萩野と瀬戸が描く金メダルへの道筋 ライバル対決で得た新たな“感覚”

スポーツナビ
アプリ限定

「鬼門」の大会で瀬戸に勝利

萩野公介(右)と瀬戸大也のライバル対決がジャパンオープンで実現。リオ五輪を前に2人がつかんだ収穫とは? 【写真:長田洋平/アフロスポーツ】

 競泳日本代表の平井伯昌監督によれば、リオデジャネイロ五輪では「2つのメダルを狙える種目がいくつかある」という。その1つがロンドン五輪で銅メダルを獲得した萩野公介(東洋大)と、世界選手権で2連覇を達成した瀬戸大也(JSS毛呂山)が出場する男子400メートル個人メドレーだ。幼いころからのライバルである2人が、今夏ついに夢舞台で相まみえることになる。

 20日から行われていたジャパンオープンでは、3種目で萩野と瀬戸の直接対決が実現した。結果は200メートル自由形、200メートル個人メドレー、400メートル個人メドレーのすべてで萩野が勝利(編注:3種目ともに記録上は優勝。しかし200メートル自由形はオープン参加の海外選手に敗れている)。どの選手もこの大会を調整試合と見なし、出場する種目数も異なるため、さほど成績は重要視されないが、どういう状態でも勝てるというのは自信につながるものだ。

 萩野にとって、ジャパンオープンは「鬼門」だった。日本選手権では400メートル個人メドレー5連覇中だが、この大会は昨年まで瀬戸に3連敗中。「勝手に自分で崩れていた」という萩野は、日本選手権で作った流れをジャパンオープンで乱し、世界選手権など夏のビッグイベントにつなげられていなかった。だからこそ、ここで勝った意味は大きい。

「五輪の年ですからね。甘っちょろい感じではいけないと思いますし、自分でも気合いを入れて、いかなる調子でもそのときの100パーセントを出すことを今回は目標に掲げていたんです。調子は決して良くなかったんですけど、五輪前だし負けて勝手に崩れていくのも嫌ですから、絶対に負けたくないという気持ちを強く持ってやりました」
  • 前へ
  • 1
  • 2
  • 次へ

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント