【DDT】竹下&遠藤組が再びKO−Dタッグ戴冠 大家健は突然の「#大家帝国」脱退表明

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竹下&遠藤組が再び王座戴冠

KO−Dタッグトーナメントは遠藤&竹下組が優勝。再びタッグ王者となった 【前島康人】

 プロレスリングDDTの年内最終興行「NEVER MIND 2015」が23日、東京・後楽園ホールで開催された。メインイベントでは、KO−Dタッグ王者決定トーナメントの決勝戦が行われ、竹下幸之介&遠藤哲哉組が岡林裕二&入江茂弘組を破り、再びタッグ王者戴冠となった。

 飯伏幸太の長期離脱により王座返還となり、空位となった同タッグ王座だが、王者決定トーナメントの決勝に勝ち上がったのは、第50代王者組と、その王者組を破った大日本の岡林、岡林のラブコールからタッグを組んだ入江。DDTの未来を担う2人が、「チーム混ぜるな危険」と真っ向勝負を行った、

 序盤は静かな立ち上がりながら、岡林が逆水平チョップなどでパワーの差を見せつけるが、遠藤&竹下はひるまず立ち向かう。竹下はフライングニールキック、ドロップキック、フィッシャーマンズスープレックスで入江を攻めると逆エビ固めにとらえるが、これはロープエスケープ。

 15分が経過し、入江が竹下を投げっぱなしジャーマンで投げるが、これを竹下が食らわずに踏みとどまるが、そこに入江が強烈なラリアットを食らわし1回転してしまう。さらにダイビングボディープレスで仕留めようとするが、これは遠藤がカット。さらに攻めようとする入江をフランケンシュタイナーで投げると、竹下がフェースバスタ―、すかさず遠藤がスカイツイスタープレス。ここはカウント2で逃れたものの、その後のジャーマン合戦から竹下が入江を完璧なジャーマンスープレックスホールドで抑えると、3カウントを奪った。

 試合後、タッグ王座を取り戻したことに喜んだ竹下と遠藤。さらに、1月3日に竹下が挑戦するKO−D王者の木高イサミをリングに呼び出し、「このタッグのベルトの王者として、イサミさん、あなたに挑戦します。僕たちはこれからDDTを引っ張っていく存在です。こうなったら、真っ向勝負でそのベルトを取ったるからな」と挑発すると、イサミは「はっきりいて、自信なし」と肩すかしをするようなコメントをするが、直前に遠藤が語ったコメントを引き合いに出し「防衛を繰り返すことでチャンピオンになると遠藤が読んだ本に書いてあった。DDTの未来だとしても、俺は負けるわけにはいかない。お前を倒して、本物のチャンピオンになる」と宣言し、両者は握手をしながらも、リング上で火花を散らした。

B’zの曲が鳴り響く中で大家が勝利

試合後、大家が「#大家帝国」脱退を発表。あ然とするディーノとササダンゴ・マシン 【前島康人】

 セミファイナルでは、男色ディーノ&スーパー・ササダンゴ・マシン組と大家健&HARASHIMA組が、変則ルールで対戦。最後は炎のスピアーを決めた大家がディーノを仕留め3カウントを奪うと、試合後には「#大家帝国」の脱退を発表した。

 今年8月から結成された「#大家帝国」だが、総選挙ではユニット1位を獲得。自主興行も大成功に終え、ゴングの前にはHARASHIMAを含めた4人で祝杯のビールで乾杯した。

 この日のタッグマッチのルールは、ディーノの入場曲に使われている布袋寅泰の曲の最中のみディーノ組が、大家の入場曲に使われているB’zの曲の最中だけ大家組がフォールできるという変則ルール。試合開始とともに、布袋寅泰の曲が流れると、ディーノ&ササダンゴマシン組がラッシュ。大家をとらえ、ササダンゴ・マシンがDDT、ディーノが男色ドライバーと試合を決めにかかるが、ここはHARASHIMAがカット。この後も大家が攻められ続けるが、曲が終わり、今度はB’zの「さまよえる蒼い弾丸」が流れる。すると、大家&HARASHIMAが攻撃を始める。HARASHIMAがササダンゴ・マシンを雪崩式ブレーンバスター、蹴りの連打から背面エルボー、フットスタンプも落とし、大家が炎のスピアーを繰り出すが、ここは逆にDDTで返される。

 するとここで再び曲が変わり布袋寅泰の「POISON」が流れる。再びディーノが男色ドライバーやシャイニングウィザード、ササダンゴ・マシンが垂直落下式リーマンショックを狙い、大家を追い込んだが、男色ドライバーが決まったところで、曲が「愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない」に変わり、ピンチを免れる。すると、大家がディーノに炎のスピアーを決めると、すかさずHARASHIMAが蒼魔刀を繰り出し、最後は大家がもう一度、炎のスピアーを決め、ディーノを仕留めた。

