ランニングフォームは3つのポイントで決まる

青山剛

【青山剛】

走るまでの手順は「駒回し」と似ている

【Getty Images】

 前回まで説明してきた、走るまでの手順は「駒回し」とよく似ています。

・正しい駒を作る=正しい姿勢で立つ
・正しくひもを巻く=ストレッチ、体幹スイッチを行う
・正しく駒を回す=体幹を使って走り出す


 つまり、正しい回転軸がある駒を作り、きちんとひもを巻き、あとは回せばいいだけ……これがランニングと似ています。この手順を踏めば、その駒は長く回る(=長く走れる)し、速く回る(=速く走れる)こともできるのです。

走り出してからあれこれ修正はNG

 しかし、この手順を踏まなくても「勢い」で走れてしまうのが、前回お話しした通りランニングの危ないところ。いびつな形の駒(=悪い立ち姿勢)に、適当にひもを巻き(=ストレッチ、スイッチをあまりやらず)、力任せで回す(=足の力に頼って走る)となっているランナーが非常に多いようです。

 そういったランナーは、走り出してからあれこれ修正しようとしています。それが悪循環の始まりです。しっかり駒が正しく回る準備ができていないのに、回り出してからその駒を修正しようと手を付けてしまうため、駒の回転が落ちたり、バランスを崩したり、揚げ句の果ては回っていられず倒れてしまうのです。

 駒が回っていられないとは、足が痛くなったりして走り続けられないということ。そして倒れてしまうとは、体が限界、また故障して走れなくなることです。

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著者プロフィール

元プロトライアスリート。大学時にプロ活動を開始し、1999年世界選手権日本代表に選出される。その後トライアスリート中西真知子選手のコーチとなり、指導者としての活動をスタート。同選手を2004年アテネ五輪出場に導く。現在は、ランニング、トライアスロン、クロストレーニングのコーチとして競技者から初心者、子供、タレントまで幅広く指導。著書に『ランニング・コアメソッド』『DVDパーフェクトストレッチ100』など多数。(社)日本トライアスロン連合強化チーム・指導者養成委員 元日本オリンピック委員会・強化コーチ

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