3億2860万円)を数える。この賞金総額は2018年以降に530万ユーロに増額される予定であり、これは日本のジャパンカップや豪州のメルボルンカップを上回り、芝レースでは世界最高額。まさに名実ともに世界ナンバーワンの芝レースというわけだ。

ファッション、競馬場を囲む景観にも注目!

凱旋門賞を彩る女性の華やかなファッションにも注目だ 【Getty Images】

 また、近代ヨーロッパ競馬は貴族のスポーツ、娯楽、社交場として発展してきたが、その伝統は現在も色濃く残されている。そのため凱旋門賞当日は、鮮やかにドレスアップした紳士、淑女が多数来場。そのファッションを見るだけでもヨーロッパ競馬の華やかさを味わえるというものだが、特に女性はドレスよりも帽子に力を入れているのではと思うくらいに色とりどりの帽子を着用している。ぜひサラブレッドだけでなくパリジェンヌたちの帽子にも注目し、そのファッションからも日本の競馬とはひと味違うヨーロッパ競馬の文化、雰囲気を楽しんでもらいたい。
 なお今年の凱旋門賞は、ロンシャン競馬場が改修工事のため、180年の歴史を持つフランス最古の競馬場であるシャンティイ競馬場の芝2400メートルコースで開催される。向こう正面から望む大厩舎、シャンティイ城は世界の競馬場でも屈指の景観と言えるものなので、雄大な自然と歴史に息づく競馬場そのものも今年の凱旋門賞、ひいてはヨーロッパ競馬の見所として注目していただきたい。

日本馬、苦闘の歴史

 さて、そんな世界最高峰の国際レース・凱旋門賞は当然、日本のホースマンにとっても大きな憧れのレースであり、ファンの間でも最も知名度の高い海外レースである。日本馬の挑戦の歴史は1969年のスピードシンボリ(着外)にまでさかのぼり、一昨年までにのべ19頭が挑戦し、2着が最高着順。エルコンドルパサー(1999年2着)、ディープインパクト(2006年3位入線→失格)、ナカヤマフェスタ(2010年2着)、オルフェーヴル(12年&13年2着)をはじめ、これまで日本競馬史を代表するトップホースが挑戦してきたものの、分厚い壁に跳ね返され続けてきた。

あのディープインパクトですら凱旋門賞の高い壁は越えられなかった 【Getty Images】

 実は日本馬だけが凱旋門賞を勝てないというわけではなく、過去94回の歴史を紐解くと、ヨーロッパ調教馬以外の馬――すなわちヨーロッパと同等に競馬のレベルが高い米国や豪州の調教馬も凱旋門賞には勝ったことがない。それくらい、凱旋門賞とは高く険しい頂(いただき)なのだ。

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