オプアリの熱狂と共に進化を続ける群馬クレインサンダーズ【B MY HERO!】
シーズンが進むにつれて群馬のホーム、「オプアリ」の熱気は増すばかり 【(C) B.LEAGUE】
各地で熱い戦いを繰り広げているBリーグも、気がつけばシーズン残り1カ月を切りました。そこで今シーズンの群馬クレインサンダーズについて、新加入選手に対する印象といくつかのポイントとなった試合で振り返ってみたいと思います。オプアリ(オープンハウスアリーナ太田)とともに進化するチームを紹介します。
個性あふれる新加入選手
コー・フリッピン
昨シーズンのBリーグチャンピオン、琉球ゴールデンキングスから加入。ファイナルをテレビで見ていた私にとっては、ファイナルMVPまで獲得したコー・フリッピンが群馬に来るとは夢にも思っていませんでした。
得意のスティールからのダンクでアリーナが盛り上がるのはもちろん、今では試合後にブースターを煽りまくる姿が恒例に。
昨シーズンのファイナルMVP、コー・フリッピンが加入 【(C) B.LEAGUE】
言わずと知れたリーグ屈指の3Pシューターであり、のせたら手が付けられない選手。群馬にとって弱点を埋める最強の補強です。
昨シーズンの群馬は3Pのアテンプト数が24チーム中の23番目。3Pのアテンプト数を増やすこと、そして成功率を上げることが、オフェンスの幅を広げ、上位チームと対等に渡り合えるチームになるには欠かせない部分でありました。
1本の3Pでアリーナの空気を一変させることができる男。それが辻直人です。
辻直人の加入はチームの弱点を埋める最強の補強 【(C) B.LEAGUE】
群馬がB1昇格初年度で新潟アルビレックスBBと対戦した時に、5本の3Pを決められた印象が非常に強く残っています。思い切りの良いプレースタイルと明るいキャラで多くのブースターの心を鷲づかみ。
今シーズンは本人にとってプレータイム含め思うようなシーズンではないかもしれませんが、必ずやチームの中心になれる選手だと思っています。
明るいキャラでブースターの心を射止めた木村圭吾 【(C) B.LEAGUE】
日本でのプレー経験がなかったので、未知な部分がありましたが、海外での実績は十分なものがあったので期待は大きなものがありました。
そしてその期待はシーズンが進むにつれて確かなものになり、45%近い3P成功率でチームの危機を何度となく救ってくれました。
3Pに関して現時点では規定回数にわずかに足りていないのでランキングに入ってきていませんが、シーズンが終わる頃には3Pランキングの上位に食い込んでくるでしょう。
高確率の3Pが武器のベン・ベンティル 【(C) B.LEAGUE】
厳しい戦いが続いた前半戦
初のCS出場を目指すシーズンがスタート 【(C) B.LEAGUE】
2023-24シーズンはこのチームスローガンを掲げて、昨シーズン叶わなかった勝率5割超えはもちろん、初のCS出場を目指すシーズンがスタートしました。
しかし、10月7日からの宇都宮ブレックス戦は群馬にとって、厳しいシーズン開幕となりました。
宇都宮といえば、2年前の群馬がB1昇格した時の開幕戦と同一カード。その時は2試合連続のオーバータイムの激闘を群馬が制して、劇的なB1スタートでした。
しかし今回は宇都宮に連敗。得点以上の完敗だっただけに、ショックを受けたブースターも多かったはずです。
続く10月14日からのホーム開幕、横浜ビー・コルセアーズ戦は、河村勇輝選手に2試合合計で70点を取られるも群馬が連勝。
連日5,000人を超えるブースターでオプアリが歓喜に包まれ、ここから波に乗ることができると思っていた矢先、早くも最初の試練が訪れます。
トレイ・ジョーンズとベン・ベンティルが約1カ月チームから離脱することにーー。
そんなアクシデントもあり、チームは16試合を消化した時点で、B1昇格後最多の6連敗を含む3勝13敗と大きく負け越し、厳しいスタートとなりました。
前半のポイントとなった試合
その中、トレイ・ジョーンズが4試合ぶりにスタートで出場しチームトップの30得点をマーク。
トレイ・ジョーンズのオフェンス魂に火が付いた 【(C) B.LEAGUE】
強固なディフェンスが武器のA東京に91点を取って勝利したことは選手の自信にもなったでしょうが、何よりなかなか調子の出ないチームを心配していたブースターにとって、この先のシーズンに期待が持てるきっかけとなった試合でもありました。
不安を感じる敗戦
そして時にはブースターがチーム状態に不安を感じることも。
最もそれを感じたのが、12月20日の秋田ノーザンハピネッツ、12月31日のサンロッカーズ渋谷との試合でした。
この2試合は途中まで互角の試合をしていたにもかかわらず、終わってみると30点近い大差で負ける残念な結果となってしまいました。
12月20日 群馬56-84秋田 28点差
12月31日 群馬60-89SR渋谷 29点差
試合結果よりも選手の集中力が途中で切れてしまったような試合内容に…
「チームとして何か問題があるのではないか?」
そんな心配が多少なりとも頭をよぎりました。しかし、年が明けてからの群馬は大きく変貌していくことになります。
群馬の快進撃が始まる!
