早大競走部 山口智が終始レースを引っ張り、トップでフィニッシュ! 瀬間も自己記録を大幅に更新

チーム・協会
第8回早大競技会 1月29日 埼玉・織田幹雄記念陸上競技場
【早稲田スポーツ新聞会】記事 植村皓大、写真 長屋咲希、石澤直幸、高津文音、西塚奏流、佐藤結
 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)での激闘から約1カ月。2025年最初となる第8回早大競技会が埼玉・織田幹雄記念陸上競技場で行われた。本レースは1万メートル1組で行われ、計15名の選手が出場した。山口智規(スポ3=福島・学法石川)が終始レースを引っ張りトップでフィニッシュ。2着でゴールした瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)を含め、3名の選手が自己新記録をマークした。

レースを走る山口智 【早稲田スポーツ新聞会】

 スタート直後から山口智が先頭でレースを進め、瀬間、伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)、藤本進次郎(教3=大阪・清風)と共に先頭集団を形成する。山口智は全国都道府県対抗男子駅伝の疲労が残る中でのレースとなったが、1周約70秒のペースを淡々と刻む。3000メートルを過ぎると、山口智のペースに藤本、伊藤幸がついていけず、先頭は2人に。瀬間はその後も先頭に食らいつき、「設定より早かった」と振り返りながらも5000メートルを14分37秒で通過。後方では宮本優希(人2=智辯学園和歌山 )、武田知典(法2=東京・早実)が1周約75秒のペースで集団を引っ張り、5000メ―トル過ぎで集団から抜け出す。8000メートル手前で藤本、伊藤幸に追いつき4人の集団となる。レース終盤、山口智がペースを上げ、瀬間も必死についていく。ラスト1周で離されたものの、ペースを落とさずにフィニッシュ。「ラストで上げる練習の成果が出せた」と瀬間は振り返る。タイムは山口智が29分19秒48で1着、瀬間は29分20秒39の2着で自己記録を30秒以上更新。瀬間は「智規(山口智)さんがずっといいペースで僕を鼓舞しながら引っ張ってくれた」と山口智への感謝の言葉を述べつつ、「これからは自分の力でちゃんと走れるようになっていきたい」と今後に向けた課題も口にした。後ろの集団では、9000メートル付近で前に出た藤本がそのまま3着でフィニッシュし、武田、宮本、伊藤幸と続いた。また、舩生颯太(先理1=静岡・韮山)と、1万メートル初出走となった大和田春(スポ1=高知追手前)も自己新記録でゴールした。

スパートをかける瀬間 【早稲田スポーツ新聞会】

 主に箱根で未出走だった選手やエントリーされなかった選手が数多く出走した本レース。来年の箱根での総合優勝を目標に掲げる早大にとって、チームの底上げは欠かせない。選手たちは本レースで得た個々の課題を胸に、さらなるレベルアップを誓う。

結果

山口智規(スポ3=福島・学法石川)  29分19秒48 (1着)

瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)  29分20秒39 (2着)自己新

藤本進次郎(教3=大阪・清風)  30分22秒14 (3着)

武田知典(法2=東京・早実)   30分23秒99(4着)

宮本優希(人2=智辯学園和歌山 )  30分29秒64 (5着)

伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)  30分36秒32 (6着)

佐藤広人(創理1=埼玉・早大本庄)  31分09秒03 (7着)

大和田春(スポ1=高知追手前)   31分19秒71(8着)自己新

安江悠登(法2=埼玉・西武学園文理)  31分32秒72(9着)

舩生颯太(先理1=静岡・韮山)   32分17秒68(10着)自己新

栗原周平(創理2=栃木・真岡)   32分56秒75(11着)

辻陽介(スポ1=愛知・岡崎)  DNF

山﨑一吹(スポ2=福島・学法石川)  DNF

川端春叶(スポ2=北海道・北見北斗)  DNF

日野斗馬(商4=愛媛・松山東)  DNF

間瀬田純平(スポ3=佐賀・鳥栖工)  DNS

長屋匡起(スポ2=長野・佐久長聖)  DNS

吉倉ナヤブ直希(社1=東京・早実)  DNS

山口竣平(スポ1=長野・佐久長聖)  DNS

門馬海成(政経3=福島・会津)  DNS

鈴木翔瑛(人1=群馬・富岡)  DNS

コメント

山口智規(スポ3=福島・学法石川)

――今日のコンディションはいかがでしたか

 全国都道府県対抗男子駅伝の疲労がかなり残っていた状態だったので、できるだけ落ち着いて自分のペースを守ることを意識して臨みました。

――今日のレースプラン、目標タイムはありましたか

 設定タイムが29分30秒だったので、1周70秒のペースを守って走ることを意識していました。

――今日のレースを全体的に振り返っていかがですか

 しっかりペース通りに走れたことで、瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)の自己ベスト更新にもつながったので良かったと思っています。

――今後の目標をお願いします

 これからもしっかりトラックで力をつけて、日本選手権の5000メートルや1万メートルで上位で勝負できるようにレベルアップしていきたいと思います。



瀬間元輔(スポ1=群馬・東農大二)

――今日の目標を教えてください

 休み中に太ってしまったので、30分を切れたらいいかなくらいの軽い気持ちで入りました。また、トラックレースに苦手意識があったので、目標は低めに設定していました。

――コンディションはいかがでしたか

 箱根前に切羽詰まった練習をずっとしていて、休み期間が挟まれたことでリラックスできたので、心も体もリラックスした状態で走れました。

――レースプランを教えてください

 3000メートルの通過が8分45秒という設定がありました。実際5000メートルの通過が14分37秒くらいで、少し早かったのですが、智規さん(山口智規、スポ3=福島・学法石川)がずっといいペースで僕を鼓舞しながら引っ張ってくれたので、今日(の走り)は智規さんのおかげです。

――ご自身の走りを振り返っていかがですか

 今日は智規さんに頼る走りになってしまって、そのおかげでベストは大幅に更新できましたが、これからは自分の力でもしっかり走れるようになっていきたいと思います。

――自己ベスト大幅更新のお話がありましたが、タイムはいかがですか

 自分の目標が達成できて良かったです。トラックが苦手だったのですが、少しは苦手な気持ちが薄れたかなと思います。

――レース終盤はいかがでしたか

 後半にきつくなったのですが、智規さんが引っ張ってくれて、声援もあったので、なんとか耐えることができました。

――今日の収穫を教えてください

 今までのトラックの課題が、最後の2000メートル、1000メートルが上がり切らずに、ペースが下がって終わってしまうことが多いことでした。そこを花田さん(花田勝彦駅伝監督平6人卒=滋賀・彦根東)と相談していて、最後に上げる練習を日頃からやってきていたので、その成果を出すことができてよかったです。

――今シーズンの目標を教えてください

 昨季は箱根駅伝で当日変更になってしまって、応援メッセージくれた方々に申し訳ない気持ちになってしまいました。昨季は「走らないんだ」と返事をしたのですが、今季は「走るから見ててね」と言えるように頑張りたいと思います。
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著者プロフィール

「エンジの誇りよ、加速しろ。」 1897年の「早稲田大学体育部」発足から2022年で125年。スポーツを好み、運動を奨励した創設者・大隈重信が唱えた「人生125歳説」にちなみ、早稲田大学は次の125年を「早稲田スポーツ新世紀」として位置づけ、BEYOND125プロジェクトをスタートさせました。 ステークホルダーの喜び(バリュー)を最大化するため、学内外の一体感を醸成し、「早稲田スポーツ」の基盤を強化して、大学スポーツの新たなモデルを作っていきます。

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