<パリ五輪・ゴルフ>日本男子初メダル「これをきっかけに、ゴルフをする子が増えてくれたら」松山英樹は日本の誇り
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4打差を大逆転し、表彰台でアメリカ国歌を斉唱しながら感泣する世界ランク1位のシェフラーの横顔を、最下段からちらりと見上げて目を伏せた。
松山英樹は「残り3ホール…4ホールまで、金を獲るチャンスがあったので悔しいです」と、吐露した。
最終ラウンドは3打差の4位タイから出て、ピンの根元に落とした2番のパー3から反撃を開始し、4番から3連続バーディ。
メダル圏内で折り返した10番と、12番でもチャンスを沈めて通算17アンダーまで伸ばした。
一時はトップに1打差と迫ったが、13番では右約5メートルを逃し、この日最後のパー5の14番では下り傾斜のラフから難しいアプローチを打たされバーディが奪えず、16、17番も6メートル前後を惜しくも外し、最難関の18番では約4メートルも決められずにがっくりと体が折れた。
ボギーなしの「65」では踏みとどまれたが結果、金には2打差、銀には1打差。
悔しさがあふれた。
「17番終わるまではまだチャンスもあったと思うので、残念と言えば残念」。
最後のほうは手も震え「苦しかった」と言った。
その結果が金であったら当然、越したことはない。
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「これを獲るために前回、苦労したので。そして獲れなかったことがあるので、それをかけることができたので嬉しいです」。
主戦場のPGAツアーで2位、3位は表彰をされないが、それぞれの色と健闘を称え合い、それぞれの国へ大事に持ち帰るのが、オリンピックのだいご味だ。
「3位でもらうことって、まずないので。そこは正直嬉しいですね」。
表彰台での笑顔はとてもすがすがしかった。
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「12年ずっとやっていただいている」と、感謝に堪えない。
五輪で112年ぶりにゴルフ競技が復活してから3大会目。
「最初のリオは僕が辞退して、前回の東京はプレーオフで獲れなくて、その中で金ではないんですけど、銅メダルをお見せすることができたのはほんとうによかったなと思います」と、安堵した。
次のロス五輪の会場は今年、アジア勢最多の9勝目を飾った「ジェネシス招待」の会場でもあるリビエラCCだ。
「ロスには知り合いが多いですしそういう意味でも絶対に出たい。また4年間、頑張らないといけない」。
初日から3日間、同組でラウンドしたイギリス出身のフリートウッドは大声援を受けながら、みごと銀メダルを獲得した。
「フランスなのにめちゃくちゃ応援されていたのでw。自分もロスではそうなるように頑張りたいと思います」。
これからまた4年をかけて、世界中にファンを増やしていくことも、課題のひとつだ。
毎週のように大きな大会が続くゴルフ競技では、4年に一度に賭ける他競技よりも「期待はされてなかったと思う」と、苦笑をするが、パリでの銅メダルがどれだけの影響をもたらすか。
「これをきっかけに男子ゴルフも見ていただけたら。ゴルフを始めてくれる子が増えてくれたら嬉しいです」。
松山英樹は日本の誇りだ。
国内男子ゴルフは今週の「横浜ミナト Championship ~Fujiki Centennial~(横浜CC・神奈川県)」から後半戦に突入する。
丸山代表監督が、第1回発足に尽力した昨年大会は、昨季の賞金王で今回の五輪で初代表をつとめた中島啓太が初代覇者に就いている。
期間中は、ちょうど女子のゴルフ競技が行われる。パリの余韻と感動は、次の者へと引き継がれていく。
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