L.A.発、体を動かす人向けのドリンク ナチュラル志向のアクティブ派に人気

猿渡由紀

【猿渡由紀】

 体を動かす人にとって、水分補給は非常に大事。普通の水より効果があるとうたうスポーツドリンクは昔から存在するものの、ナチュラル志向の人々が増えるにつれて、合成着色料や砂糖などを含まない選択肢が次々に登場するようになってきた。今回は、L.A.のアクティブな人々に愛されるドリンクをいくつか紹介しよう。

高アルカリ、電解質ウォーター

(左から)キュア・ウォーター、アクア・ハイドレート、エッセンシア 【猿渡由紀】

 ミネラルウォーターにおける近年の最大のトレンドは、高アルカリ。中性にあたるph度は7.0で、数字が低いほど酸性、高いほどアルカリ性を意味する。最近目にする高アルカリウォーターのphは、たいていが8.0〜9.5。通常のミネラルウォーターのphは7.0〜7.2程度。エナジードリンクや炭酸飲料は酸性だ。高アルカリウォーターは、より効率良く体内に吸収されるほか、免疫を高め、体の酸化を防止することでアンチエイジング効果もあるとされる。

 アクア・ハイドレートやエッセンシアは、アルカリ性であるだけでなく、汗をかくと失われる電解質をプラスしているのも特徴。一方でキュア・ウォーターは、特別の製造過程のおかげで2年間は安定したphバランスを保つことをうたう。

ヨガ愛好者の支持を集めるナマステ・ウォーター 【猿渡由紀】

 このブームに逆い、完全に中性なph7.4を誇るのが、最近デビューしたナマステ・ウォーターだ。FDA(米国食品医薬品局)の規制を超える究極の純粋さを特徴とするこの水は、その名のとおり、ヨガを愛する人々の間で急速に支持を高めている。

ココナッツウォーター

(左から)CO2、ジコ、グッド・ベリー 【猿渡由紀】

 自然な電解質やミネラル、酵素、ポタシウムを含むとされるココナッツウォーター。米国での消費量は、この5年間に600%もアップした。カロリーが低く、グルテンフリーであること、またさわやかな味も受けて、今ではすっかり「ナチュラルなスポーツドリンク」という位置づけが定着している。

 缶入り、ひとり用紙パック、家庭用サイズなど容器もさまざまなら、フレーバーも多数。ジコ、ヴィタ・ココ、O.N.E.の3ブランドが圧倒的なシェアを誇るが、整腸効果のあるプロバイオティックを含むグッド・ベリーも特定のファンをもつ。

コールドプレスドジュース

クリエーション・ジュースのビバリーヒルズ店。外に自動販売機が設置されている 【猿渡由紀】

 新鮮な生の野菜や果物を目の前でジューサーにかけてくれるジュースバーは以前からヘルスコンシャス派に愛されてきたが、最近主流になってきたのは、コールドプレスドジュース。“ジュースバー”とは呼ばれても、その場で作ってくれるわけではなく、ほかの場所で作られ、ボトルに入れられたものが売られている。

 コールドプレスドと呼ばれる製法は、野菜や果物を潰す際に熱を発しないので、酵素や栄養分がしっかり残るというのが売り。また、ジュースは作ってすぐに飲まないとどんどん栄養素が壊れると信じられてきたが、コールドプレスドの場合は、72時間、栄養素が保たれるという。

 近年、L.A.で最も台頭しているのは南カリフォルニアに13店舗を構えるプレスド・ジューセリー、9軒のほかジュース・トラックでも販売するクリエーション・ジュース、2軒をもつムーン・ジュースなど。自分だけのブレンドを注文できないのがややデメリットであるものの、メニューの幅は広く、好みのブレンドは必ず見つかるはず。また、待たなくていいのも、忙しい現代人にとってうれしい。

 クリエーション・ジュースのビバリーヒルズ店の前には自動販売機も設置され、店が閉まっている早朝や夜のジョギング中にも買えるのが、近所に住むアクティブな人たちに好評だ。
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著者プロフィール

月刊女性誌編集者を経て渡米。L.A.をベースに、ハリウッドスターのインタビューや映画の撮影現場レポートなどを、日本の雑誌、新聞、オンライン媒体に寄稿する。フィットネスへの関心も高く、渡米直後から毎日ジム通いを開始。ここ10年ほどはアシュタンガヨガに専念しているが、ワークアウトのトレンドはもとより、健康、運動一般に関する新しい情報には、常にアンテナを張っている

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