【スターダム】4年ぶりのリング復帰を決めた美闘陽子 「もう中途半端では終わりたくない」
16日の後楽園ホール大会で4年ぶりの復帰戦を戦う美闘陽子 【スポーツナビ】
美闘は旗揚げ戦からメインイベンターを務める。さらに“ゆずポン”こと愛川ゆず季とタッグを組み、『BY砲』として初代ゴッデス・オブ・スターダム王座(タッグ王者)にも戴冠。1年目から結果を残した。
しかし翌年8月の後楽園ホール大会の後、頚椎のけがで欠場。そのままリングに上がることなく、10月末に引退が発表された。
その美闘が、今年4月29日の後楽園ホール大会の際、ゆずポンの呼び込みでリングに登場すると、「もう一度、プロレスラーに戻りたいです」と復帰を宣言。約4年ぶりにスターダムのリングに立つと話した。そして6月16日(木)の後楽園ホール大会で、宝城カイリを相手に復帰戦を戦うことになった。
今回はその美闘にインタビュー。リングを去った空白の4年間や、復帰を決めた経緯などを語ってもらった。
復帰に向けて基礎練習を中心にトレーニング
4月の後楽園ホール大会でリング復帰を明言。ファンの歓声に受け入れられた 【横田修平】
復帰に向けて体を動かしてから、ぎっくり腰になったりしたのですが、最近は普通に戻ってきたので、コンディションはよくなってきましたね。
――ブログなどの写真を拝見しましたが、一緒に練習しているメンバーに若い選手が多いようですね。
気分的にこちらも若さを吸収できますから(笑)。厳しい中でも楽しいですね。
――今はどんな練習を中心にやっていますか?
本当に4年間何もしてこなかったので、基礎をやっています。基礎だけはしっかりやらないとまたけがをしてしまうので。技の練習ももうそろそろ始めないと……。
――ほかの選手の試合を見ていて、思い出すところはありますか?
うーん、なんとなくはありますけど、実際動いてみないと。プロレスをやってみないと分からないですね。
ストレス、不安、けが……どうしたらいいか分からない状態に
8月の後楽園の試合後、帰りに具合が悪くなってしまって、帰れない状態だったんです。知り合いに迎えに来てもらって帰ったのですが、その後も熱が続いてしまって具合が悪くなって……。元々、腰にヘルニアがあって悪かったのもあったし、そういうところも影響したのもあるのですが、精神的にも情緒不安定になってしまって、自分でもどうしたらいいか分からない状態が続いていました。
――けがをした時、どんな風に感じていたんですか?
(リングに)戻ることは考えられず、誰とも連絡したくなくて、連絡を絶っていたんです。でも、風香さんに連絡を取って、(ロッシー)小川さんに話してもらったりしていました。
――精神的に不安定になったのは、どんなことが理由だったのですか?
体調的に立てないぐらいだったし、でもリングに上がらないといけないというのもあったり……。どうしたらいいのか本当に分からない状態で、何をしたいのかが自分でも分からない状態だったんです。
――何かを成し遂げてやりきったみたいなものがあった?
それは全然ないです。逆にもっとやらなきゃいけなかったなと今では思っているぐらいで。止めた後に、少し時間が経ってから気づいたというか、後悔していました。
――けがの影響もあって、プロレスにいっぱいいっぱいになっていた?
うーん……、プロレスもいっぱいいっぱいだし、何が原因か分からないストレス。ストレス、不安、けが……。本当にどうしたらいいか分からない状態でした。
引退後は普通の生活を過ごす
最初の1カ月間は、電車にも乗れないし、車に乗って揺れるのもつらかったのですが、少し治ってからは普通に仕事をしていました。
――どんな仕事ですか?
アルバイトと、あとは空手の指導とか。
――就職活動はされましたか?
就職は考えていなくて、いろいろ仕事をしていたから、別にしなくてもいいかなと。ぼちぼち普通の生活をできればいいなと思っていて、いつか結婚すればいいかなとか。(笑)
――そんな生活の中で、プロレスに触れる機会はあったのですか?
まったく見ていませんでした。それで本当に去年、プロレスを見に行く機会があって、それがすごく楽しくて、その後スターダムも見に行って、楽しいなと思っていました。
――ニュースなどを読むことはありましたか?
噂とかは聞こえていましたけど、「そうなんだー」ってぐらい。
――昨年のスターダムのニュースは?
耳に入っていました。それで気になって、よしちゃん(世志琥)に連絡を取ってみたけど返ってこなくて……。実はそれより前に、たまに連絡が来ていたんですけど、私が返してなかったんです。心配していました。