3度目の日本は、未来へのステップアップ 〜vol.11ケイレブ・トラスク【三重ホンダヒート 新加入選手インタビュー】
【三重ホンダヒート】
ランニングゲームを得意とするスタンドオフが目指す未来は、全黒のジャージ。23歳の若きニュージーランダーに、開幕戦から10番を狙う意気込みを聞いた。
ロトルアボーイズH.S.→タウランガ→ベイオブプレンティ→チーフス。180cm/90kg。ポジションはスタンドオフ、フルバック 【三重ホンダヒート】
3度目の来日
とても楽しんで生活しています。ただライフスタイルが違うので、細かなことに慣れる作業が必要ですね。
例えば、ゴミ出し。リサイクルなどの分別がとても厳しくて、一生懸命慣れている最中です。
あとは何より、セブンイレブンがどこにでもあるのでとても助かっています!(笑)
――日本へは初めて来たのでしょうか
いえ、これまで2度、日本に来たことがあります。最初は2016年の春、ロトルアボーイズ高校時代にサニックスワールドラグビーユーストーナメントへ出場しました。大阪にある青と白のジャージの学校(東海大学付属仰星高等学校)と対戦した記憶があります。
2度目はチーフスとして、サンウルブズと対戦するためにやって来ました。
グローバルアリーナの宿舎にあった2段ベッドが思い出 【三重ホンダヒート】
日本でラグビーをしてみたかった、という気持ちが強かったですね。まだ23歳と比較的若いのですが、頂いたチャンスを活かしたいなと思い移籍を決断しました。
その中でも一番の理由は、ゲームタイムが欲しかったということです。ここ数年怪我が相次ぎ、チーフスでは一貫してゲームタイムを獲得できなかったんです。
ヒートでプレー時間と経験を積んで、またニュージーランドへ戻ってその先の未来(オールブラックス)を目指したい、という気持ちもあります。
――11月26日に行われたヒートでの初めての練習試合では、スタンドオフとしてプレーしました。いかがでしたか
すごく楽しかったです。日本のラグビーは展開が早いですね。ランニングも多く、楽しいです。
印象としては、ニュージーランドに比べてストラクチャーが少ないですよね。インプレータイムが長いので、難しい所もあります。もしかしたら僕の肺はとても疲れてしまうかもしれませんが(笑)自分にとっては良い挑戦だと捉えています。
然るべきことが起きる
もう1ヵ月ですか、時間が経つのは早いですね。小規模なチームですが、みんな仲も良く、良いチームだなと感じています。
間違いなく入れ替え戦に進みますし、DIVISION 1に昇格したいと思っています。
――そのためにトラスク選手が果たしたい役割とは
そうですね。とはいえまだ1ヵ月しか経っていなので、完全には分かりきっていないのが正直な所です。
ですが人を含めた様々なリソースをパズルのように当てはめていって、コーチ陣・選手たちが一つとなり、正しい方向に向かって行けばいいなと思っています。
またチームは昇格のためにすごく大きな投資(ワールドクラスの選手の獲得)もしているので、然るべきことが起きると思います。
チームメイトとも既に打ち解け、仲良くなった(写真左) 【三重ホンダヒート】
ロトルアという温泉が有名な場所で生まれ育ちました。マオリの文化が体験できる施設もあり、多くの観光客が訪れるニュージーランド北島です。
――なぜラグビーを始めたのでしょう
ラグビーを始めたのは4歳の時でした。僕の意志ではなく、父の勧めだったのですが(笑)今も続けていることをとても喜んでくれています。試合もよく見に来てくれるんですよ。日本にもぜひ見に行きたい、と言ってくれているので、実現したら嬉しいなと思っています。
――ラグビーをする上で大切にしている信条などはありますか
特にないんですよね。僕がラグビーをしているのは、家族のためです。もちろんラグビーで自分自身がどこまで高いレベルで出来るか、というためでもありますが、一番は家族のため、ですね。
ラグビーを始めた当初からポジションはスタンドオフ。中学時代に少しフルバックを経験し、それからは10番15番でプレー 【三重ホンダヒート】
D1目指し最大限の貢献を
ヒートがD1に昇格できるよう、最大限の貢献をしたいと思います。そして自分自身についても、ゲーム内容を向上させる努力をしたいと思います。
――一緒にプレーするのが楽しみな選手はいますか
タイチですかね(竹中太一選手)。彼はすごく面白くて、小さくて、いつも冗談言ってまわっているんですよ(笑)
――既にチームに溶け込んでいる様子が伝わってきます。他のチームで戦いたい選手はいらっしゃいますか
浦安D-Rocksやトヨタヴェルブリッツには、ニュージーランド時代に一緒に戦った選手がいます。
特にD-Rocksのオテレ・ブラック選手とは、ベイオブプレンティで一緒にプレーしていました。彼が10番で、僕が15番。開幕戦でお互い10番背負って戦えたら面白いですね。
――どんなプレーをファンの皆様に見せていきたいでしょうか
ランニングゲームが自分の強みだと認識しています。キックもそんなに悪くはないと思いますが(笑)スペースが空いた所に鋭く切り込むスピードに注目して欲しいです。
――では最後に、開幕戦に向けての意気込みをお願いします
自分自身とても楽しみにしています。開幕戦のチケットも、売り切れ間近だと聞いています。大観客の中でチームがどれだけやることができるか、楽しみにしているので、ぜひ応援をよろしくお願いいたします!
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