ミッキークイーン「世代トップ」証明の脚 ルージュ無冠…3歳牝馬勢力図どうなる?
外から豪快、まとめて差し切る!
浜中騎乗のミッキークイーンがオークス制覇、3歳牝馬の頂点に 【写真:中原義史】
ミッキークイーンは今回の勝利でJRA通算5戦3勝、重賞は初勝利。騎乗した浜中、同馬を管理する池江泰寿調教師ともにオークスは初勝利となった。
3/4馬身差の2着には戸崎圭太騎乗の1番人気ルージュバック(牝3=美浦・大竹厩舎)、さらに半馬身差の3着には池添謙一騎乗の6番人気クルミナル(牝3=栗東・須貝厩舎)が入線。牝馬二冠を狙った岩田康誠騎乗の桜花賞馬レッツゴードンキ(牝3=栗東・梅田厩舎)は10着に敗れた。
「三冠を狙っていた馬だった」
桜花賞除外の無念を晴らす勝利、世代トップの素質を証明できた 【写真:中原義史】
「桜花賞を(抽選で)除外されて悔しい思いをした分、きょうの勝利は格別です。三冠を狙っていた馬だったので、出鼻をくじかれて悔しかったですからね。その無念が晴れました」
言葉通り晴れやかな表情で、こう語ったのは池江調教師だ。これまで三冠馬オルフェーヴルを筆頭に数々の名馬とともにGI10勝を挙げてきた若き名トレーナーも、牝馬のクラシックタイトルは初。そして、父・泰郎氏が手掛けた三冠馬ディープインパクトの産駒でGIを勝つのも、今回が初めてのことだった。それだけに「いろいろな感情がこみあげてきた」という。
それにしても、「三冠を狙っていた」という池江調教師の言葉。その真剣なまなざしから、もちろん冗談で言ったことではないと分かるし、何よりディープインパクト、オルフェーヴルと、偉大な三冠馬2頭と間近で接してきたトレーナーだ。説得力は十分すぎるくらいにある。それほどまでに、このミッキークイーンの能力を高く評価していた。
「デビューしたころから、世代トップクラスだと思っていましたから」
ルージュバックの登場で競馬サークルが沸いている中でも、池江調教師は“ミッキークイーンこそがナンバーワン”と信じていたのだ。その思いは主戦の浜中も同じだった。
「ミッキークイーンの素質に惚れこんでいましたから、その馬とGIを勝つことができたのは本当に嬉しいですね。実績から言うと重賞を勝っていませんでしたが、ポテンシャルには自信を持っていました。きょうはそれが証明できて良かったです」