【2024J1最終節vs広島(H)レビュー】シーズン集大成の試合。

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【【2024J1最終節vs広島(H)レビュー】シーズン集大成の試合。】

【これはnoteに投稿されたみやもさんによる記事です。】

1.はじめに

 J1リーグ2024シーズンは今節で終了。
 わたくしの2024シーズンのガンバレビューもラストラン。今シーズンは、ここまで1試合もパスすることなく書かせていただいております。(昨シーズンは26節でリタイア^^;)

 それでは、最後のレビューにお付き合いくださいませ。

2.スタメン

 今節のスタメンです。

広島戦スタメン 【みやも】

 この試合は、「ACL2出場圏内の4位を死守するガンバ」対「逆転優勝をねらう広島」といった構図。

 ガンバは前節新潟戦からの変更はなし。広島は前節より1人変更。1トップのパシエンシアに代わってソティリウがスタメンです。

3.ガンバの前進

 広島は守備も攻撃も前に推進力があるチーム。ガンバのGKをふくめたDFラインに前からプレスをかけてきます。そんな広島に対してガンバは2つのルートから前進を準備しました。

3−1 ルート1・前後分断

 広島のFW・SH・WG・DHの前プレに対してガンバはバックパスで広島プレス隊をガンバ陣地の深いところまで誘引します。

前後分断1 【みやも】

 広島のプレス隊が前進してくるので、ガンバの最前線は広島3CBと同数になります。バックパスを受けた一森はWGのウェルトン・山下にダイレクトにパスを送り、サイドからの前進を準備しました。

 で、この構造はガンバのボール保持時のバックパスだけで生じるのではなく、広島がボールを保持しているときにも現れます。
 広島はダイレクトに前線へボールを蹴って前進します。自分たちのロングボールに対しプレス隊がロングボール回収&二次攻撃に絡むため、攻撃時にも前後が分断します。

 前半11分、前後分断の前進からガンバは坂本の先制ゴールにつながるCKを獲得することができました。

攻撃時にも前後分断 【みやも】

 つまり、広島はボール保持・非保持の2局面で前後分断するんです。
 この前後分断で生まれたスペースをガンバは前進のルートと設定。WGでの前進とハーフスペースに落ちた山田or坂本で前進の2パターンでクリーンにボールを広島陣内まで運ぶことができました。

3−2 ルート2・左右分断

 もう1つのルートが、SB経由での前進です。これは時間を作ってボールを保持した状況での前進です。

左右分断 【みやも】

 中谷がボールを運び相手のプレスを誘引します。スピードを上げたドリブルではなく、あくまでスペースに運ぶドリブルです。

 広島のプレスがかかると中谷は逆CBの福岡へパスを出します。GKの一森を経由せず福岡へってのがミソです。
 一森を経由しないことで、広島の横スライドが間に合わない構造を作りま、福岡からフリーの黒川にクリーンにボールを届けることができます。

 今シーズンのガンバはDFラインで横にボールを動かすときに、CB間で行うのか、それとも一森を経由するのかの状況判断が抜群でした。相手のプレスの位置と人数を見てプレスを空転させる保持ができていました。

ただ適当にチャカチャカとパスを回すのではなく、論理的なパス回しがたくさん見られたシーズンになったのも嬉しいポイント。

 この2つのルートで逆転優勝をねらう広島相手にボールと試合を支配することができました。今シーズンの集大成って試合を最終節にみることができました。

4.ガンバの守備

 ダイレクトな前進をする広島に対してガンバは下図のようにプレスをかけました。

ガンバのプレス 【みやも】

ガンバはボールをサイドに誘導します。広島のサイドCBがボールを保持するとガンバのWGがプレスかけサイドでボールを狩る設定。たとえロングボールを蹴られたとしてもCBは予測しやすい状況なので余裕をもって裏のスペースをケアできていました。

 今節のガンバは、坂本・山田・ウェルトン・山下の前プレが効いていました。また、この4人がプレスパックをサボらずにできていたので、ガンバは3ラインをコンパクトに保つことができていました。その結果、広島に効果的な攻撃をさせませんでした。

 特に前半の守備はよく、パスミスからのショートカウンターとセットプレーでしか広島は決定機を作れませんでした。広島が得意とするボランチがポエケットに進入するランも前半に関しては、ほぼほぼ見られませんでした。

 ガンバのコンパクトでPA幅で守るゾーンディフェンスが、パスとランのスペースを消していたからでしょう。

 また、この日のガンバは相手に体を寄せる・距離をつめることができ、クリーンにシュートを打たせない・打たれても体に当てるこができていました。中谷が常々言っていた「足を動かす」守備がチーム全体に伝染したのではないでしょうか。

5.試合展開

 前半を1−0で折り返したガンバは、広島が中島とパシエンシアを投入したあとから押される展開になりました。中央で時間を作れる中島が入ったことで、WBがフリーになれたりDHがポケットにランしたりすることができるようになりました。

 69分には左WBからのクロスを加藤にゴールを決められますが、なぜかオフサイド判定。ガンバは命拾いしました。ダワンと中谷のコミュニケーションがうまくいかず、加藤をフリーにさせていました。

 その後、セットプレーからダワンを折り返しを中谷が押し込み追加点。さらに、坂本がこの試合2ゴールめを決め3−0としました。このゴールで坂本はリーグ10得点となり2桁ゴールを達成。

 ロスタイムに広島に1点を返されますが、3−1でガンバの勝利。ACL2圏内の4位を自力で決めミッション・コンプリート。

6.おわりに

 ACL2参戦の広島は疲れがあったのかもしれません。木曜日開催のACL2で中2日・中3日の連戦がシーズン終盤に続いたのはフィジカル相当負荷がかかっていたことでしょう。来シーズン、ガンバがACL2に出場となれば終盤の過密日程を覚悟しなければなりません。

 今季のガンバは18勝12分8敗の勝ち点66。49得点35失点で全日程を終了。

 優勝した神戸との勝点は6差。2勝分の差となりました。夏場に9試合勝てなかったのが痛かった。
 しかし、来シーズンに期待をもてる2024シーズンでした。

 さて、今シーズンのわたくしのガンバレビューも終了。
 無事完走することができました。

 今シーズンも駄文に最後までお付き合いくださりありがとうございました。年末にはシーズンレビューも書けたらと思っています。

 それではみなさま、良いお年をお迎えください。
 ガンバれ!ガンバ大阪!!
 ではでは~

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