「どちらが一番になるかの闘い、そしてどちらが勝つか見ものだ。俺たちの闘いは東京ドームのメインイベントで対決するまで終結しないだろう」2月11日(火・祝)大阪で辻陽太の持つGLOBAL王座に挑戦!! ゲイブ・キッドに直撃インタビュー!
【新日本プロレスリング株式会社】
■『ナッツRV Presents THE NEW BEGINNING in OSAKA』
2月11日 (火・祝) 13:30開場15:00開始
大阪・大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)
※「ロイヤルシート」「1階アリーナ」「2階特別席」は完売。「1階ひな壇」「2階指定席」は残りわずか。
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■リングで耐え忍んでいる時も、“新日本の体現者”だということが常に脳裏にあって、俺にとって重要なのは新日本を背負って闘うことだった。
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ゲイブ 身体の調子なんて関係ない! 俺はどんな状況でも進み続けるんだ。東京ドームで31分の試合をした6日後に、新日本プロレスで最もタフな男と闘ったこと(1.11サンノゼ大会・石井智宏戦)……そんなことどうでもいい。精神的にはかつてないほど調子がいい。ずっとやると言ってきたことが実行できたから。たしかに東京ドームでの試合はケニーが勝ったけど、勝負に勝ったのは俺だ。そこはハッキリさせよう。
いつでも臨戦態勢なのには理由がある。俺はあの勝負に勝った。そこから前進あるのみ。試合には勝てなかった……試合結果は負けだ。でも、ここからは勝ち続けて最強と闘い続ける。もし俺が100パーセントの状態でイシイと闘えていたら、10分でアイツを仕留めていたはずだ。そこはハッキリさせておこう。でも最高の気分だ。それがこの質問への答えだ。最高の気分だよ。
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ゲイブ 俺はアイツを評価する。アイツは思っていたようなニセモノじゃなかった。アイツは最高の中の最高で、俺が対戦するに値する相手だった。俺もそのレベルに達しているはずなのに負けてしまった。でも、もう一度対戦したい。今ここで宣言する、時がきたら再戦したいアレがアイツの復帰戦だったから、次はもっと難しくなるね。アレがプロレスのリングに復帰して初戦だった。これから定期的に試合をして、練習を積んでより自信もつくだろう。
正直、リングの中でアイツは緊張していて、それが俺にも伝わっていた。確認してみろよ、俺は映像を見返してもわかった。アイツはリングの中で緊張していたんだ。どこまでできるか自分でもわからない状況で、100パーセントの状態ではなかったはず。それなのに俺に勝てたことはプロレスラーとして評価に値する。なぜなら俺のほうは100パーセントの状態だったから。俺はこれからの課題も見えたから、今それに取り組んでいるところだ。次に対戦する時、俺は今よりも100パーセント進化している。
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ゲイブ ああ、100パーセントそうだよ。頭の中には新日本 vs AEWという構図がシッカリとあった。俺たちよりもカネのある会社、俺たちよりもスターのいる会社。そのスターたちはもともと俺たちのスターだったわけで、俺は勝って新日本を有名にしたかった。なぜなら俺にとって新日本は世界で最高のプロレス団体だから。そして俺はずっとこの会社の体現者になりたくて、自分にとって不利になるかもしれないけどアイツにシンプルな技で勝ちたかった。そうすることでこの会社がいかに最高かを証明したかった。
恐らくもう少し派手な技でいくべきだったと思うけど、俺にとって“どう勝つか”が一番重要だった。何千回も見たことのあるシンプルな技で勝ちたかった。アメリカやイギリスで言うアブドミナルストレッチ(※コブラツイスト)のような技で勝てていたらね。プロレスを始めてすぐに学ぶような技だぜ?
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――あの試合を視聴していた多くの人は、試合後の棚橋弘至選手の涙が記憶にあると思います。棚橋選手とあなたの間には多くのことがありましたが、あの涙に共感しましたか? その映像はご覧になりましたか?
ゲイブ ああ、もちろん。アイツは俺が経験してきたことをよく知っているから。アイツは誰がこの会社をけん引していくかわかっていた。俺にとってこの会社がどれほどの意味を持っていて、それがアイツにとって意味するものと同等だということがわかった。アイツも人生をこの会社に捧げてきた。だから、あの涙はそれに気づいた瞬間だった。
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――試合前「自分はベビーでもヒールでもなく、1対1の対戦をする」と話していましたね。また試合中に客席を見ることも多かったと思います。あの日の観客との繋がりは特別なものでしたか?
