オープン戦も全日程が終了し、プロ野球１２球団は今週金曜日２５日にいよいよシーズン開幕を迎える。スポーツナビでは今季のプロ野球をＯＢの皆さんに予想してもらい、その予想をもとに読者の皆さんとＯＢが掲示板で語り合う特別企画「ＯＢが語る！ファンも参加！！　２０１６年プロ野球順位予想」を開催。第３弾となる今回は、オープン戦での戦いぶりを踏まえた上で各ＯＢが、あらためて今季の順位を予想！　まずは近鉄などで中継ぎ投手として活躍した佐野慈紀氏に、セ・パ両リーグのペナントレースを占ってもらった。

　佐野氏の予想は以下の通り。

＜セ・リーグ＞
（１）阪神
（２）ヤクルト
（３）ＤｅＮＡ
（４）中日
（５）巨人
（６）広島

＜パ・リーグ＞
（１）ソフトバンク
（２）日本ハム
（３）ロッテ
（４）オリックス
（５）楽天
（６）西武

佐野　オープン戦の順位を見ても分かるように、やっぱり阪神が良いですね。復帰した藤川球児が先発として結果を出していますし、投手の頭数がそろっている。抑えのマテオも楽しみですよ。キャンプの時点では未知数な部分がありましたけど十分にやれると思います。高山俊、横田慎太郎といった若手野手も好調でしたし、何より一番は、オープン戦とはいえ金本知憲新監督になって結果を残したというのが大きい。控えの選手もうまく競争させながら戦っていけるんじゃないかなと思います。

　一方、これまで首位予想にしていた横浜ＤｅＮＡは、山口俊や梶谷隆幸といったところがケガで離脱したりして、オープン戦で今一つアピール不足だった。シーズン入ってからの切り替えに期待したいところですけど、予想順位的には１位から３位に下げようかな……。ただ、戦力は整ってきていることは確かなので、ラミレス監督の下でやり繰りしながら戦えると思います。

　広島も特に目立ったところがなく、オープン戦では今一つアピール不足だった。巨人は試合以外でいろいろ問題が出てきていますけど、それ以前にチームとしての形がなかなか見えてこない。タレントはそろっていますけど、起爆剤になれるような存在は見当たらない。岡本和真、重信慎之介といったところが期待されて使われていましたけど、結局、主力級の投手からは打てていない。チームとしても苦しい戦いになると思います。

佐野　パ・リーグはもう、福岡ソフトバンクの１位予想は変わらないですね。戦力がぜんぜん違いますし、オープン戦での戦いを見ても、今のところ付け入る隙がない。復帰した和田毅もキャンプで見たときの印象通り、オープン戦でも良かった。シーズン開幕後も期待できますよ。

　北海道日本ハムは大谷翔平を中心に、チームとしての戦い方にブレがない。選手が抜けても、その空いたところに、また違う選手をはめ込めばいいという形ができあがっている。そのピースもそろってきている。ただ、ケガもあって外野のレギュラーを決めかねている部分がある。そこがシーズンにどう影響するかはちょっと心配です。

　千葉ロッテではオープン戦では鈴木大地が良かった。高卒ルーキーの平沢大河の加入がいい刺激になった部分もあるでしょう。昨年も勝負どころで踏ん張れたチームですし、今年は大嶺祐太がいいですし、涌井秀章の状態も相変わらずいいですからね。あとは西野勇士が守護神としてどれだけ頑張れるか。期待はできると思います。

　埼玉西武はオープン戦では悪くなかったですけど、決め手に欠ける部分がある。でも、菊池雄星には注目したいし、期待できる。順位予想は最下位にしましたけど、雄星が開幕でいい形で勝って勢いに乗れば、そのまま連勝する可能性は持っている。雄星次第だと思います。同様に、東北楽天、オリックスも、勢いさえつかめば一気に上位に行ける力はある。

　パ・リーグは今年も混戦。どこが上位に来てもおかしくない。ただ、「一番上を除いて」ですね。