【全日本】諏訪魔が秋山を倒し三冠王座返り咲き 宮原、ゼウス、石川が次期挑戦者に名乗り

高木裕美

秋山を破り三冠ヘビー級王者に返り咲いた諏訪魔 【横田修平】

 全日本プロレス恒例の新春興行「2016 ニューイヤーウォーズ 2Days」初日となる2日の東京・後楽園ホール大会では、1288人を動員した。
 メインイベントの三冠ヘビー級選手権試合では、諏訪魔が王者・秋山準を倒し王座返り咲き。次期挑戦者には宮原健斗、ゼウス、石川修司の3選手が浮上した。

必殺バックドロップで秋山から3カウント

粘る秋山をバックドロップで粉砕 【横田修平】

 2年半ぶり3度目となる両者の三冠戦。諏訪魔は序盤からエルボー、タックルと闘志を見せ付けるも、秋山も場外でのエクスプロイダー、ヒザ蹴り2連発、DDT、顔面鉄柱攻撃、エプロンからのカーフブランディングで猛反撃。諏訪魔も背後からスリーパーで組み付くも、秋山がフロントネックロックで締め上げる。

 15分過ぎ、諏訪魔がダブルチョップで勢いを取り戻すと、強烈なドロップキック。ロープに突き刺さった秋山が勢いあまって場外へ飛び出すと、すかさずトペスイシーダを敢行する。秋山のエクスプロイダーと諏訪魔のジャーマンスープレックスによる投げ合いから秋山がジャンピングニー。
 20分を過ぎ、秋山が後頭部へのヒザ蹴り、エクスプロイダーから顔面へのヒザ蹴りを連発。諏訪魔が崩れ落ちると、ニーパットをずらしてなおもヒザを打ち込み、ランニングニー、リストクラッチ式エクスプロイダーを決めるが、カウントは2。諏訪魔はヒザ蹴りをキャッチしてバックドロップで投げると、串刺しラリアット、ジャーマンスープレックス、ローリングラリアット。バックドロップで立ち上がった秋山にラリアット、再度のバックドロップで3カウントを決めた。

1.3のメインは三冠の「予選会」に

三冠ベルトを巻いた諏訪魔の前に宮原、ゼウス、石川が 【横田修平】

 腰に三冠ベルトを巻いた諏訪魔の前に宮原、ゼウス、石川の3人が立ちはだかると、諏訪魔は「おい、そこの3人、このベルトが欲しいんだろ。明日のメインで当たるよな、そこでオレが決めてやるよ」と、明日の6人タッグ戦を三冠の「予選会」にすると予告。「今年は骨が1本、2本折れようと、オレは覚悟をもってリング上で戦っていきたいと思います」と、王者として最前線で戦う決意を表明。「この一本のベルトにオレの汗をしみこませて、熱い試合を積み重ねていきたい。もっと体を使って、全日本を背負っていく」と、専務の任を降りても、選手として団体を支えると誓った。

 一方、次期挑戦者に名乗りを上げた宮原は「2016年、三冠獲るのはオレの目標だから。もう現実的に巻く気だから」と闘志満々。ゼウスは「三冠は僕が早いとこ挑ませてもらって獲らせてもらう。三冠という日本一のベルト、この手に欲しい」と世界タッグと共に5冠王獲りを宣言。石川は「全日本のリングに上がるのはデカくて強いヤツと戦うためという目的があったんで、三冠チャンピオンである諏訪魔選手の対面に立つのが自然かなって」と、我こそは一番デカくて強いと証明するため、まずは明日、諏訪魔から直接ピンフォールを奪うと予告した。

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著者プロフィール

静岡県沼津市出身。埼玉大学教養学部卒業後、新聞社に勤務し、プロレス&格闘技を担当。退社後、フリーライターとなる。スポーツナビではメジャーからインディー、デスマッチからお笑いまで幅広くプロレス団体を取材し、 年間で約100大会を観戦している 。最も深く影響を受けたのは、 1990年代の全日本プロレスの四天王プロレス。

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