【新日本プロレス】 棚橋はトンガに敗れ悪夢の開幕3連敗 オカダは同門対決制す 真壁が全勝キープ

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悪夢の開幕3連敗となった前年覇者の棚橋。連覇の夢は途絶えたのか!? 【スポーツナビ】

 新日本プロレスの真夏の祭典「G1 CLIMAX26」第5日が25日、福島・ビッグパレットふくしまで開催され、超満員札止めとなる2500人の観衆を集めた。

 この日はAブロック公式戦5試合が行われ、ここまで勝ち星のない前年覇者・棚橋弘至は、バレット・クラブのタマ・トンガと対戦。棚橋の必勝パターンまで持ち込んだが、最後で返され、逆にガンスタンで息の根を止められ3連敗。連覇が絶望的な状態にまで追い込まれた。

 IWGPヘビー級王者のオカダ・カズチカは、“混沌の荒武者”後藤洋央紀とCHAOS同門対決。CHAOSに入って変わった後藤がオカダを追い込むも、必殺のGTRを決められず。逆にオカダのレインメーカーに散り、3連勝とはならなかった。

 唯一無敗をキープしたのが真壁刀義。ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADAに苦しめられたが、最後はスパイダージャーマンからのキングコング・ニーで仕留め、破竹の3連勝を飾った。

 ここまで2連勝で来ていた天山広吉は、プロレスリング・ノアの丸藤正道に破れ連勝ストップ。また石井智宏はバッドラック・ファレの巨体を持ち上げて垂直落下式ブレーンバスターを決め、今回のG1初勝利を挙げている。

ハイフライフローを迎撃され逆転負け

トンガのガンスタンが決まり、棚橋は返すことができなかった 【スポーツナビ】

 前年覇者・棚橋は、成すすべなく連覇を阻まれるのか……。

 この日のセミファイナルに登場した棚橋。ここまで開幕戦のSANADA、2戦目の真壁に連敗し、もう負けられない状態でトンガ戦を迎える。一方のトンガも2連敗で、こちらも負けられない戦いだった。

 試合は序盤の場外戦でバレットクラブの高橋裕二郎が介入するなどもあったが、棚橋が意地を見せ、ドラゴンスクリュー、ツイスト&シャウト、だるま式ジャーマンなどを繰り出す。そしてスリングブレイドから、すばやくコーナーに上ってハイフライフローを狙うが、これをトンガがひざ乾山で迎撃。すかさず首固めで丸め込むと、これは棚橋がカウント2で回避。しかしその直後、トンガのガンスタンがきれいに決まると、棚橋は返せず、3カウントが入った。

 会場は誰も想像していなかった敗北に声を失い、動揺が走る。棚橋は起き上がると、自らの無残な状況に、ただ叫ぶしかなかった。これで棚橋は3連敗。連覇を公言していた逸材の巻き返しは叶うのか。

オカダは後藤を賞賛「正直、入れなきゃ良かった」

CHAOS同門対決となったオカダと後藤の試合は、レインメーカーで終止符 【スポーツナビ】

 この日のメインイベントでは、CHAOSに加入し、“混沌の荒武者”となった後藤と、ユニット加入を誘った張本人のオカダによる同門対決。オカダは場外戦で後藤を圧倒し、鉄柵を使ってのDDT、長い助走から鉄柵を越えてのフライングクロスボディーアタックなどを繰り出していく。一方の後藤も村正、ブルドッキングヘッドロック、回転ラリアットなどを決め、オカダと対等にぶつかっていく。

 ともにフィニッシュを狙った展開になると、オカダがレインメーカー、後藤がGTRを繰り出そうとするが、ともに間一髪で回避していく。しかし、オカダがツームストンドライバーを決めると、すかさずレインメーカーの体勢に入り、これは後藤も回避できず。オカダが同門対決を制し、2勝目を挙げた。

 試合後、マイクを握ったオカダは、いつもどおり3つ言いたいことがあると宣言。1つ目は必ずIWGPヘビー級王者としてG1を制するということで、2つ目は「後藤さん、CHAOSの後藤さん。さすがに強かったよ。正直、(CHAOSに)入れなきゃ良かった。それぐらい強かった」と賞賛し、再戦を誓った。そして3つ目は特になく、外道にマイクを渡すと、「必ず、レインメーカーがG1を制してくれるからよ。もう二度と、誰一人としてレインメーカーを倒すことはできない。なんでか分かるか、おい? それはよ、レェェェェヴェルが違うんだよ、バカヤロー。レインメーカーはこの福島に、IWGPヘビー級王者、およびG1覇者として帰って来るからよ。その時はまた、この福島に、カネの雨が降るぞー!」と最強の称号と共に再訪することを約束した。

真壁が3連勝で単独首位 天山はノア丸藤に止められる

真壁はSANADAに対し必勝パターンを決めて無傷の3連勝 【スポーツナビ】

 棚橋、バッドラック・ファレと2連勝で来ていた真壁の3戦目は、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADA。序盤こそ、場外でのイス攻撃や、黒バットによる首絞め、さらにリング上でもスリーパーホールドに捉えられるなど苦しめられたが、真壁はラリアットからうまく形成を逆転させると、パワーボム、ジャーマンスープレックスホールドなどを繰り出す。
 SANADAも真壁をスカルエンドに捉えようと何度か試みるが、これを真壁が回避し続け、最後は真壁がSANADAの後頭部へラリアットを命中させ、そのままコーナーに座らせると、スパイダージャーマン。そしてとどめのキングコング・ニーでしとめ、破竹の3連勝となり、同じく連勝で来ていた後藤と天山が破れたため、勝ち点6で単独首位に立った。

勢いに乗る天山は丸藤の虎王は返したものの、不知火までは返せなかった 【スポーツナビ】

 3連勝を狙った天山は、プロレスリング・ノアの丸藤と対戦し、必殺の虎王こそ返したもの、その直後に繰り出した不知火は返せず、初黒星となった。

 またここまで2連敗だった石井智宏は、バッドラック・ファレの巨体を持ち上げて垂直落下式ブレーンバスターを決めると3カウントを奪い、今回のG1初白星を挙げた。

 この結果、真壁が唯一3連勝で単独首位。それをオカダ、後藤、天山、丸藤が2勝で追う。そして未だ勝ち星のない棚橋が最下位に沈んでいる。
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