誰もがワクワクするようなプレーを。そしてMr.ヒートに 〜vol.4河野孝太郎【三重ホンダヒート新人インタビュー】

三重ホンダヒート
チーム・協会

【三重ホンダヒート】

ひょんなことから高校でラグビーを始め、俊足を武器に今年三重ホンダヒートへ新加入した河野選手。
一見クールな印象を抱くが、心には常に『他の誰かのため』をもった行動を起こせる情熱家だ。
「コウタロウと言えば河野孝太郎」を目指すスピードランナーは、土の下で花を咲かせる準備をしながら、まずはセブンズで桜のジャージを目指す。
秘めたる熱き心構えについて、話を聞いた。

大分県大分市出身、大分東明高校→山梨学院大学。182cm/85kg。ポジションはウイング 【三重ホンダヒート】

――同期の川合選手が「河野選手は相当な負けず嫌い」とおっしゃっていました
はい、負けるのは好きじゃないですね(笑)。なんといいますか、どうでもいいって思えないというか。何事も勝ちたいと思っています。
自分が分からないことも、基本的にまずは自分でやってみたいタイプ。一度納得するまで試してみて、それから他の人にアドバイスをもらうようにしています。

――これまた同期からのタレコミですが、河野選手は笑いに厳しい、との話もあります
それも正解です(笑)。やっぱり人に笑ってもらえると、嬉しいじゃないですか。自己満足にはなってしまうのですが、自分が楽しめればいいなと思った時に人が笑っていたら、自分も楽しくなるんですよね。
初対面でまだ仲良くなれていない人には「関わりづらそう、静かそう」とよく言われるのですが、全然そんな感じではありません。

――趣味や特技があれば、教えてください
趣味は献血です。僕の血液型がAB型なんですけど、大学1年生の頃にAB型は希少価値が高いと耳にして。別に注射が嫌いなわけではないので、誰かのためになるんだったら、と行くようになりました。3ヶ月に1度のペースで行っています。

――笑いが好きなのも、人に笑ってもらえることが嬉しい。献血も、見知らぬ誰かのため。河野選手は『誰かのために』が軸にあるんですね。そんな河野選手が大切にしていることを教えてください
『気になることを、気になったままにしない』というのは自分の性格上、心掛けています。
ラグビーをする上でも、分からないことがあったらまずは自分で一度試してみる。もしそれで上手くいったら、自分のものとして吸収できて良かった、となります。だけど人生、そうじゃないことの方が多くて。そういう時には先輩やコーチたちに聞いて、解決するようにしていますね。

――年を重ねれば重ねるほど人には聞きづらくなりませんか
僕はあまり抵抗がないんですよ。自分のためになる、と思って行動しています。

転換期の渦中にいた高校時代

――ラグビーの話を教えてください。何歳からどこでラグビーを始めたのでしょうか
ラグビーを始めたのは高校1年生の夏でした。それまでは保育園の頃からサッカーを、中学校では姉がやっていたハンドボールをしていました。
高校でもハンドボールを続ける予定だったのですが、ハンドボール部がある公立高校に落ちてしまって。それで私立の大分東明高校に進学しました。最初は部活に入らず、しばらくは何もしなかったんですよね。ハンドボールもできないしどうしようかな、って悩んでいる時に、元々やっていたサッカー部の練習を見学に行ったら同じグラウンドでラグビー部が練習していて。たまたまその日がすごく楽しそうな練習メニューの日だったんです。それまでラグビーを見たことすらなかったので「ラグビーってこんな感じなんや」と思って入部しました。そしたらめちゃくちゃキツかった、っていうオチです(笑)

――ラグビーをするために大分東明高校に行かれたわけでなく、たまたま滑り止めで受けていた高校が大分東明だった、ということなのですね
そうなんです。今でこそ全国大会に出場するようなチームになりましたが、当時の大分県では大分舞鶴一強時代。僕が入学した年は決勝にも行けなかったです。
転機は高校2年生の年。キャプテンが代替わりした時に「本気で花園目指したい」って言ったことでチームが変わったんです。それまでの賑やかで楽しい部活から、一気に雰囲気が変わりました。本当にすごい方で、今では母校の大分東明でコーチをしているのですが、その人がきっかけでチームは大きく変わったことを覚えています。
その年には決勝に進出し、21対7で負けはしましたが、そこまで差を縮めることができた。それから更にチームの空気が変わっていったと思います。

――チームが良い方に変わる過渡期にいらっしゃった、ということですね
絶賛、真っ只中にいました。すごい経験でした。

スポーツ一家。高校入学後しばらくは帰宅部だったが、親からの「絶対何かの運動部に入りなさい」という一言でラグビーと出会った 【三重ホンダヒート】

――改めて、ラグビーを始めて一番良かったことを教えてください
ラグビーをやっていなかった時の自分を想像できないくらい、人との出会い、巡り合いがあるなと感じます。高校・大学とラグビーをしてきて、同じチームの人だけでなく、対戦チームの人だったり、そのチームのコーチだったり。そういう人との出会いが、考え方含め変えてくれたと感じています。

――仲の良い選手、ライバル選手はどなたでしょうか
同期とは常に一緒にいます。仲良いですよ。
ライバルは同じポジションの選手全員です。今はウイングを主でやっているので、ウイングの選手たち全員がライバルです。