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ジャージを脱いでタイツに描かれたライオンマークがスクリーンに映った瞬間……AEW vs 新日本の構図の話に戻るが、「新日本を背負って闘うなら、着るべきものは……」と、あれこれ言われたけど、俺は好きなものを着ると言った。洒落たエントランスも必要ないし、豪華なガウンも必要ない。じつは当初予定していたものだったけど、「俺にとって心が落ち着くものはコレだ」「俺にとって闘うことはコレだ」と。だからWAR DOGSを代表して登場することにした。これこそが 「シンニホンプロレス、サイコーダ」と。結局、そう言うことだよ。俺のチームと何を背負って闘うか、そう言うことなんだ。
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ゲイブ (※質問を遮るように)そんなこと関係ない。初日は2.4万人で2日目が1.6万人と聞いた。でもあの会場にいた俺やほかのヤツらにはわかる。あれはまったく1.6万人に感じなかった! ヤバイほどの会場の熱気だった。だから、俺が新日本を一流に戻したらどうなる? 俺が新日本をけん引してデカい会社にしてやるよ。そしたら3万人、そして翌年には4万人、そしていずれ6万人のソールドアウトだ! 有名企業になるとはこういうこと。また有名にさせて、以前のような人気を取り戻す。でも俺たちは過去に戻るんじゃない。前進しようとしている。そして、かつてない高みへと導くんだ。
1.6万人は東京ドームでコロナ禍以降、最低の観客動員数。コロナ禍の時は過去最低の観客動員数で、その時も俺はその場にいた。俺にとって最初の東京ドームと比べて1.1万人多かったと言うが、まったくそんな感じはしなかった。(タイツに描かれた)ライオンマークを公開した時のあの熱量、コブラツイストをかけた時の熱量……あれはヤバかった。そして俺はただただ楽しみだ。今年は高みへ進化するから、俺は楽しみで仕方ない。マジで今年は高みへ進化する。
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ゲイブ いや、正直もっと感じたかったくらいだよ。あの会社は俺たちの縄張りに入って来ていたわけで、俺たちもアイツらの縄張りに行ってたまにバカを見る。それに対してもっと多くのヤツらが「何クソ」と思わないといけなかったと思う。「俺たちがぶっ倒してやる!」と。俺はそんな姿勢でいた。それができていたヤツらもいたけど、俺たちはもっと声を上げないといけない。もっと声高に言うべきだし、新日本は発言していかないといけない。俺はその役割に身を投じたわけだ。
なぜなら、俺は日本人に対して敬意はあるけど、時にルールを守りすぎる。俺にとってルールなんてクソ喰らえ、ルールなんてどうでもいい。俺には、俺たちが一番でいることが重要で、俺がそうしてみせる。でも、口を閉ざしたままそれを果たすことはできない。問題を提起し、俺自身が声となる。俺は事の真相を話すことを厭わない。俺はただ有言実行するだけ、新日本にとって正しいことをするだけ。そしてこの会社を頂点に返り咲きさせる。それだけだ!
