“名勝負製造機”関本大介にインタビュー=大日本プロレス

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大日本プロレスの“名勝負製造機”関本大介にインタビュー 【スポーツナビ】

 デスマッチを売りにする大日本プロレスにおいて、正統派プロレスで不動の地位を確立しているのが関本大介。その活躍は大日本マットにとどまらず、ZERO1、LOCK UPなど多岐にわたる。誰と対戦しても名勝負を創出し、あの長州力をして「関本は素晴らしいレスラーだ」とコメントするほど。

 今回、現BJWデスマッチ・ヘビー級王者の宮本裕向に続き、関本にもインタビューを実施した。長州力との出会いで変わったプロレス観、こだわりの肉体&ジャーマン、「大日本最侠タッグ」のルール問題……。プロレスに対するあふれんばかりの情熱を自らの言葉で語ってくれた。

鍛え上げられた肉体とジャーマンについて

関本の代名詞技といえば、ぶっこ抜きジャーマン(写真は08年10月の大日本プロレス後楽園大会) 【t.SAKUMA】

――プロレスラーになったきっかけは。

 プロレスが好きだからです。

――ずっと見ていたんですか?

 出身が大阪なんで大阪府立体育会館へ中学生のときに初めて見に行って、そこで衝撃を受けました。それで感動してプロレスラーになりたいなと、ずっとあこがれていました。そこから身体を鍛えはじめて。

――ちなみに観戦した団体は。

 全日本プロレスです。当時、新日本プロレス、全日本プロレス、FMWという3つ大きな団体があって、UWFインターもありましたけど、新日本と全日本はテレビでやってたんで、その両方は見ていました。

――四天王プロレスや闘魂三銃士ですね?

 その2つがあって、「どっちが強いんだ?」みたいなことを友だち同士でね(笑)。

――よくありましたね(笑)。さて、関本選手といえば、その鍛え上げられた肉体が大きな武器ですが、その部分でこだわりは強いですか?

 いや、ないですよ。ただプロレスラーなんで、身体がゴツくないとっていう。高いチケットを買って見にきてくれるお客様に失礼がないようなコンディションは作っていかないとダメだなと……そういう意識でやっています。

――もうひとつこだわりといえばジャーマン・スープレックスがあるかと思うんですが、あの技に対する思いは強いですか?

 そうですね。やっぱり一番こだわっている技。ジャーマンというのは“プロレスの芸術”と言われるぐらいの技なんで、(実際に)見たときには感銘を受けました。

――特にこだわっているのはブリッジだったり一撃必殺という部分ですか?

 やっぱりジャーマンの“首で相手の体重を支える”という、レスラーの超人的な首の強さであったり力であったりが(こだわり)。本当に単純ですからね。相手を後ろからつかんでブリッジして投げるっていうところが単純明快で分かりやすいと思います。

長州との出会い、藤波との対戦

長州(手前)のプロレス観に感銘を受けたという関本。1.10LOCK UPでも対戦している 【スポーツナビ】

――では“ライバル”と言って思い浮かぶ選手はいますか?

 多すぎて分からないですね(笑)。戦っている人間全員がライバルだと思っていますから。ライバルと言われたら、すべてのプロレスラーですね。

――ちなみに長州選手が関本選手のことを「素晴らしいレスラーだ」とよく言っておられるんですが、長州さんの印象は。

 僕は長州さんに会ってから、レスラーとしての心構えや「プロレスというのは戦いだよ」というプロレス観を完全に感化されたというか。完全に長州さんに会ってからですね。「技じゃないんだよ」と。技がどうとか、この技がこう入るからどうというのを教えるんではなくて、プロレスに対する姿勢ですよね。本当にプロレス観。日々練習に飛び込む姿勢はこうなんだよという。もちろん直接教わったわけじゃなくて、ただ話していて(学びました)。

――その“レジェンド”つながりで、1月29日にドラディションで藤波辰爾選手とシングルマッチで対戦しました。試合には敗れましたが、いかがでしたか?

 本当にプロレスの根底は長州さんと藤波さんは一緒だなと思いましたね。「技じゃないんだよ」という。飛んだり跳ねたりっていうのは一切ないですから。今のプロレスって飛んだり跳ねたりクルクル回って……それもプロレスです。でも、そういう選手ばっかりになってきてるんで。(藤波戦は)そうではなくて、もともとのプロレスというものを感じて、いい経験になりました。

――今、戦いたい選手はいますか?

(獣神サンダー・)ライガーさんとも先月(1月22日に)やりましたし、藤波さんともやりましたし、二人とも負けてるんでリベンジしたいですね。

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