目指すは「ウイングと言えば河野孝太郎」

――河野選手自身はどのようなキャリアパスを描かれていますか
最初の1・2年は下積みになるだろう、という覚悟は持っています。言い訳っぽくなってしまいますが、大学が他の同期に比べたらそんなに有名ではなくて。その分、その人たちの何倍も努力しないといけないと思っています。試合に出られない期間が同期たちに比べ長くなるかもしれないことも覚悟して入団しています。だから最初の1・2年の下積み中に爪跡を残して、3年目では「ウイングと言ったら河野孝太郎だ」って言われるぐらいの選手になりたいと考えています。

――ヒートのウイングといえば、昨シーズンで現役を引退された生方信孝さんがMr.ヒートとして君臨されていました。その後釜を担いたい、ということですね
そうですね。そういう選手になりたいです。目指す選手像としては、ヨーロッパでも活躍された松島幸太朗選手。スピードもあるし判断力もあって、体も強い。スピード、判断力、体の強さ、とラグビーにおいて大切な三大要素を持ち合わせている方なので、目指しています。

――コウタロウと言えば松島だけじゃない、河野もいるぞ、と言わせたいですね
そうですね、言われるようになりたいです。

小学校時代の通信簿には「よく掃除をする子」と書かれるほどキレイ好き。一度始めたら納得するまで止まらない、没頭タイプなのは今も変わらず 【三重ホンダヒート】

――ヒートでのお話に移ります。なぜヒートに入ったのでしょうか
実は元々、飲食店経営者になりたいという夢がありました。その路線で就活をし、内定も頂いたのですが、大学4年生の10月頃に大学の監督から「ヒートから話が来ている」と伝えられたんです。トップチームからのスカウトは、だいたい3年生の時に話があると聞いていて。でも3年次に何もなかったので、夢の実現に向けた就職活動を終えたタイミングでした。
なので最初は元来の夢の方が気持ちも強く、ヒートからのお誘いを一度お断りさせて頂いたのが実情です。でも大学最後のシーズンを戦う中で、やっぱりラグビー楽しいなって思って。色んな人に相談する中で「ラグビー選手は誰もがなれる職業じゃない」と、みんなに口を揃えて言われたんですよね。特に心を動かされたのは、仲良かった大学の同期から「頑張って欲しい」と言われた時。その人は小さい頃からラグビーをしていて、きっとプロ選手にもなりたかったと思うんですけど、リーグワンには行けなくて。そんな人たちと話しているうちに「チャンスがあるんだったら頑張ってみよう」とラグビーに対して前向きな気持ちになれました。

――ラグビーを続ける夢を、同期から託されたんですね。ヒートに加入し半年、どのような時間を過ごしてきましたか
シーズン中の加入だったので、先輩の選手方もやっぱり忙しいじゃないですか。試合があって、僕も新しい土地に来て、大学と違って世代も全く違う人がいっぱいいて。なんか全然馴染めなくて、そうするとやっぱりプレーでもなんかどっか遠慮しちゃう所があったんですよね。
でもシーズンを終え、徐々に先輩とも打ち解けられて練習外でもコミュニケーションが取れるようになってきた今、練習でも少しずつ自分の持ち味を出せているな、と感じます。

――苦しい時期に声を掛けてくれた先輩はどなただったのでしょうか
(呉)洸太さんですね。僕、バックス同期のフレイザーやカイトより合流するタイミングが早くて、僕が1人でいる時に話しかけてくれたのが洸太さんでした。

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ワクワクさせられる選手に、そして日本代表へ

――昨シーズン、チームとしてはDivision2残留という結果になりました
実際、入替戦で1勝できたじゃないですか。やっぱりそこが悔しい所で。たらればになってしまうのですが、もう1勝できていたらD1に上がることができていた、その1勝1敗というのが1番悔しくて。
選手たちの今年にかける気持ちは結構すごいものがあると思っています。悔しい思いをしたからこそ、やっぱりそれが力に変わる。練習でもひしひしと感じるので、僕自身も鼓舞されて練習ができていますね。今年、絶対D1に上がりたいというチームの雰囲気を、身をもって感じることができています。

――そういう内情を伺うと、もっと応援したくなります。河野選手自身は、何を強みにヒートで戦っていきたいですか
スピードには自信があるので、そこをもっと強化して『ボールを持ったら絶対にゲインしてワクワクさせれるような人になりたい』と思っています。チームに欠かせない、すぐに名前が挙がるような選手になりたいです。

――そのためにもこの1・2年を我慢の期間として、土の下で花を咲かせる準備をする、ということですね。河野孝太郎という1人の人間としては、どういう夢や目標をもっているのでしょう
ラグビーを続けると決めた時、経営者という夢は一旦白紙にしました。いまは、ラグビーをしている人ならば誰もが一度は思うであろう「日本代表になりたい」という目標を抱いています。
ヒートには本村(直樹)さんと近藤(雅喜)さんという7人制ラグビーで日本を背負って戦った選手がいらっしゃいます。僕もスピードが持ち味なので、そんな2人のようにセブンズ日本代表選手になりたいです。チームにも良い影響を与えられるでしょうし、15人制に戻ってきた時にも脅威となる選手になれたら、チームの力の向上にも貢献できるのではと考えています。

――楽しみにしています。最後にファンの皆様へのメッセージをお願いします
ボールを持ったら誰もがワクワクするようなプレーをします!応援よろしくお願いします!
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ジャパンラグビーリーグワン所属の『三重ホンダヒート』の公式アカウントです。三重ホンダヒートに関する試合情報や選手情報など様々なコンテンツをお届けいたします!

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