【カーリング SC軽井沢クラブ】日本選手権 男子2連覇、女子も準優勝

チーム・協会

【©SC軽井沢クラブ2022-2023】

1月28日から2月5日まで、北海道北見市で「第40回日本カーリング選手権大会」が開催されました。前年勝者やエリア代表など男女各9チームが参加して頂点を競う年に一度の大舞台。今年の勝者には、3月と4月に行われる男女それぞれの世界選手権に日本代表として出場権も与えられます。

各地からの精鋭が集うこの戦いに、男子SC軽井沢クラブ(栁澤李空、山口剛史、山本遵、小泉聡、コーチ西室雄二)は前年優勝チームとして、女子SC軽井沢クラブ(金井亜翠香、江並杏実、西室淳子、両川萌音、上野美優、コーチ西室雄二)は中部ブロック代表として出場しました。

最終結果は、男子が二年連続の優勝、女子は準優勝。女子SC軽井沢クラブが日本選手権で表彰台に立ったのは初めてのことになります。
  
男子は北見協会との激闘を制す

まずは男子の試合から振り返ります。

予選は7勝1敗の2位で通過。3日に行われた予選最後の試合で平田洸介選手率いる北見協会(KiT CURLING CLUB)に黒星を付けられます。予選全勝とはなりませんでしたが、この負けは決して無駄ではなかったようです。
翌4日のプレーオフで、チームは再び北見協会と対戦。好調を維持する相手だけに最終エンドまで点を取り合う攻防が続きますが、延長戦(エキストラエンド)でSC軽井沢クラブが2点を奪い、11-9で接戦を制して決勝に進出しました。試合後、「(前日の)敗戦があったから課題を話し合って、それをこの試合で生かした」と山口剛史は語っています。

そして迎えた最終日、再び勝ち上がった北見協会と三日連続、三度目の戦いに挑みます。
決勝戦も互いに一歩も引かない試合運びでしたが、8エンドに1点、さらに9エンドで2点と加点して差をつけ、10エンドで相手が負けを認めたため6-2で二連覇を達成しました。

【©JCA IDE】

粘りを見せたプレーオフ女子の大逆転劇

一方の女子チームは、SC軽井沢クラブとして三度目の日本選手権となりました。
昨年はあと一歩というところで決勝トーナメント進出を逃したため、一つでも上へ!という気持ちが強かったようです。

女子の試合で特筆すべきは、4日に行われたプレーオフでしょう。対戦相手はフィロシーク青森。今大会、男子の北見協会同様に好調で、予選でロコソラーレから勝ち星をあげるなど存在感を見せたチームです。
試合は6エンドを終えた時点で1-8、7点もの大差をつけられました。誰もが勝負はついたと思ったはずです。ところが、ここからの反撃に誰もが目を見張りました。7エンドで3点、続く8エンドで5点、9エンドで2点と怒涛の追い上げを見せ、結果11-9で準決勝への道を開いたのです。
これほどの逆転劇はめったにないそうですが、こんなゲーム展開があるのもカーリングの醍醐味かもしれません。

午後に行われた準決勝は、予選2位の中部電力と対戦。6-6で迎えた最終10エンドの最後の投球で、スキップ金井が相手ストーンを押し出し、7-6で初の決勝に進みました。

最終日の決勝、五輪メダリストのロコソラーレ相手に善戦しましたが5-7で敗れ、準優勝となりました。敗れはしたものの「価値のある決勝」と選手が語るとおり、女子チームにとって大きな手ごたえをつかんだ大会になったようです。

【©SC軽井沢クラブ2022-2023】

2026年の五輪を目指して

優勝した男子SC軽井沢クラブは、4月1日からカナダで開催される「世界男子カーリング選手権大会2023」に日本代表として出場することになります。各国から百戦錬磨の強豪たちが集結し、白熱した試合が展開されるに違いありません。ぜひ女子カーリングだけでなく、パワフルでスリリングな男子カーリングにもご期待ください。

日本選手権が閉幕した翌日の2月6日、2026年のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪の開幕まであと3年という記事が上がっていました。
出場を狙う選手・チームの多くは国内選考会などを想定して、あと3年というより「もう3年もない」という心境かもしれません。
SC軽井沢クラブの男子、女子チームももちろん、五輪を一つの大きな目標として日々練習を重ねていきます。
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著者プロフィール

長野県軽井沢町で2004年より総合型地域スポーツクラブとして活動。「スポーツの輪、笑顔の輪~活き活きとした、人にやさしいまち、軽井沢へ~」を理念とし、各種教室、レッスン、イベントの実施や運動指導などを行い、地域に根ざしたさまざまなスポーツの機会を提供している。2018年には総合型地域スポーツクラブ初となる、毎日スポーツ人賞(文化賞)を受賞。

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