いまだかつてない程に強い自分であると感じる 〜vol.13パブロ・マテーラ【三重ホンダヒート 新加入選手インタビュー】
【三重ホンダヒート】
2023年2月現在、アルゼンチン代表91キャップ。100キャップ目前の今、三重で「いまだかつてない程に強い自分であると感じる」というその理由とは。
アルゼンチン出身、SRハグアレス→スタッドフランセ→SRクルセイダーズ。192cm/108kg。ポジションはNo.8、フランカー 【三重ホンダヒート】
多くのスポーツに興じた幼少期
鈴鹿はとてもバランスの整っている街だと思います。コンパクトでありながら必要なものが揃っているので、僕にとっても家族にとっても、とても住みやすい街です。住み心地も良く、ラグビーに集中できる環境が用意されています。
生まれはアルゼンチンの首都・ブエノスアイレスから50kmほど離れた小さな町なのですが、たくさんの緑や農場があって、同時にスポーツが盛ん。鈴鹿と少し似ていますね。
――どんな子ども時代を過ごされたのでしょう
たくさんのスポーツをしていた、活発な子どもでした。サッカーにテニス、スイミング。もちろんラグビーとスキーもしていました。日曜日にはゴルフが好きな父に連れられ、ゴルフレッスンへ行っていたのですが、これは苦手でしたね(笑)。
一番好きだったのは、やっぱりアルゼンチン人なのでサッカーです。でも一番力を入れていたのはテニスですね。テニスとスイミングは、大会に出たこともありました。
――たくさんのスポーツをしてきたマテーラ選手が、最初に抱いた将来の夢は何でしたか
もちろんサッカー選手。地元のプロサッカーチームである、ボカ・ジュニアーズの選手になることが夢でした。
たくさんのスポーツ経験が現在のマテーラ選手を形作っている 【三重ホンダヒート】
子どもの頃はウイングでした。16歳から少しロックをやりましたね。背が高かったから、という理由です。その後No.8に移行し、U20ではフランカーで出場しました。
――アルゼンチンの英雄が日本に来る、とマテーラ選手の加入発表時は日本でも大きな話題になりました。なぜ、ヒートに?
僕は好奇心が旺盛なんです。旅行も好きで、他の国の文化や、その国で何が起きているかを知りたいという欲求があります。ラグビーへの情熱と、知らない国を知りたいという情熱を併せ持つ中で、日本はいつか腰を据えてプレーしてみたい場所の一つでした。
そんな中で三重ホンダヒートが声を掛けてくれたんですよね。家族を大事にしてくれ、家族に対するサポートも手厚い。志高いチームで、いつもエナジー溢れるチームだと知るうちに、ここでプレーしたいと感情が芽生えました。
ヒートの環境がフィットしている
【三重ホンダヒート】
このチームは更に発展していくであろうことを実感しています。
ヒートのラグビー、ヒートの練習は素晴らしいストラクチャー(構成)で組み立てられています。自分にフィットしているなとも思うんです。フィットネスメニュー、練習強度、練習スケジュール。全てが噛み合い、ヒートに来てからいまだかつてない程に強い自分であると感じています。
――それは嬉しいお言葉です。そして同時に、これからのヒートにも大きな期待を持つことができます。では、マテーラ選手が感じた『ヒートな選手』を教えてください
コバ(小林亮太選手)ですね。「ここでプレーしたい!」という感情がダイレクトに伝わってくる、本当にアツい選手です。
――『ヒートな瞬間』や『ヒートな場面』はこれまでにありましたか?
やっぱりゲームをしている瞬間ですね。大きなプレッシャーが掛かる中で、一つひとつの問題を対処しながら、プレッシャーを打開し勝利を勝ち取る瞬間がたまらなく好きです。特に直近数試合(日野レッドドルフィンズ戦、豊田自動織機シャトルズ愛知戦)は、試合の導入部で厳しい時間が続きました。大きなプレッシャーをみんなで越えながら、掴む勝利に喜びを感じています。
また僕自身ヒートでの練習も好きなのですが、コーチ陣は僕に話をする機会を与えてくれるんです。練習中の方がやはり、コミュニケーションを取りやすいですからね。
言葉の端々にラグビーへの情熱、そしてクレバーさを滲ませる 【三重ホンダヒート】
ラグビーとは、人生において大事な1ページなるようなスポーツ。自分がどういう人間か、自分にはどういう能力があるのか、表現するには最も適した競技だと思うんです。だからこそラグビー選手として成長するだけでなく、人間として大きく成長して欲しいな、と思っています。
日本でラグビーをする環境は整っています。そして私がこれまで見てきた日本人選手たちは、ラグビーに対してとても情熱的です。ヒートにも、普段は大人しいのにラグビーになるとものすごく熱くなる、そんな選手たちがいます。その最たる例が、コバ(小林選手)ですね(笑)。みんなラグビーが好きなんだな、と実感する瞬間です。
きっとみなさんの周りにも、そんな大人がいるはず。ぜひ、身近なお手本を見つけてください。
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