脇元華6位『最終日、強い選手に』と猛省
【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】
ホールアウト後、悔しい気持ちを必死に抑えた表情を浮かべながらも、脇元華は視線を下げなかった。2位以下に2打差をつけての首位スタート。その座を守り切れば、悲願でもあるツアー初優勝、そして米女子ツアーで2年間のシード権を得る。当然、スタートホールからプレッシャーに襲われたが、「緊張することは悪い事じゃない」と自分に言い聞かせた。
1番ホールでバーディーを奪い、好スタートを切ったものの。アウトを終了した時点で逆にスコアを1つ落とす結果に。後半もスコアを伸ばすことができず、結局、2バーディー、3ボギーの73でホールアウト。通算12アンダーの6位でフィニッシュした。
「スコアを伸ばさなければいけない試合展開で、そうできなかったのは技術だけでなく、メンタル面でも足りないことが多かったからだと思います」。前日の雨でグリーンが軟らかくなっていることは知っていただけに、本来なら積極的にピンを狙っていくつもりだった。しかし、緊張感のせいで体が思うように動かず、ティーショットもセカンドショットもボールがつかまり気味で左へ飛んで行くことが多かった。後半になって、しっかり振り切るように心がけた結果、ピン方向へ飛ぶようになったが、「それに気づくのが遅かった」と反省した。
また、パッティングではショートすることなく、カップをオーバーする作戦だったが、どうしてもカップまで届かないパッティングが目立った。「強く打ち過ぎると返しのパットが怪しくなるという思いがあり、弱気になったからだと思います」。最終日の重圧はこれまで何度も経験していたが、USLPGAツアーのトップクラスとラウンドして優勝を争う展開は、あきらかに今までとはステージが異なった。
【Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images】
今季も残り3試合となったが、脇元がターゲットにしているのは、最終戦のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ。「地元宮崎で開催される大会ですし、そこでしっかりと結果を残したいです」。この大会を通して貴重な経験をできたことは間違いない。あとはそれをどのように活かすか。ツアープロとしての矜持を試されるところだ。(山西 英希)
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