反発力と安定性を両立した最新モデル 南井正弘のイチオシ!

南井正弘

【南井正弘】

さまざまなテクノロジーを1足に結集

「ナイキ エア ズーム エリート 7」と同じく、反発性を重視したズームエアをミッドソールの前足部に内蔵している 【南井正弘】

 ナイキのランニングシューズにおいて「ストラクチャー」の名を冠したモデルは、特に安定性と着地時のオーバープロネーション(着地時に脚が過度に内側に倒れこむ状態で故障の原因となる)を是正するサポート機能を有していることで知られ、これまで数多くのランナーを魅了してきた。そんな人気コレクションに、最新テクノロジーを結集した第18弾モデルが登場。その機能性を検証してみる。

 ズームエアの反発力の高さは、先日このコラムで紹介した「ナイキ エア ズーム エリート 7」でも体感できるが、このコラムを読んだ知人から「スポーツ店で足を入れたけど、自分の足型には合わなかったので、別のオススメはないの?」と質問された。

 そんなときにタイミングよくリリースされたのが「ナイキ エア ズーム ストラクチャー 18」である。最新モデルとなる第18弾モデルも反発性能に優れたズームエア、オーバープロネーションをコントロールするダイナミックサポート、足を包み込むようにフィットするナイキ フライワイヤーといったテクノロジーを、この1足に結集している。

汎用性の高さも嬉しいところ

アッパー(甲の部分全体の総称)は部位によって編み方を変えたエンジニアードメッシュを採用。通気性と快適性を歴代モデルよりも向上させることに成功した。また前足部分は「ナイキ エア ズーム エリート 7」よりもゆとりがあるので、足型にもよるが標準的な足幅の日本人ランナーなら窮屈さを感じないだろう 【南井正弘】

 実際に足を入れてみると、シューズと足のフィット感が高レベルにありながら、「ナイキ エア ズーム エリート 7」と比較すると、つま先部分はある程度のゆとりがある。これなら標準的な足幅の日本人ランナーなら窮屈さを感じることもないだろう。

シューズの内側と外側で非対称デザインとなったナイキ フライワイヤーは、足を包みこむようなフィット感をランナーに提供してくれる 【南井正弘】

 シューレースと連動したナイキ フライワイヤーは、シューズの内側と外側で非対称となっており、シューズと足の一体化を実現している。走り始めはさほど反発力を感じなかったが、徐々にスピードを上げていくと前足部に内蔵されたズームエアの高い反発力を蹴り出し時に感じられ、軽快な走りを楽しむことができた。

ミッドソール後部に搭載されたダイナミックサポートは、着地時の安定性と脚の過剰な内側への倒れ込みを是正するサポート性能を発揮する 【南井正弘】

 走行スピードに関しては「ナイキ エア ズーム エリート 7」で走ったときよりは若干速度は落ちるが、無理なく脚力を使ったランでも6kmを平均ペースkm/5分10秒ほどで走ることができた。

 またミッドソール(アウトソールとアッパーの間のソール)後部にダイナミックサポートを搭載することで、オーバープロネーションのコントロールも可能となっているので、着地時の脚の過剰な内側への倒れ込みが気になるランナーにも最適だ。「ナイキ エア ズーム エリート 7」と異なり、かかとから着地するランナー、中足部から着地するランナー、前足部から着地するランナーのすべてに対応している汎用性の高さも嬉しいところ。
 この「ナイキ エア ズーム ストラクチャー 18」というシューズはナイキ ランニングのなかでも最も汎用性が高く、足の保護性が不可欠な初心者ランナーから、km/5分ジャストのように若干速目のペースで走りたいという人まで、あらゆるタイプのランナーに対応してくれるはず。オーバープロネーションをコントロールするダイナミックサポートを搭載しているので、「フルマラソンのレース終盤にいつもヒザの痛みに悩まされてきた」というランナーにも適しているだろう。

 今回のモデルは歴代ストラクチャーシリーズと比較するとかなりアグレッシブなデザインとカラーリングで、「ストラクチャーのベーシックなデザインに好感を持っていた」というような昔からのこのシリーズのファンはビックリしたようだが、実際に履いてみると、そこまで派手ではないと思うので、物怖じせずにぜひともトライしてほしい。

ナイキ エア ズーム ストラクチャー 18

11,000円(税抜)。男性用・女性用ともに2色展開。
お問い合わせ:ナイキ カスタマーサービス 0120-6453-77
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著者プロフィール

フリージャーナリスト。1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツブランドのプロダクト担当として10年勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズを得意分野とし、『フイナム』『日経トレンディネット』『グッズプレス』『モノマガジン』をはじめとしたウェブ媒体、雑誌で執筆活動を行う。ほぼ毎日のランニングを欠かさず、ランニングギアに特化したムック『Runners Pulse』の編集長も務める

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