「10といえば宮澤」と言われる存在に 札幌の背番号にまつわるストーリー

斉藤宏則
アプリ限定

特別な存在である「背番号10」

新シーズンはキャプテンに就任。宮澤裕樹は背番号10を背負って7年目を迎える 【(C)J.LEAGUE PHOTOS】

 2016年、創設20周年を迎えた札幌はクラブ名にホームアイランドである北海道の名を冠し「北海道コンサドーレ札幌」として新たな船出を切る。指揮官の四方田修平も「節目の年は周囲からも注目されるし、クラブとしても力を入れるタイミング。そういうシーズンにしっかりと結果を出せるチームにしたい」と来る戦いに向けて意欲を高めている。

 20年――1人の人間が生まれ、成人するまでの年月なわけで、あらためて年月の経る早さを感じるとともに、プロスポーツ不毛の地だと思われていた北海道が、筆者の幼少期とはまったく様相を変えている事実に不思議な感情を覚えてしまう。

 そうした折に依頼されたこの「背番号」にまつわる原稿。正直、すぐにテーマは浮かばなかったのだが、若干“クラシカル”な思考を持つ筆者にとって、サッカーにおける背番号といえば、やはり「10」だ。

 漫画『キャプテン翼』の主人公である大空翼もそうだし、筆者が多感な時期を過ごした1990年代のスター選手はディエゴ・マラドーナ(アルゼンチン)しかり、ドラガン・ストイコビッチ(旧ユーゴスラビア)しかり、ゲオルゲ・ハジ(ルーマニア)しかり、そのほとんどが当たり前のように背番号10を背負っていた。いや、90年代にさかのぼらずとも「背番号10タイプのプレーヤー」と言えば、どんな選手なのか容易に想像がつく。「背番号10」というのは、やはり特別な存在だ。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1978年北海道生まれ。北海学園大学経済学部卒。札幌市を拠点に国内外を飛び回る。サッカーでは地元のコンサドーレ札幌、各年代日本代表を中心に、ワールドカップ、五輪、大陸選手権などの国際大会にも精力的に足を運ぶ

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント