「体幹で走る」とはどういうことか? 青山剛のランニングナビ

青山剛

【Getty Images】

 今年度の連載は毎月2本立てです。毎月初めにおすすめのトレーニングメニューを紹介、もう1本は現在のマラソンブーム、そしてさまざまなトレーニング方法などについて「プロランニングコーチ」として日々感じていることを書いていきます。

 今回は、いま話題の「体幹」について触れたいと思います。この言葉はかなり世の中に浸透してきていますが、ひと昔前にはその言葉自体、われわれアスリートやコーチの間でも、あまり聞かれませんでした。

「体幹主導」は運動の効率化につながる

【撮影:真崎貴夫】

 まずは体幹とは何かを簡単に説明します。体全体から頭、腕、脚を除いた胴体の部分をいわゆる「体幹」と呼びます。読んで字のごとく、体の幹の部分となります。腕や脚は木でいうと枝葉のイメージで、胴体である幹のほうが枝葉より強いという捉え方です。

 もうちょっと分かりやすく言えば、枝葉=腕や脚は疲れやすく、胴体=体幹は疲れづらい、といった解釈をするとよいと思います。腕や脚は俊敏に動かせたり、さまざまな細かいコントロールをつけることができますが、それぞれの筋肉が小さく疲れやすいので、なるべくなら疲れにくい「体幹主導」で体を動かせるようになることが、運動の効率化につながると言われています。

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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