長くこのチームにいるかのように受け入れてくれる 〜vol.10 ヴィリアミ・ヴリ【三重ホンダヒート 新加入選手インタビュー】
【三重ホンダヒート】
その経歴は、まさしく唯一無二だ。フィジーで2年間の農家を経験した後に渡米。アメリカンドリームを掴み、日本へやってきた。
ヒート1年目、台風の目となるであろうヴリ選手に、話を聞いた。
フィジー出身、ロマイヴィティ バーバリアンズ7s→サンタロサ→ユタ・ウォリアーズ。201cm/120kg。ポジションはロック 【三重ホンダヒート】
フィジーでの農家を経て、アメリカでプロ選手へ
ぜひ『プナ』と呼んでください。フルネームがヴィリアミ・タカプナ・ヴリで、ミドルネームからとった『プナ』がニックネームです。
――ラグビー歴はどれくらいになりますか
ラグビーを始めたのは14歳の時でした。高校からスタートし、大学生の時には地元のクラブチームに所属しました。ポジションはずっとロックです。
大学卒業後は農業をしながらクラブチームでラグビーをしていたのですが、2年程経った時に機会を頂き、アメリカ・カリフォルニア州にある小さなクラブチームでプレーすることになったんです。ただそこは15人制のチームではなく、セブンズに特化したチーム。ずっと7人制のラグビーをしていました。
――その後、アメリカのプロリーグ『メジャー・リーグ・ラグビー(MLR)』でプレーされたのですよね
ユタ・ウォリアーズというチームから声を掛けて頂き、トライアウトに参加したんです。そこで合格して、契約を結んで。2017年から約5年間、ユタでプレーしました。まさしくアメリカンラグビードリームですね(笑)
――ユタでの学びを教えてください
一番はプロ選手としての生活です。朝6時に起きて、夜まで1日中フルでトレーニング。プロラグビー選手としての心持ちを学んだように思います。
フィジーでの練習は1日畑仕事をした後だった。成長、成功の階段を上り続けていると自負する 【三重ホンダヒート】
初めての日本、初めてのスピード
昨シーズン終了後、ユタから今季の契約オファーも頂いていたのですが、エージェントから「ちょっと待って」と言われて。実は日本からこんな話が来ているんだ、と教えられました。
より高いレベルでラグビーができることなどを総合的に鑑み、ヒートでラグビーすることに決めました。
――10月中旬に合流してからの1ヵ月、なにが一番MLRと違うでしょうか
まずはラグビースタイルが全然違います。テンポ、ラグビーのスピードがとても速く、とても感銘を受けました。また本当にハードワーキングなチームだと感じています。
――11月4日に行われた静岡ブルーレブズとの練習試合にも出場しました
ヒートは80分間フィジカルに戦うことができるチームですよね。DIVISION 1のチームを相手にも、強度で負けることはなかった。タックルを受けて、立ち上がって、次のプレーに走る。その繰り返しがこのチームではより重要になるのだと改めて感じたゲームでした。
――ヴリ選手の強みはどこでしょう
フィジカル、そしてボールキャリーは見て欲しいです。スクラムでもこの重さは役に立ちますし、ラインアウトでも高さを活かすことができる。
ユタからやってきて、これまでのどのチームよりも高いレベルでラグビーができることを嬉しく思います。
日本語も習得中。お気に入りは「最高」「お疲れ」「本当に?」 【三重ホンダヒート】
ヒートのカルチャーを気に入っている
僕は日本食が大好きなので、ご飯で困ることはありません。本当に美味しいです!
だけど唯一、日本のマットレスは硬くて・・・。別府での合宿では、掛布団の上に布団を敷いて寝ていました。部屋を清掃してくれるホテルスタッフの方に「なんだこれは?」と驚かれましたね(笑)
――チームメイトとは打ち解けましたか
もちろんです。みんなすごく優しくてフレンドリーに話し掛けてきてくれるので、とても助かっています。
ヴィリアミ・カイポウリ選手とWヴィリアミでご飯に行くこともありますし、呉洸太、渡部寛太、マティウス・バッソン、ジャスティン・ダウニー選手らとオフの時間はよく一緒にいます。
――既に馴染めているのですね
はい、充分に馴染めています。まだ少ししか経っていないのに、このチームに長くいるかのようにみんな受け入れるんです。本当に嬉しいことです。
ヒートのハッピーでフレンドリーなチームカルチャーも、とても気に入っています。毎日楽しくラグビーができていることを嬉しく思います。
――それは安心しました。これから更に、チームメイトとの連携が深まることを楽しみにしています。では最後に、ヴリ選手のプレーを心待ちにしているヒートファンの皆様に、メッセージをお願いします
より高いレベルでラグビーができることを楽しみにしています。ぜひ、グラウンドで会いましょう!
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