レース後の過ごし方で得する人、損する人 しっかりダメージ回復してこそ成功

青山剛

【青山剛】

【スポーツナビDo】

 さて、2月は番外編として「東京マラソンナビ」を連載してきました。そこで大会直後の過ごし方の大切さをお伝えしてきましたが、今回はその続きで「大会後2週間の過ごし方」をご紹介します。

 東京マラソンに限らず、今シーズン、フルマラソン、ハーフ、10キロなど各大会に参加されたランナーも多かったと思います。特に目標としていた大会では「目いっぱい」頑張って走ったはずですから、そのダメージも大きかったのではないでしょうか?

【Getty Images】

 では、その大会後はどのようにして過ごしましたか? 

 疲れ果てて、何日も体を動かさずにいたり、大会で足など痛めたままになっている方も多くいたのではないでしょうか。皆さんは五輪でメダルや記録を目指している選手ではないと思いますので、「いい記録が出た! でもケガをして3カ月走れなかった」では、コーチの私からズバリ言えば、それは成功ではありません。

 一般ランナーの本当の成功とは、大会でしっかり走り切り、そして感動を手に入れ、疲れはあるもののケガや病気につながらず、2週間後には心身の疲労がほとんど抜けている状態のことです。
 記録を出すということは、高くジャンプできるということ。でも、もっと大事なことは、高くジャンプした後にしっかり着地を決めることです。着地成功とは、ケガや病気にならず、約2週間後には完全に回復していること。

 手前味噌ですが、私がパーソナル指導しているチームは、レベルこそバラバラですが、大会後にケガや病気になってしまう方は、これまでほとんどいませんでした。それはもちろん大会までの準備をコツコツ行ってきたこともありますが、大会後2週間の過ごし方の指導も徹底しているからでもあります。

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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