1月以後はB1昇格後最多の9連勝を含む17勝10敗(4月14日時点)で、一気にワイルドカード争いに名乗りをあげていくことになります。
そんな中でも大きな1勝となったのが3月6日千葉ジェッツ戦でした。
レギュラーシーズンで唯一勝つことができなかったチームが千葉Jです。
千葉Jに対してはつかみかけた勝利を逆転で負けた試合が何度かあり、苦手意識を克服するためにも、リーグ屈指の強豪チームに勝利することがブースターの悲願でありました。
選手にとってもその思いは同じであったに違いありません。
前半で51点取られ嫌な雰囲気のなか、3Qで35点を取って逆転。それでも大量リードしていても安心することができない破壊力抜群の千葉Jの追い上げをしのいでの初勝利となりました。
千葉Jから初めて勝ち星を挙げた 【(C) B.LEAGUE】
シーズン最大のピンチ
マイケル・パーカーとケイレブ・ターズスキーが3月最後の広島ドラゴンフライズ戦で負傷。ともに全治4週間以上と今シーズン復帰不可能な状態でした。
リバウンドが決して強くはない群馬にとって、2人の離脱はかなり大きな痛手となります。しかも4月に対戦するチームはリバウンドに強いチームばかり。
負けられない状況の中、マイケル・パーカーが離脱 【(C) B.LEAGUE】
その試合、リバウンド数では大きく負けるものの、信州のターンオーバーを誘発させるディフェンスと、八村阿蓮、辻直人が勝負どころで確実にフリースローを決め、2試合連続のオーバータイムを接戦で制しての連勝。
苦しい時間帯であってもケガの2人が常に選手に声をかけ続け、選手も気迫あふれる表情をしていているのを見て、チーム状態の良さを感じることができました。
それは12月の秋田戦、SR渋谷戦で敗れた時の雰囲気とはまったく違うものでした。
しのぎを削るワイルドカード争い
群馬はワイルドカード争いで上位2チームに入るために、1つも負けられない厳しい試合が続きます。
さらに群馬に不利な状況としては、ワイルドカード争いをしているチームとの直接対決で広島、SR渋谷、ファイティングイーグルス名古屋、川崎に対しては0勝2敗。
千葉J、島根に対しては1勝1敗ですが、得失点差でリードされている状況なので、全てのチームに対して勝率で上回る必要がある状況です。
それでもCS出場の可能性が少しでもある以上、最後までブースターの声援で後押し、目標であるCS出場のために応援し続けていきます。
Bプレミアへ
4月6日の試合で平均入場者数4000人を達成 【(C) B.LEAGUE】
あくまで通過点ではありますが、平均入場者数4,000人以上という大きな目標を達成することができたのは、群馬の地に群馬クレインサンダーズというチームがなくてはならない存在になった証でもあります。
数年前の県民に対する知名度とは比べものになりません。
毎シーズン確実に進化し続けている群馬クレインサンダーズ。
これからも我々に夢を与え続けてくれる存在であってほしいと願っています。
We are Thunders!
マサアキ(B MY HERO!特派員)
【(C) マサアキ】
群馬クレインサンダーズブースター&G.PRIDEのマサアキです。
群馬クレインサンダーズに出会って人生が大きく変わり、バスケと山をこよなく愛し、バスケを愛する多くの仲間と日々楽しく応援しています。
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