 試合後、勝利した大家がマイクを持つと、「男色ディーノ、ササダンゴ・マシン、俺たち3人は8月から『#大家帝国』をやってきたな。もうお前ら2人は十分だ。十分に成長した。さらには、来年には大物KENSOも来るんだろう? もう俺は退くよ。『#大家帝国』を抜ける。お前たちはこの後、『#大家帝国』をどんどん大きくしてくれ」とまさかの脱退宣言。あ然とするディーノは「ユニット名は?」と質問すると、「#大家帝国」と大家が返し、さらに「大家さんは?」と聞くと、「いない!」と断言。意味の分からないディーノとササダンゴ・マシンだったが、しぶしぶ納得。さらに大家はタッグを組んだHARASHIMAにも声をかけ「お前も十分に強くなった。もう、俺なしでもやっていけると思う。今までありがとう。頑張れよ」と意味不明なエールを送ると、最後は「俺がいない3人の発展と成長を祈って、頑張れHARASHIMA、頑張れ#大家帝国、頑張れ俺!」と会場のファンと一緒になって叫び、颯爽とリングを去った。

アマレスルールでカシンが勝利 次期挑戦者はウラノに

EXTREAM級選手権に勝利したカシンに、再び挑戦を要求したアントーニオ本多。しかし、カシンが選んだのは…… 【前島康人】

 第5試合で行われたEXTREAM級選手権では、王者ケンドー・カシンと挑戦者・彰人が対戦。アマチュア・レスリングルールに3カウント、ノックアウト、ギブアップを追加した形式での対戦は、試合巧者のカシンが首固めで彰人を丸め込み、初防衛に成功した。

 霞ヶ浦高校時代、3年間アマレスに真面目に打ち込んだという彰人は、実は高校時代にカシンの指導を受けたと話す。一方のカシンは、思い入れのないEXTREAMのベルトをどこかに忘れ、ベルトへの愛着のなさを示す。

 ベルトが見つかって試合が始まると、アマレスらしくバックの取り合いから始まる。カシンが先に優位となり、バックを取った後にすかさず回転させて連続ポイント。ロープブレイクで彰人が逃げると、再び組合から彰人がタックルを狙うが、カシンは相手と組もうとせず、ポイント有利で勝利を狙う展開に。

 しかしカシンは松井レフェリーから警告を受け、パーテールポジション(守りの選手が両膝をつき、両手を突っ張る体勢になり、攻撃の選手がバックを取った状態からスタートする)での再開となり、彰人が連続ポイントを奪う。しかしここからプロレスらしい展開に切り替わり、彰人が4の字固めで捉えると、カシンはたまらず場外へ。すると場外に逃げているすきに、空き缶を靴の中に仕込んだカシンは、レフェリーの目を盗んで、空き缶攻撃。さらには、その空き缶を彰人のレスリングスーツの中にしまいこみ、逆に反則をされたとアピールする。

 そして最後は彰人がカシンをアンクルホールドで捉えたところ、その靴が脱げてしまい、彰人が驚いて気が緩んだすきに首固めで丸め込み、3カウントを奪った。

 試合後、カシンのセコンドについていたアントーニオ本多が、再戦を要求するが、カシンはそれを無視。彰人のセコンドについていたヤス・ウラノを次期挑戦者に逆指名。ウラノは、不思議そうな顔をしてリングに上がると「なんかゴメン。彰人くんも、なんかゴメン」と謝罪の言葉を述べるが、「まさか人生で、カシンの持つベルトに挑戦するとは思わなかった。けど、まああの人が少しでも認めてくれたのかなと思うので、その思いを踏みにじるようだけど、あのベルトを奪い取りたいと思います」とベルト奪回を宣言した。
■DDTプロレスリング「NEVER MIND 2015」
12月23日(水)東京・後楽園ホール 観衆:2015人(超満員)


<ダークマッチ キング・オブ・ダーク選手権タッグマッチ>
[王者]○鈴木大、岩崎孝樹
(0分15秒 横入り式エビ固め)
[挑戦者]●伊橋剛太、ゴージャス松野
※鈴木が初防衛に失敗、伊橋が第8代王者となる

<再試合 キング・オブ・ダーク選手権タッグマッチ>
[王者]●伊橋剛太、ゴージャス松野
(2分55秒 ランニングPK→片エビ固め)
[挑戦者]鈴木大、○岩崎孝樹
※第8代王者が初防衛に成功

<オープニングマッチ 6人タッグマッチ>
○坂口征夫、赤井沙希、レディビアード
(6分3秒 コブラクラッチ)
大石真翔、●勝俣瞬馬、チェリー

<第2試合 ウルトラヒーローズEXPOコラボマッチ>
○高木三四郎、大鷲透、平田一喜
(6分31秒 シットダウンひまわりボム→エビ固め)
アントーニオ本多、●福田洋、松永智充

<第3試合 シングルマッチ>
○ヤス・ウラノ
(10分47秒 横入り式エビ固め)
●佐々木大輔

<第4試合 4WAYタッグマッチ>
木高イサミ、●中津良太
○マサ高梨、梅田公太
(8分50秒 タカタニック→エビ固め)
※そのほかのチームは石井慧介&高尾蒼馬、樋口和貞&宮武俊

<第5試合 DDT EXTREME級選手権試合>
[王者]○ケンドー・カシン
(6分36秒 首固め)
[挑戦者]●彰人
※第34代王者が初防衛に成功

<セミファイナル ターン制プロレス〜エンドレスギグ〜>
HARASHIMA、○大家健
(12分31秒 炎のスピア→体固め)
●男色ディーノ、スーパー・ササダンゴ・マシン

<メインイベント KO−Dタッグ王者決定トーナメント決勝戦>
○竹下幸之介、遠藤哲哉
(19分12秒 ジャーマン・スープレックス・ホールド)
岡林裕二、●入江茂弘
※竹下組が優勝し、第53代王者組となる
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