中嶋勝彦、全盛期を緑のマットで! ノア入団は「悔いない戦いをするため」

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1月1日付でノアに入団した中嶋勝彦にインタビュー。1.31横浜でのGHCタッグ戦への意気込みを語る 【スポーツナビ】

 プロレスリング・ノア2016年の大航海が1月9日の後楽園ホール大会から幕を開けた。昨年は“王様”鈴木みのる率いる「鈴木軍」の侵攻を受け、大ピンチに立たされたが、12.23大田区体育館大会で、奪われていた“ノアの至宝”4大ベルトの内、3本を奪回。解散は免れ、ハッピーエンドになるかと思われたが、みのるが仕掛けた時限爆弾、杉浦貴の裏切りという結末で年を越した。

 1月31日に行われる「GREAT VOYAGE 2016 in YOKOHAMA」横浜文化体育館大会では、ベルトを取り返した丸藤正道と杉浦によるタイトルマッチ、GHCジュニアタッグ選手権として王者組の原田大輔&小峠篤司が、鈴木軍のタイチ&TAKAみちのく組の挑戦を受ける。そして唯一鈴木軍の手中にあるGHCヘビー級タッグベルトには、中嶋勝彦とモハメド ヨネの2人が奪回に名乗りを上げ、王者組ランス・アーチャー&デイビーボーイ・スミスJr.に挑戦する。

 今回は、1月1日付でノア所属となった中嶋に、2015年を振り返ってもらいながら、31日のタイトル戦に向けての意気込み、そして16年の野望などを聞いた。

1.31文体は「僕がキーポイントになる」

12.23大田区体育館大会でベンジャミンに勝利。最後の最後に結果を出せ、良かったと話す 【横田修平】

――2015年はノアにとって激動の1年でした。昨年を振り返ってもらい、中嶋選手としてはどのような1年でしたか?

 なかなか結果につなげられない年でしたが、まあ、終わり良ければすべて良しかなと。最後の最後、ノア15周年記念の大田区体育館大会というビッグマッチで、鈴木軍の一員である(シェルトン・X・)ベンジャミンにシングルで勝つことができたました。そこまで2度負けていて、3度目の正直だったので、自分の中で、この試合に懸けている部分がありました。そこで結果的に勝て、そこまで応援して下さるファンの期待に添えられなかったのですが、最後に結果が出て良かったです。

――実際、鈴木軍は体格的にもスーパーヘビー級の外国人も多いですし、中嶋選手としても大きな経験になったのでは?

 レスラーとして刺激になりましたね。鈴木軍は、クオリティーの高い選手もいますし、すごく刺激にはなります。ただやり方がどうなのかなと……。だからこそ、僕らノア勢がベルトをすべて取り返して、鈴木軍との戦いは終わりにしたい。僕とヨネさんでタッグベルトの挑戦も決まっていますので、その先駆けになりたいです。

――9日の開幕戦では幸先よく、アーチャー選手から勝利を奪っています。31日に向けてはどんな戦いを見せていきたい?

 目標は決まっているので、前哨戦ではベルトを取るための戦いをしていきたいと思っています。後は、今まで支えて下さったノアファンのためにも、自分がノアに入ったことで希望が持ってもらえるような試合ができたらいいなと思います。

――チャンピオンチームの印象は?

 でかくて強い。実力もあります。今回のシリーズは攻略法を見つけていくことが大事なのかなと思います。相手の足元をすくえるような、チームプレーができたらいいかなと。フィニッシュまで持っていければ勝てる自信があるので、そこまでどうやって持っていくか。多分、僕がキーポイントになるのかなと思います。体は僕だけが小さいのですが、打撃では絶対に勝っているので、そこが通用するかは別として、勝利することは不可能ではないと思うので、とにかくこのシリーズを通して、(勝機を)見出していきたいです。

健介&北斗の言葉を胸に、恩を返していく

フリー転向発表後、北斗さんの乳がん公表などもあり、複雑な思いも。それでもレスラーとして、立派になることで恩返しをと考えている 【スポーツナビ】

――話をもう一度15年に戻します。7月末に健介オフィス(ダイヤモンドリング)を辞め、フリーのレスラーとなりましたが、この時の心境は?

 レスラーとしての成長を考えたことがきっかけでした。健介オフィスとして興行ができなかったり、試合ができない環境であったので、その中でどうしようかと考えていた時に、佐々木(健介)さんに「独立してみたらどうだ?」と言われ、その決断に至りました。もちろん、複雑ではありました。自分自身、健介オフィスで(現役生活を)終えると思っていたので。健介オフィスを辞める時が、僕のレスラー生活が終わる時だと思っていて、その覚悟の上で健介オフィスにいたので、自分の口から独立とか、辞めるというのは言えない言葉ではありました。それを察してくれたのか分かりませんが、佐々木さんから独立したらと声をかけて下さったので、そういう決断をしました。

――最初の質問で「結果につなげられない」と悩んでいたと話していましたが、それがこの時期だったと?

 いや、それはずっとですね。15年だけではなく、結果がでないことに悩んでいたところはあります。今は吹っ切れてきたので、これからだと思っています。

――健介オフィスを去った後、9月には北斗晶さんが乳がんを公表されました。この件に関してはどう受け止めましたか?

 僕はまったく知らなかったので……。そういうこともあっての佐々木さんの独立しろという言葉だったのかもしれませんが、それは後から知ったことなので。なんて言葉にしたらいいのか、複雑と言えば複雑ですし……。そのタイミングで自分から離れてしまったのは複雑です。

――今後はどういう形で恩を返していきたい?

 結果ももちろん大事ですけど、レスラーとして、佐々木さんがいつも言って下さったのは「人としてちゃんとしろ」と。レスラーである前に、人としてちゃんとしろと教えてくれました。いつになるか分からないですけど、レスラーとしてチャンピオンベルトを取ることももちろんですが、人としてベルトが持てるような男になりたいです。

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