登頂しない富士登山の楽しみ方 四角友里のゼロからの山歩き 第3回

四角友里

【Getty Images】

 世界文化遺産に登録されてから、2度目のシーズンを迎える富士山。その山開きが、山梨側で7月1日に行われ、静岡側は10日に行われます。

「一生に一度は富士登山を!」と思いつつも、やっぱりハードルが高いのもの事実――実は私もそんな1人でした。昨年は山歩き歴10年の節目の年ということもあり、富士登山を決意!

 いろいろな角度から富士山を楽しんだのですが、今回はこの山開きのタイミングに合わせて、あえて「頂上へ行かない日本一の富士登山」をご紹介したいと思います。

麓から味わう富士登山

【写真提供:四角友里】

 富士登山というと、5合目から山頂を目指すコースを思い浮かべる方が多いと思います。けれど、5合目から登れるようになったのは、1964年に富士スバルラインが開通し、車で行けるようになってから。

 それ以前は、麓から歩くのが一般的でした。富士山には、長い歴史を刻んできた古道が、いまも愛され残っているんです。

まずは、北口本宮冨士浅間神社にご挨拶を

【写真提供:四角友里】

 せっかく麓から歩くのであれば……ということで、昔の人のように富士山信仰登山の道をたどろうと、まず富士山駅から北口本宮冨士浅間神社へ。参拝をし、初めて御朱印帳も作りました。
 富士登山は現代ではどこかイベント的な側面もありますが、荘厳な雰囲気に包まれた参道を歩いていくと、神聖な気持ちが沸き上がってきます。そして冨士浅間神社から馬返しまではバスで移動です。

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著者プロフィール

アウトドアスタイル・クリエイター。「大好きな自然と、自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、執筆、トークイベント、アウトドアウェアのプロデュースなどの表現活動を続ける。『朝日新聞』、『日本シェアリングネイチャー協会』などで連載をもつ。2010年、ニュージーランドの永住権を取得。日本とニュージーランドの山歩きをライフワークとしている。山スカートの第一人者、着物着付け師の顔も持つ。著書に、ライフスタイルエッセイ『デイリーアウトドア』(メディアファクトリー)、自身の試行錯誤から学んだ山のノウハウが満載の『一歩ずつの山歩き入門』(エイ出版社)がある

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