岐路に立つ部活動 大阪体育大学が運動部活動・スポーツ指導人材を養成 社会人講座4期生25人に修了証
運動部活動指導認定プログラム JSPO公認スポーツコーチングリーダー資格を取得
2月9日(日)の最終演習では、4期生25名が対面とオンラインでワークショップに参加した。
JSPOは、国の第3期スポーツ基本計画(2022~26年度)に基づいて、監督・コーチが各競技団体主催の大会に参加する際、JSPO公認資格所持の義務づけを予定している。
★科目は学習指導要領、事故対応など幅広い 科目は部活動の管理運営、学習指導要領から事故対応、メンタルヘルス、保護者対応、女子生徒への配慮、コーチング、ゲームパフォーマンス分析、スポーツ倫理、スポーツマーケティングなど多岐にわたる。
講師陣の質が高く、土屋教授は日本スポーツ心理学会理事長で長年、日本オリンピック委員会(JOC)科学サポート部門員と日本代表選手のメンタルサポートに携わる。「実践Ⅱ」の小林准教授はNHKなどに多数出演して体力テストのコツや上達法を分かりやすく解説。「実践Ⅲ」の池上客員教授は元Jリーグ京都サンガ普及育成部長で、長年、子どものサッカー指導にあたった。
★受講目的は「指導員を目指して」「再度勉強を」 受講の目的は、指導歴のない人は「将来、部活動指導に関わりたい」(20代・フリー)、「新聞記事を読んで。地域移行受け皿団体の運営に関わりたい」(50代・学校職員)など。指導歴のある人は「知識をアップデートしたい」(40代・理学療法士)、「学生として外部コーチを務めたが、今後も活動を続けたい」(20代・会社員)などだ。
フリー(30代・岩手県) なし/今後スポーツ指導を行うため
公務員(50代・山形県) 約30年スポーツ推進委員/原田宗彦学長の講演を聞いて
部活動指導員(60代・東京都) 高校サッカー部顧問/部活動指導員として学びたい
団体職員(60代・東京都) なし/部活動コーディネーターとして専門的な知識を得たい
会社員(20代・東京都) なし/部活動指導のICT活用に活かせるスキルを習得したい
フリー(20代・東京都) なし/将来、部活動指導に関わりたい
学校職員(50代・神奈川県) なし/朝日新聞を読んで。地域移行受け皿団体の運営に関わりたい
会社員(50代・神奈川県) なし/業務で知識が必要
公務員(50代・大阪府) なし/子どもたちのスポーツ指導者になりたい
自営業(50代・大阪府) 武道指導/体育教員を目指したが、他の進路に進んだ。機会があれば運動に携わりたい
教員(50代・大阪府) 少年野球チーム監督/地域貢献
会社員(40代・大阪府) なし/自身のスキルアップのため
フリー(30代・大阪府) なし/教養を得るため
会社員(50代・兵庫県) 15年前に3年間少年野球のコーチ/スポーツ指導を通じ子どもの成長に関わりたい
医療機関勤務(40代・兵庫県) なし/部活動の地域移行を円滑に進めたい
理学療法士(40代・岡山県) 保育園、クラブチームなどで運動指導/知識をアップデートしたい
自営業(30代・岡山県) ラクロス指導/総合型地域スポーツクラブで地域移行の仕事に関わっている
会社員(20代・岡山県) 中学ソフトテニス部/学生として外部コーチを務め、今後も活動したい
学生(20代・高知県) なし/スポーツマネジメントに興味がある
学生(20代・高知県) なし/指導法の知識、技能を学びたい
会社員(40代・長崎県) 中学軟式野球/子ども達に正しい情報を提供したい
教員(30代・長崎県) ソフトテニス部顧問/地域クラブで指導するため
社会人(30代・長崎県) なし/部活動指導員の研修として
会社員(20代・長崎県) 女子ソフトテニス部/外部コーチとして携わるため
施設勤務(50代・熊本県) 小学校でバドミントン、水泳など/ボランティアとして指導をしているため
文部科学省は体罰・ハラスメントの根絶や学校の働き方改革を目的に、公立中学校での週末の部活動を地域に移行する方針だ。このため、自治体などでは、指導の資質や能力を備えたスポーツ指導者の確保が急務になっているが、各自治体で対応は様々。神戸市は2026年8月までにすべての市立中学校での部活動の廃止と地域移行を発表した。逆に熊本市は地域移行をせずに中学校での部活を継続し、2027年度から教員や大学生、インストラクターらから指導者を希望制で確保し、顧問・副顧問として学校に配置する方針だ。
★全国に先駆けた運動部活動改革プロジェクト 開学以来、多数の保健体育科教諭を養成してきた大阪体育大学では、2019、20年度にスポーツ庁から「運動部活動改革プラン」事業を2年連続で受託。自学の学生を部活動の指導者に育てるプログラム「グッドコーチ養成セミナー」の開発や、学校・教育委員会に学生を紹介する仕組みを構築してきた。これまでに延べ150人、2024年度は57人が中学校などで指導にあたる。「運動部活動指導認定プログラム」は地域移行の方針を受け、「グッドコーチ養成セミナー」のカリキュラムをベースに社会人向けプログラムとして開発された。
プログラムの詳細や2025年度春開講以降の受講は、下記の通り。
【広報室】
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