小久保監督「WBCで再び世界一を目指す」 世界野球プレミア12総括会見

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初開催のプレミア12を終えて記者会見を行った小久保監督 【スポーツナビ】

 初開催となる「世界野球プレミア12」で3位に終わった野球日本代表「侍ジャパン」の小久保裕紀監督が22日、都内ホテルで会見を行い、あらためて今大会を振り返った。今大会、侍ジャパンは1次ラウンドを5戦全勝、準々決勝のプエルトリコ戦も快勝したが、準決勝の韓国戦で9回に3点差を逆転され敗退。初代王者を逃した。

 会見で小久保監督は「3位という結果については当初の目標を達成できず悔しい思い」と語り、今大会を総括し、今後の侍ジャパンについての考えを述べた。

 以下は小久保監督の会見全文。

「17年WBCもほぼ同じメンバー」

――あらためて3位という結果についてと今後に生かすための課題は?

 3位という結果に関しては、当初の目標を達成できなかったという点で悔しい思いでいっぱいですね。課題は、終わって「あーでもない、こーでもない」というのは、負けた監督が言うのはどうかなと思うんですけども、次に向けて、そうですね……その時にピッチャー陣にある程度役割を伝えたほうがいいのかなとは思っていますけど。それぐらいですかね。

――課題がある一方で、これまでの国際大会で結果が出なかった中田(翔)選手が結果を出したり、若手が国際舞台を経験したり、監督にとっても世界一を目指す大会で初めて指揮を執ったりと、収穫もいろいろあったと思うが?

 それもありましたけど、ここで話すかどうかはというのがありますので。中田はもちろんいい活躍をしましたけど、それぐらい日本の4番が重たいものだったんだなというのは感じました。

――侍ジャパンの専任監督として今年は春季キャンプから各球団を精力的に回ったりだとか、シーズン中もいろいろな試合に足を運んだりいろいろあったと思うが、専任監督という新しい試みを振り返ってもらってプレミア12にどう生きたのか?

 プレミア12という大会というよりは、招集する選手たちがチームとして機能し出したなというのは感じていますね。2013年からやらせていただいていますけど、そこで選手たちとの信頼関係を含めて、今回のチームは3位という結果でしたけど、チームの中の結束力、雰囲気は一番良かったですね。

――選手は各チームに戻っていきましたけど、監督の今後の予定は?

 今後は3月の強化試合に向けてのメンバー編成を考えますけど。今思うのは今回選んだ選手たちにいいオフを過ごしてもらって、ゆっくり疲労を取ってもらいたいなと思いますね。

――今後は何を見据えてやっていくのか?

 2017年WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に向けて最終的な目標を持っていますけど、そこへ向けて、どういう風にもって行くか。来年はそういう1年にしたいと思います。集まるのは3月、11月かもしれないですけど、その時期を有効的に使いたいと思います。

――WBCで世界一を取るという目標へ向けて、今回のプレミア12をどう生かしたい?

 メンバー的には今回のメンバーが中心になっていくと思いますので、彼らが、僕自身も含めて、あの1敗の重みをしっかり忘れずに持ちながら、あとは選手たちが来年いい活躍をしてくれることを祈っていますね。

――WBCに向けて今回のメンバーが中心になるだろうと言っていたが、プラスアルファで17年の大会にはメジャー選手の参加するが、今後必要になってくる力、選ばれていない選手でもこういうふうに伸びてほしいという希望はあるか?

 難しいですね、今の時点で。メジャーに行っている選手に対するアプローチは今年もやっていましたので、そういう動きは来年もすると思いますけど。基本的には今のメンバーが順調に育ってくれて、そこに脅かすような若手、と言っても、今の選手たちも若いので、2年後もほとんど同じメンバーになるんじゃないかなとは思っていますけどね。

「今後はMLBの動向も調査したい」

――今年は国内を視察してメンバーを選んだが、今後は米国でやっている日本人選手も対象になる?

 対象には今年も考えていましたけどね。今年は40人枠はダメということで、あとはWBCはMLBの選手たちも入ってくると思うんですけど、球団によって温度差があると聞いているので、その辺をしっかり調査して、派遣が可能かどうかをしっかり調べないといけないなと思います。

――今大会のリリーフ決定の意思決定について、鹿取(義隆)投手コーチとどのようなやり取りがあったのか?

(準決勝の韓国戦は)9回は則本(昂大)で行こうと決めていました。無死満塁になった時点で、松井(裕樹)と増井(浩俊)の2人のピッチャーを用意していたので、あそこは左になったときに鹿取コーチから「2人できています」と言われたので、「松井で行きましょう」と僕が決めました。

――WBCの最終目標は?

 世界一に再びチャレンジすることですね。

――混合チームをまとめる難しさや日程的な難しさはあったと思うが、そこの印象は?

 今回、初めて世界大会で負けられない大会だったので、その中で選手たちは昨年と違う緊張感でプレーしてきたんですけど、あれだけの期間でしたけど、チームの中の機能としては非常に機能していたと思います。

 事前準備としては、日程的には3月、11月以外に集まるのは基本的に日本では難しいと思いますので、限られた時間でやっていくんですけども、基本的にはフォーメーションを含めた動きも含めて、日本のトップの選手を預かるので、そういう準備期間はあまり必要はないという考えは変わらないですし、今回ぐらいの準備でも十分大会には臨めたと思います。WBCのときは選手も前倒しで準備に入ると思いますけど、期間的には今回は非常に長く感じたので、なるべく集まっている時間が短いほうがいいのかなとは感じました。

――今大会は負けられない大会だったが、負けられない韓国戦で敗北を喫した。それについて進退伺を出した?

 私からはしていません。

――則本が傷ついた結果になったが、どんな声を掛けた?

 昨日帰り際に、普段と違うポジションで投げさせて申し訳なかったなという話はしました。
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