U18日清食品 東北ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 昆真叶「誓いを立てて臨んだ試合」盛岡白百合学園(岩手県)

U18日清食品リーグ
チーム・協会

【©U18日清食品リーグ】

「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」の戦いを通して、盛岡白百合学園は飛躍的な成長を見せて初優勝を勝ち取りました。全試合を終えて、盛岡白百合学園、聖和学園(宮城県)と福島東稜(福島県)の3チームが4勝1敗で並びましたが、3チーム間の得失点差によって優勝が決まりました。最後の試合となった福島東稜戦では8点差以上で勝つことが優勝への条件で、接戦の末に62-54の8点差での勝利と、劇的な幕切れとなりました。

その盛岡白百合学園が特に成長を示したのが、インターハイで2年連続ベスト8に進出した強豪、聖和学園との試合でした。2月の東北新人では27点差、6月の東北大会では21点差といずれも準決勝で大敗した相手に延長戦まで持ち込む粘りを発揮。95-99で敗れはしたものの、チーム一丸で向かっていく姿勢を延長まで貫きました。

盛岡白百合学園は今夏のインターハイでも僅差の試合を勝ち抜いて創部初のベスト16に進出しています。そして、「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」を通して一戦ごとに実力を伸ばし、初優勝をつかみ取りました。小川陽ヘッドコーチは「やってきた練習が間違いではなかったという自信になりました」と手応えを語りました。

【©U18日清食品リーグ】

チームの成長を牽引したのはエースの昆真叶選手です。高校1年まではインサイド中心に攻める選手でしたが、次第にプレーの幅を広げ、3年生となった今はオールラウンダーに成長。頼れるエースとして「U18日清食品 東北ブロックリーグ2024」では、ドライブやジャンプシュート、速攻など多彩なプレーで得点を稼ぎ、長いリーチを生かしてリバウンドに食らい付きました。

昆選手の成長を小川ヘッドコーチはこう語ります。「下級生の頃は自分のことで精一杯でしたが、今ではチーム全体のことを考えるようになり、『自分が引っ張らなきゃ』という気持ちが出てきました。また、試合状況やチームメートの様子を把握しながらプレーできるようになったのは成長した点です」

昆選手は優勝という結果に「少し驚きました」と正直な思いを語りましたが、「聖和学園と延長まで戦えたことで自信が出てきました」とチームの成長を実感しています。「聖和学園戦は無我夢中でプレーしていたのですが、試合が終わってからは『私たちもこれだけ戦えるんだ』という気持ちが強くなりました。聖和学園と対等に戦えたのも、『U18日清食品 東北ブロックリーグ2024』を通じて、毎回準備をしたことができるようになったからだと思います」

【©U18日清食品リーグ】

小川ヘッドコーチによれば試合ごとの準備は主に「マンツーマンディフェンスの徹底、走るコースの整備、ドライブに合わせてサポートする選手の動き、リバウンドの取り方」で、これら一つひとつの課題に向き合うことで、チームは一試合ごとに力を伸ばしていきました。

昆選手は勝負となる聖和学園戦では「誓いを立てて臨んだ」と言います。「これまでの聖和学園戦では、一発目のドライブを抑えられるとネガティブな気持ちになってしまい、そこから崩れていました。でも、今回は小川コーチから『逃げるな』と指摘されていて、『何回叩きのめされても絶対に自分が決める』という気持ちで戦いました」

その結果が延長に持ち込む粘りとなり、初優勝にも繋がりました。「県大会以外で優勝したのは初めてなのでうれしいです。自分にとって『U18日清食品 東北ブロックリーグ2024』は成長できる舞台でした」と笑顔で語る昆選手。この優勝に甘んじることなく、「この結果を自信にして、自分たちは常にチャレンジャーとして戦っていきたい」と、盛岡白百合学園のエースはさらなる成長を目指します。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント