真央、辛口55点「もっと上を目指せる」 シーズン幕開け、ジャパンOP
日本は、1年の休養後初の試合となった浅田が、代名詞のトリプルアクセルを見事着氷させるなど、ブランクを感じさせない演技を披露。2014年ソチ五輪でマークした自己ベスト(142.71点)に肉薄する141.70点をマークし、健在ぶりをアピールした。また、宇野と宮原の17歳コンビもほぼノーミスの演技を見せ、それぞれ185.48点、134.67点の高得点で、日本の栄冠に大きく貢献した。
2位は北米(チャン=カナダ、アボット、ゴールド、ワグナー=いずれも米国)で545.23点、3位は欧州(フェルナンデス=スペイン、ジュベール=フランス、ソトニコワ、トゥクタミシェワ=ともにロシア)で528.90点だった。
以下、試合後の日本チーム4選手、エリザベータ・トゥクタミシェワ、パトリック・チャンのコメント。
浅田真央「良い収穫ができた」
復帰戦で「良い収穫ができた」と感想を語った浅田 【坂本清】
(一番難しいジャンプへの思いとその手応えについて)練習どおりということを心掛けました。(トリプル)アクセルも特別なジャンプと考えずに、1つのプログラムの中に入っているエレメンツとしてずっと練習してきたので、そういった気持ちが今日のこの試合に生きてきたんじゃないかと思います。(佐藤信夫先生が良かった点として、1つの人物像を描き切ったことが成長だったと言っていた。その表現力の手応えは)フリープログラムは「蝶々夫人」ということで、1人の男性を待ち続けるという悲しい、切ない物語なんですけど、日本人として芯の強い女性を演じたいと思って、今日も臨みました。ジャンプだけではなく、技術の部分だけではなく、自分がこういう滑りをしたいという滑りができたのではないかなと思っていますが、また映像を見直して、次の試合に向けてもっともっと良い「蝶々夫人」を演じられたらいいなと思います。
(この試合の出来は何点で、足りないところはどこ?)55点くらいですね。初戦としては今までにないくらい良い演技ができたんですけど、私の目標としては昨年の世界選手権で優勝したときのレベルを最低レベルとして臨んでいるので、もっと上を目指せるという気持ちを込めて55点です。(どういったところが良かった? 緊張していたように見えたがどうしてここまで滑れたのか?)私は1年間休養していたことを考えないようにしてきて、試合の良いイメージだけを持って滑っていたので、今日の精神状態はすごく良かったと思っています。演技自体はそこまで硬いとは感じていなかったので、次の試合に向けてすごく良い演技だったと自分では感じています。
(今日一番手応えがあったのはどこか? グランプリシリーズの目標は?)私は本当に久しぶりの出場だったので、試合感覚というのを取り戻して、練習から試合を終えるまで今回得たすべてのものが次の試合に生きると思っています。この大会を含めて良い収穫ができたと思っています。グランプリシリーズに向けては、この試合を終えたことで試合感覚は自分の中にしっかりと入ってきたと思うので、ショートとフリーの両方で良い演技ができるように一つ一つ、目の前にある試合に向けて、自分ができることをしっかりやっていきたいと思っています。
宮原知子「もっと大人の滑りが必要」
難易度の高い3回転+3回転の連続ジャンプを成功させ、手応えを口にした宮原 【坂本清】
(一番難しいジャンプへの思いとその手応えについて)今回は3回転+3回転を入れる構成で滑ったんですけど、練習から調子良くできていたので、練習どおりやれば大丈夫という気持ちでやりました。
(この試合の出来は何点で、足りないところはどこ?)今回は75点くらいです。自分の滑りを振り返ってみて、まだ他の選手と比べるともっと大人の滑りが必要だなと思ったのと、ジャンプを強化する必要があると思ったので、今回の演技はすごく良かったんですけど、もっと向上できるようにこれからも頑張りたいと思います。
(今日一番手応えがあったのはどこか? グランプリシリーズの目標は?)今回は調子もすごく良くて、試合に臨むことができました。本番でも落ち着いてできたので、この良いイメージを持ってグランプリシリーズを頑張りたいです。まだファイナルに出場したことがないので、そこを目標に、グランプリシリーズでは1戦1戦を大事にして、自分の実力を発揮できるように頑張ります。