ミッキークイーン「世代トップ」証明の脚 ルージュ無冠…3歳牝馬勢力図どうなる?

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外から豪快、まとめて差し切る!

浜中騎乗のミッキークイーンがオークス制覇、3歳牝馬の頂点に 【写真:中原義史】

 JRA3歳女王決定戦・第76回GIオークスが24日、東京競馬場2400メートル芝を舞台に争われ、浜中俊騎乗の3番人気ミッキークイーン(牝3=栗東・池江厩舎、父ディープインパクト)が優勝。中団やや後方から最後の直線を豪快に伸びると、先に抜け出したルージュバック、クルミナルをまとめて差し切り、樫の女王の座に就いた。良馬場の勝ちタイムは2分25秒0。

 ミッキークイーンは今回の勝利でJRA通算5戦3勝、重賞は初勝利。騎乗した浜中、同馬を管理する池江泰寿調教師ともにオークスは初勝利となった。

 3/4馬身差の2着には戸崎圭太騎乗の1番人気ルージュバック(牝3=美浦・大竹厩舎)、さらに半馬身差の3着には池添謙一騎乗の6番人気クルミナル(牝3=栗東・須貝厩舎)が入線。牝馬二冠を狙った岩田康誠騎乗の桜花賞馬レッツゴードンキ(牝3=栗東・梅田厩舎)は10着に敗れた。

「三冠を狙っていた馬だった」

桜花賞除外の無念を晴らす勝利、世代トップの素質を証明できた 【写真:中原義史】

 桜花賞に出ていても好勝負になっていた――そう言われ続けていた西の逸材が、樫の大舞台でその素質を輝かせた。

「桜花賞を(抽選で)除外されて悔しい思いをした分、きょうの勝利は格別です。三冠を狙っていた馬だったので、出鼻をくじかれて悔しかったですからね。その無念が晴れました」

 言葉通り晴れやかな表情で、こう語ったのは池江調教師だ。これまで三冠馬オルフェーヴルを筆頭に数々の名馬とともにGI10勝を挙げてきた若き名トレーナーも、牝馬のクラシックタイトルは初。そして、父・泰郎氏が手掛けた三冠馬ディープインパクトの産駒でGIを勝つのも、今回が初めてのことだった。それだけに「いろいろな感情がこみあげてきた」という。

 それにしても、「三冠を狙っていた」という池江調教師の言葉。その真剣なまなざしから、もちろん冗談で言ったことではないと分かるし、何よりディープインパクト、オルフェーヴルと、偉大な三冠馬2頭と間近で接してきたトレーナーだ。説得力は十分すぎるくらいにある。それほどまでに、このミッキークイーンの能力を高く評価していた。

「デビューしたころから、世代トップクラスだと思っていましたから」

 ルージュバックの登場で競馬サークルが沸いている中でも、池江調教師は“ミッキークイーンこそがナンバーワン”と信じていたのだ。その思いは主戦の浜中も同じだった。

「ミッキークイーンの素質に惚れこんでいましたから、その馬とGIを勝つことができたのは本当に嬉しいですね。実績から言うと重賞を勝っていませんでしたが、ポテンシャルには自信を持っていました。きょうはそれが証明できて良かったです」

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