浅田真央「自分の実力を極めたい」 GPシリーズに向け出場選手が意気込み
GPシリーズに出場予定の(前列左から)宇野、浅田、村上佳、宮原、(後列左から)村上大、小塚 【スポーツナビ】
会見では、選手それぞれが今季のグランプリシリーズに対する思いをフリップに書いて披露。それについて、テレビ番組で司会を務める松岡修造さん、織田信成さん、荒川静香さんと掛け合いながら、意気込みなどを語った。
浅田真央「今の自分らしい滑りができたら」
「自分を極める!!」という言葉をフリップに書いた浅田 【スポーツナビ】
これは昨日の初戦を終えて感じたことなのですが、初戦を終えてみて、始まる前は今の選手のレベルについていけるかなという不安がありました。ですが、昨日はそれをすべてクリアにして一日を終えたことで、自分で考えたことは、今ある自分の実力を一つ一つ今度は極めていくこと、さらにレベルアップしていきたいと思っています。
――「極める」という言葉が出てきた理由は?(松岡さん)
技術ももちろんレベルアップしていくことも大事なのですが、一つ一つの技の質を良くしたり、もっともっと形を良くしたいという気持ちを込め、「極めたいな」と思いました。
――浅田選手がシーズン序盤から良い演技を見せるのは珍しい。これまでは徐々に上げていき、ピークを作る戦い方をしていたが、昨日のような高いレベルから始めてもっと磨きがかかるとなると、どこまで行くのか期待感が高まる。また、自分のやりたいことがクリアに見えているように見える。(荒川さん)
私自身、今までやるべきことが、みんなに応援してもらっているから頑張らなければいけないという思いがありました。もちろんそれがすごく力になったから頑張れたというのもあるのですが、1年間休養して、本当に自分の心から戻ってきたいと思ったのもそうですし、それをもう一度思い返すことで、すごく気持ちが楽になって、(初戦に)試合に臨めたのかなと思います。
――ショートプログラムを演技するのが中国大会となるが、どんな演技をするのか?(松岡さん)
ショートの曲名が……、何だっけ?(笑) ちょっと待ってください。えっと……
――す?(松岡さん)
あ、「素敵なあなた」です(笑)。
曲名とか考えていなかったので。昨日もエキシビションでステップから最後まで披露したのですが、まずまずだったので、あとは前半のジャンプの部分をいろいろなジャンプでできるようにしたいと思います。
――どんな「素敵なあなた」なのですか?(松岡さん)
テーマとしては、一人の女性として、目の前にいる男性のことを「あなたは素敵なんだよ」という言葉をかけながら滑っていく。自分はそういう気持ちを持ったことがそこまでないので、それでも今の自分らしい滑りができたらいいなと思っています。
――選手として再び立った気持ちは?(松岡さん)
私も復帰するまで、いろいろ考えたりしましたが、本当に自分の心からまた選手として立ちたいと思ったので、選手として戻るのであれば、しっかりと自分のやるべきことを、結果もそうですし、自分が表現することも、自分がやりたいスケートをしていくことを、一つのものを大切にして、これからもシーズンを頑張っていきたいと思います。
――昨日のジャパンオープンでは、宇野選手に対して「お母さんのような気持ち」と話していたが?(松岡さん)
昌磨がスケートリンクに遊びに来た時に、一緒に遊んだのを覚えていて、その後、昌磨がアイスホッケーをやるか、フィギュアをやるか悩んでいて、それでフィギュアを始めたというのを知っているので。
その後あっという間に試合に出て、ちゃんとインタビューの受け答えもしているのを見ていたら、本当に幼稚園の頃から知っているので、お母さんみたいになっちゃいました。
――昨シーズン、宮原選手ら、ほかの選手の活躍をどのように見ていたか?(荒川さん)
世界もそうですが、日本の中だけでも、技術のレベルが上がっているなと、昨シーズンが終わってから思っていました。昨シーズンの日本人選手は、世界選手権でも頑張ってくれたので、今シーズンも(出場権を)3枠残してくれたので、すごく頼もしいなと思っていました。
宮原知子「自分にしっかり自信を持ちたい」
浅田が復帰したことに対し宮原は「尊敬していた選手と一緒に試合が出られることが楽しみ」と話す 【スポーツナビ】
まだシニアに上がってから1度もファイナルに出場したことがないので、GPファイナルに出場することを目標に頑張りたいです。
――GPシリーズ、GPファイナルという戦いをどのように捉えているか?(松岡さん)
2戦ともしっかりそろえることが大事で、1戦目が良くても、2戦目が良くないこともあるので、どんな試合でもきっちり自分の実力が出せるように頑張りたいと思っています。
――それは昨年感じた悔しさから?(松岡さん)
昨シーズンも何試合か良くない試合があったのですが、自分にしっかり自信を持てれば大丈夫だと思うので、自信を持ちたいと思います。自信を持って、今できる自分の演技をしっかりどの試合でもできるようにしたいです。
――浅田選手が戻ってきて、憧れでもあるが、ライバルでもある。どんな思いがあるか?(松岡さん)
もう一度、一緒に試合に出場することができて、自分も成長できるし、尊敬していた選手と一緒に試合が出られることが楽しみです。
村上佳菜子「試合が来るのがワクワク」
髪を切って、心機一転のように見えた村上佳菜子だが、「切りたいから切った」だけだった 【スポーツナビ】
昨シーズンは、練習の調子が良くても、試合になると怖がってしまって、ドキドキしてしまい、全然自分の実力を発揮できなかったです。今シーズンは、自信を持って、自信をつけるために練習も必要なのですが、その上で自信を持って、楽しく踊ることが好きなので、演じることを楽しみながら、試合ができたらいいなと思います。
――髪を切って、心機一転のように見える。強い決意はあるのか?(荒川さん)
全然ないです(笑)。
頑張るぞという決意はありますけど、髪の毛は切りたいから切りました。
――今までとは違い、迷いがないように見えるが?(荒川さん)
先日、米国の大会に出たのですが、それまでは練習もただやっている感じで、大会でも良くありませんでした。でもその後に、(コーチと)話し合いをして、練習の姿勢を変えるようにしたら、ちょっと光が差してきたかなと。
今はやっと、ちょっと試合が来るのがワクワクしてきています。
<次ページに宇野、小塚、村上大のコメント>