スターダムに“ジャングルの風”吹かす! ジャングル叫女、対世界選抜への意気込み
憧れは同年代の『浅田真央』
フィギュアの浅田真央選手のように、日本中の人の心を動かせるようなプロレスを見せたいと研究中 【前島康人】
体育の先生をしていました。もともと向こうの小中学校では体育の授業が少ないのですが、その普及活動的な意味合いでやっていました。
セネガルでは体育の授業が一応カリキュラムに組み込まれているんですけど、フランス語や数学のような科目が重要とされていたので、やらない場合もあるんですよね。そうなると、情操科目と呼ばれる体育や音楽や図工などができないので。
――体育を教えていたということですが、やっぱり身体能力は違いました?
そこは一番よく見ていた所ですね。日本だと授業としての体育があるから、体の動かし方とかも身に付けられるんですけど、セネガルの子供たちは、体の動かし方が分からないんです。
ジャンプをするにしても、日本人だったら手を大きく振って高く跳ぶということが身についているんですけど、そういうのが分からないんですよ。だから、そういう自分が当たり前にできるようなことを一から考えて、教えるようにしていました。
――大学時代は陸上競技の投てき種目をしていたということで、室伏重信さん(ハンマー投・室伏広治の父)の指導を受けていたという話も聞きましたが、そういう体を動かすメカニズムも学んでいた?
そうですね。専攻がバイオメカニクス(生体力学)だったので。好きなんですよね、そういう体の仕組みとか。
――実際、そういうところはプロレスで活かせていますか?
受け身一つ取るのにしても研究してますね。今は、よりきれいに見える方法とかをすごい勉強しています。ただ、プロレスって表現力が大事で、お客さんの心をどう動かすか。そういう部分は陸上とはまったく別物かなと思っています。
それこそ大学時代は、浅田真央ちゃんと同年代で、近くの大学だったので、フィギュアスケートの試合を見に行ったりしたんです。
真央ちゃんって、それこそ日本中の人の心を動かすじゃないですか? それが本当にすごいなって。だから私もそういうのに憧れていて、プロレスならそれができると思うので、そういう部分を高めていきたいですね。
今年のテーマは「飛躍」でなく「挑戦」!
ジャングルというリングネームで野生児っぽいが、実は理論派!? 【スポーツナビ】
ジャングルってワイルドなイメージですけど、私自身は論理的にものを考える方ですね。私、直感ってあまりないんで。だから昔から、スポーツをやるにしてもすごくいろいろ考えていたタイプです。だから野生児みたいな天才肌が、本当は憧れということで。(笑)
――ただプロレスでも技を研究して突き詰めていくというのは応用できるかもしれません。
そうですね。私の必殺技、ハンマー投げ式パワーボムとか、回転系の技は突き詰めていきたいですね。今、ちょっと考えている技があって、回転を入れることで遠心力が生まれるので、ちょー破壊力があると思いますよ!
――さて、ちょっと本題の「対世界選抜」の話に戻しますが、目標というのは?
やっぱりスターダムでは海外の選手がたくさん来るので、そういう選手に勝っていかないとタイトルマッチにつながらないかなと思います。ですから、海外勢は全員、(マットに)沈めていきたいという思いがありますね。
――この戦いで目立ち、ベルトを持つ選手に追従する選手を目指したいと?
実は私、今年はずっと「飛躍」の年にしたいと思っていたんですけど、でも最近、今年は「チャレンジ」だなと思っているんです。負けているから気持ちが落ちているってわけではないんですけど、やっぱり挑戦していきたい。
仙女の橋本千紘をライバル視
週プロの新人賞を取った仙女の橋本千紘をライバル視。今年は自分が東スポ新人賞を狙うと宣言! 【スポーツナビ】
世界選抜の相手としては、バイパーの存在感がすごいですよね。後は、イーヴィーがいいなと思っています。動きもいいし、切れもあるし。でも相手が誰になるか決まっていないので、全員倒せるように頑張ります。
あとは、仙女の橋本(千紘)さんはすごく意識しているんです。1カ月しかデビューの時期が違わないのに、週プロの新人賞を取ったり。こんなに差がついているのが悔しい! だから、私は今年の東スポの新人賞を狙います!
――それでは最後に今後の戦いに向けての意気込みを。
やっぱり今年は、ベルトを巻きたいという気持ちが強いです。目指すなら赤(ワールド・オブ・スターダム)。それは自分でも決めているので、今年中にチャレンジして巻きたいです。そのためにも世界選抜の相手に勝って勢いに乗り、日本人にも勝っていきたい。“ジャングルの風”を吹かせていきたいと思っています!