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ゲイブ スミマセン、ハイボール、オネガイシマス! 今何時だ? もうイチジハンくらいか? これがWAR DOGスタイルだ。以前、イシモリ(石森太二)と飲みに行った話がある。この前、サンノゼでイシモリを連れ出した。俺しかいなかったけどWAR DOGのプチ祝杯だ。バーカウンターに座って、350グラムの鶏むね肉と100キロカロリーのアルコール入り炭酸水。この二つを手にして「鶏むね肉とアルコール、これがWAR DOGの食べ物だ」って。
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――ところで、新しいタトゥーについて教えてください。
ゲイブ これは龍だ。でもシンゴ・タカギの大ファンだからとかじゃないぞ。日本で龍は強さの象徴だ。そして、まさに俺こそがここで最も強い存在。実際、最も強い王者だ。まだ取り掛かり始めたばかりで完成してないけど、腕全体に描かれる大作の予定だ。完成が楽しみだよ。座って彫られるのは楽しくないけどな。俺は強い男と言うことをハッキリさせよう。
■次世代のヤツらがステップアップするところを見たい。この“レイワ、サイコー”時代に。これほどシンプルなことはないだろう。
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ゲイブ 今年はより高みへステップアップするヤツらが見たい。俺は怠けた環境が大嫌いだ。そしてヤバイほどに仕上がった選手も増えてきてる。この数年の道場でのトレーニングを見てもらったらそのヤバさがわかる。俺は90パーセントのヤツらが嫌いだけど……。まずはトップ3の選手について話そう。まずはゲイブ・キッド、クラーク・コナーズ、ドリラ・モロニー。この時点でヤバイだろう? ほかにショータ・ウミノ、ヨータ・ツジ、ウエムラ、ナリタ、オーイワ、フジタがいる。俺はコイツらが高みへステップアップする姿が見たい。ここに残って新日本を体現したいなら、ステップアップするんだ。ギアをあげて今の状況をぶっ壊し、新しいスタンダードを創るんだ。
――なるほど。
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でもナイトーの時代は終わりだ、タナハシの時代ももうすぐ終わる。タナハシがいなくなった後、ナイトーにはどれくらい時間があると思う? 現実的に考えてどうだ? 別にディスってるわけじゃない、現実の話をしているだけ。アイツの時代は終わったし、もうアイツには不可能だ。ついて行けなくなっている。
俺にはできる、俺は誰だって相手にできる。でも、タカギとイシイには声を大にして敬意を示す。アイツらはアラフィフだってのに、そこらへんの若いヤツらより努力している。なんでお前らもっとシッカリできないんだ? これが新日本プロレス。シンニホンプロレス、サイコーダ! あのアラフィフ達に負けている場合じゃないだろ。
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ゲイブ ノー。まったく思わない。人生最大のチャンスに恵まれたのにポカしやがった。それもかなりド派手に。“赤ん坊を抱き上げた”だけで、ファンに信頼されていると思うなよ……お前のことを信じているとは思うなよ。理解しないまま人のマネ事をしているだけじゃ何も成し遂げられないし、できるわけないだろう。オカダが観客から支持されたのは、オカダの得意技が素晴らしかったからだと思うか? それは違う。アイツが世界に知らしめた存在が、観客の支持を勝ち取ったんだ。そうやってアイツは今の地位を築き、ファンとの繋がりを築き上げた。
それなのに、ショータ・ウミノは何も分かってない。ドームにバイクで入場したら、ファンがついてくると思っているのか? お前はニセモノだ。オイ、ショータ! オイ、ショータ、アナタハ、ココロ、ナシダ。お前には心がない、まるでニセモノだ。そこに気づけなかったら泥沼にハマったままどこにも行けないぞ。
――改めてケニー選手との対戦を終え、2025年はどんな年にしたいですか?
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だから今年は最強のヤツらと闘いたい。どこの会社の誰と闘ってもいい。これほどシンプルなことはないだろ? その後は飲みに行って、起きて、また次の相手と闘う……俺にとって簡単なことだ。だから今年は最強のヤツらと対戦して試されたい。わかるか? 俺は頭の中で毎日闘っているんだ。俺として生きることがどんなものか理解されなくてもいい。誰にもわからないだろうな。
■アイツはプリンの食べ過ぎだ、マーロウのプリンの食べ過ぎ。アイツを疲弊させぶっ潰す、そして抑え込んで王座を奪う。タップでもいいか……その日の気分次第だな。
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ゲイブ あるべき場所に王座を収めること、それはとても重要なことだ。アイツのキャリア最大の勝利だったとかマジでどうでもいい。結局、いまや俺とツジはこの会社のツートップだ。実際、そうだろう? 俺とツジはこの会社のトップにいる。俺たち以上に誇れるヤツはいないし、俺たちほど新日本に対して強い意思を持つヤツはいない。俺たち以上に会社を背負ってるヤツはいない。これは新日本の未来の話ではなくて、今の話。
これは来年の東京ドーム大会のメインイベントになりうる……そうする予定の試合だ。俺がやがてIWGP世界ヘビー級王者にもなって、アイツもこのままいけば唯一の実行可能な対戦相手になる。俺がショータと闘うと思うか? アイツは東京ドームのメインで闘うレベルじゃないってわかっただろう? だからこれは俺とツジの話。そして、俺が大阪でGLOBAL王座を獲った暁には花火が上がる。大阪はゲイブ・キッドの国、WAR DOGSの国だ。
【新日本プロレスリング株式会社】
ゲイブ 俺はユニットのことはどうでもいい。誰もユニットの意味なんかわかってないと思う。俺たちはUNITED EMPIREを破滅させた。あのユニットはもう死んだも同然。現実を見てみろよ? L・I・Jは自己喪失を起こしている。本隊には誰一人として新日本に誇りを持つヤツはいない……違うな、デスペラードがいたな? サンノゼでアイツが「ニュージャパンプロレスリング、イチバーン!」と言っていたけど、あれは誰の言葉だ? WAR DOGSだ。ここが厳しい競争の場になると思わなかったら……ここが最大のプレッシャーに追い込まれる環境だと思わなかったら……なぜ、俺たちはここにいると思う? なぜ、こんなことしていると思う? なぜ、家族から離れて暮らすと思う?
