スターダムに“ジャングルの風”吹かす! ジャングル叫女、対世界選抜への意気込み
「スターダムvs.世界選抜」の鍵を握る選手、ジャングル叫女にインタビュー 【スポーツナビ】
そんなスターダム軍で“鍵”を握ることになりそうなのがジャングル叫女。昨年11月のデビュー戦でいきなりの白星を飾ると、破竹の勢いで連勝。12月のルーキー・オブ・スターダムトーナメントでは優勝を果たし、2015年の新人王を獲得した。2016年は、紫雷イオ、宝城カイリ、岩谷麻優の“スターダム三本柱”に続く選手になるべく、今回のシリーズでの活躍が期待される。
そんな叫女に、世界選抜との戦いへの意気込みや今年の目標、そしてプロレスラーになる前に青年海外協力隊員としてアフリカのセネガルに行っていた頃の話などを聞いてみた。(インタビュー取材日:2月5日)
世界選抜との戦いで「暴れてやりたい」
世界選抜を相手に「暴れてやりたい」と意気込む 【前島康人】
11月12日と15日に、仙女(センダイガールズ・プロレス)との対抗戦をやったじゃないですか? 私は、12日の全面対抗戦に出れなかったですし、15日がデビュー戦だったので、自分では戦えなかったんです。それで、「スターダムの一員として、自分が戦いたかった」というモヤモヤした気持ちがあったので、今回は世界選抜との戦いに参加できるのがすごい楽しみです。暴れてやりたいという気持ちです。
――実際、叫女選手はデビュー以来連勝を飾り、新人賞も勝ち取って、勢いがあるイメージです。
そうですね。ただ、デビューから5連勝したんですけど、実はその後に連敗しているし、今年になってから自分でスリーカウントを取っていないんで……。なので、今回は世界選抜との対抗戦なので、絶対、自分でフォールを取る気持ちでやりたいです。
――特に外国人選手に怖さみたいなものは感じないですか?
私、今年に入って、新木場大会まで外国人選手と戦ってないんです。最後が15年最終戦の後楽園大会で、ハイパー・デストロイヤーズ(松本浩代、ケリー・スケーター、イーヴィー)とベルトを賭けて戦った時で、その後はサンダーロック(イオ&岩谷)の2人との試合などが多かったんですよね。でも、外国人選手の試合はしっかり見ているので、隙があればついていきたいですね。
セネガルの文化に触れ心が広くなった
プロレスラーになる前にはセネガルで体育の教師をしていた叫女。日本との文化の違いは? 【スポーツナビ】
そうです。だから私って、むしろ日本人側でいいのかなって。(笑)
帰ってきてから半年なので、ようやく“日本人”に慣れてきた気がするんですよ。2年間、セネガルに住んでいたのですが、向こうでは街に日本人が1人。だから自分もアフリカ人だと思うぐらいの気持ちで生活していました。
――セネガルでの生活は、日本と違いましたか?
全然、違いますよ! 文化的にいうと、セネガルは95%がイスラム教徒なので、生活に宗教が浸透しているんですよね。お祈りが毎日5回あったり、ラマダン(断食)があったり、お酒が飲めなかったり、豚が食べれなかったりとか。
あとは時間の感覚も違いました。日本人って分刻みでスケジュールを決めるじゃないですか? セネガルの人たちって、2時間でも3時間でも遅刻するし、約束を忘れるのも当たり前なんです。それも全部「神がそうさせたんだ」と言い訳するし。(笑)
――時間にルーズだったりするんですね。
ただ、人と人との関わり方がすごくて、あいさつだけで1分ぐらいかかるんですよ! 普通、日本だと顔見知りぐらいの人には軽く頭を下げる程度ですけど、セネガルだと、むしろ知らない人に対して、「家族は元気? お父さんは元気?」みたいなことを必ず聞く習慣があって、それを無視するとすごく怒られました。あいさつを大切にする文化があるんですよね。ですから私も、必ずあいさつして、握手をするようになりました。だから逆に、あいさつを無視されたりすると、切れます。(笑)
――セネガル人って性格的にはオープンなんですか?
でも、やっぱり外国人はよそ者扱いにしたりしますね。子供に「やーい、日本人!」と言われ、いじめられたりもしましたよ。すっごい悪ガキには石やマンゴーも投げられたりしたし。
――マンゴー!(笑)
テレビがないような村に行くと、外国人を見たことがない子供もいるので、それで泣かれたりもしました。
――そうなんですね。そういう生活の中で、一番変わったのはどんな点ですか?
心が広くなりました! あ、そんなに広くないですけど。(笑) 待ち合わせで何時間も待たされても、いつまでも待てますよ。