まずは一歩を踏み出そう 四角友里のゼロからの山歩き 第2回

四角友里

【写真提供:四角友里】

「自然の中へ行ってみたい」――その湧き上がる気持ちを、私自身、今でも純粋に大切にしていますし、これから山へ向かいたいと願う皆さんにも大事にしていただきたいと思っています。

 初めての山は、その後の自然とのかかわりを大きく左右するもの。だからこそ、“いいご縁”作りのヒントをご紹介します。

「初心者向け」をガイドブックで探したら

【写真提供:四角友里】

 前回、「歩かなくったっていい、まずは自然に触れる喜びを大切に」とお伝えしましたが、今回は一歩を踏み出し自然の中へ進んでみましょう。

 いわゆる山のガイドブックなどで「初心者向け」と書いてあるルートは、危険箇所のない、道に迷いづらく人気のある、コースタイム3時間程度のルートが選ばれている場合が多いです。このコースタイムには、休憩やランチタイム、写真を撮る時間などが含まれていないので、私は慣れるまで、2倍の所用時間で計算をしていました。

 けれど、アウトドア経験がなかった私にとって、野外に6時間いることだけでも想像以上に体力を消耗してしまったため、コースタイム2時間くらいの山を選び、徐々に時間を伸ばしていきました。

標高、気候、タイム以外にも要チェックなのは?

【写真提供:四角友里】

 そして、注目しなくてはいけないのが「山の標高」だけでなく「累積標高差」。これは登り始める場所とゴール地点の標高の差に、道中のアップダウンも加えたもので、「しんどさ」がここで決まります。

 慣れないうちは移動だけでも疲れてしまうので、自宅からのアクセスの良さもチェックしてみてください。それらをもとに、より具体的に計画を立てていきます。

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著者プロフィール

アウトドアスタイル・クリエイター。「大好きな自然と、自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、執筆、トークイベント、アウトドアウェアのプロデュースなどの表現活動を続ける。『朝日新聞』、『日本シェアリングネイチャー協会』などで連載をもつ。2010年、ニュージーランドの永住権を取得。日本とニュージーランドの山歩きをライフワークとしている。山スカートの第一人者、着物着付け師の顔も持つ。著書に、ライフスタイルエッセイ『デイリーアウトドア』(メディアファクトリー)、自身の試行錯誤から学んだ山のノウハウが満載の『一歩ずつの山歩き入門』(エイ出版社)がある

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