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ゲイブ たしかにGLOBALは主力な王座だと思う。ここ数年の動きを見たら一目瞭然だ。デビッド・フィンレーは最強の男の一人だ。フィンレーのことを悪く言うヤツはクソ喰らえ。今、俺が一番好きなレスラーはデビッド・フィンレーかもしれない。あのブロディ・キング相手に難なくパワーボムを決めた。この異名が合っているか知らないけどアイツは“350ポンドの男”だぞ?
【新日本プロレスリング株式会社】
――辻選手とは野毛道場で共に過ごしてきましたし、同じ時期に上村選手ともさまざまな経験をしてきました。おたがいに切磋琢磨して……
【新日本プロレスリング株式会社】
――ところで、11.24後楽園ホールで行われた『WORLD TAG LEAGUE 2024』の公式戦で辻選手が勝った時、試合後のマイクで「AEWに負けるな、ケニー・オメガに負けるな」と、あなたを応援する発言がありました。この三人には絆があるように伺えますが、それはリスペクトなのでしょうか?
ゲイブ そうだ。例えば栃木のような田舎で毎晩深夜2時まで一緒に過ごしていたら……それがどこかもわからない状況で、一緒にコインランドリーや道場で過ごしたり、バスに他の選手が乗り込むのを待って荷物を乗せたりしていると、特別な絆が生まれる。だからLA道場のヤツらも仲が良いだろう。そんな経験を一緒にすると特別な絆が生まれる。だからもちろん尊敬している。でもそれ以上に重要なのはヤツらが俺の強さを理解することだ。納得してくれていたらそれでいい。けど、もしヤツらが俺に挑戦したいのならさらにいい。俺は競争ってヤツが大好きだから。リングの中で集中している俺に触れられるヤツはどこにもいない。
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ゲイブ 今は日本だと思っている。そっちのほうが重要だ。ところで俺はTikTokが大嫌いだ。インスタグラムのリールばかり見てTikTokのことを考える時間がない。でも今の日本では人気があるから、俺たちもそっちに投稿しないといけない。俺たちの闘いを投稿して……最近はみんな飽きっぽいから15秒の短い映像がウケる。HENAREとの対戦で俺が頭上からイスでぶっ叩かれる映像があっただろう? あれはYouTubeで2300万再生された。だからそんな投稿をしていく必要がある。それが大事なことだと思う。
【新日本プロレスリング株式会社】
――辻選手は「世界はアメリカだけじゃない、プロレスの世界はアメリカのプロレスだけじゃない」とも発言していますが、その点について同意しますか?
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――そういえば、東京ドーム大会を前に「ケニーとの対戦こそがメインイベントだ」と発言されていましたね。ザック選手とリコシェ選手の試合が最後であったにも関わらず、そう感じていた人もいたようです。
ゲイブ 100パーセントそう思うし、もし俺がザックなら俺に対して腹が立っている。王者として説教しているだろう。間違っていたら訂正してくれ、アイツは東京ドームで初めて2日連続でメインイベントを張った外国人だろう? でも『週刊プロレス』(※1.4&5東京ドーム増刊号)の表紙を飾ったのは誰だった? このゲイブ・キッドだ。だから俺がアイツなら俺に対して腹を立てているだろうな。
【新日本プロレスリング株式会社】
ゲイブ でも正直言って、俺はそのことはあまり気にしてない。何試合目かなんてどうでもいい。俺はただリングに入って闘うだけだ。だから俺とツジがメインイベントでも、そうじゃなくても、どうでもいい。人が注目する試合であることは変わらないから。メインだったらもちろんだけど、そうじゃなくてもいい。俺はただツジを倒し、IWGP GLOBALヘビー級王者になることだけに集中しているんだ。
(了)
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