【選手が選手を紹介!奈良輪雄太→平智広】「平は秀才タイプの苦労人。そういうところがプレーや私生活にも出てる」「絶対にサボらないし最後まで走る。ナラくんがピッチにいると助かる」

東京ヴェルディ
チーム・協会

【©︎TOKYO VERDY】

選手が明かすチームメイトの素顔『PLAYER INTRODUCTION』

東京ヴェルディ公式マッチデイプログラム内で好評の、緑の戦士たちによるリレー形式の“他己紹介”企画。プレーヤーとしての特長はもちろん、チームメイトだからこそ知っている選手の素顔に迫ります。奈良輪雄太選手が語る平智広選手の素顔とは・・?

奈良輪雄太が語る平智広

平はレフティー特有の感覚を持っている

僕は年齢が近い平智広にバトンを渡すことにします。平とも家族ぐるみで少し絡みがあるし、ここ数年はリハビリも一緒にやっていて、リハビリの空間では一番話すかなという感じですね。内容としてはサッカーのことより、プライベートの話をしたり、好きなスマホゲームを一緒にやったりしています。家族の話でいえば、去年、たまたま同じタイミングでディズニーランドに行って、一緒に行動したこともありました。

人柄としては、見たまんまですね。口数が多いタイプではないですが、やたらキレのあるコメントをするイメージがあります。なんか、ズバッと核心を突くようなことを言うので、話していて賢さを感じますね。

サッカーでは、左利きの選手と右利きの選手では脳の使い方が違うという話をよく聞きますが、実際に一緒にやっていて、左利きの平には「なにか違う感性」を感じる部分はあります。物事をしっかりと考えているタイプであるけれども、一方でボールの持ち方とか、パスの出し方とかは、レフティー特有の感覚を持っているなと感じますね。

平智広選手 【©︎TOKYO VERDY】

苦しい状況でもしっかり行動している姿にリスペクト

僕がヴェルディに来てから5年間一緒にやっていますが、最初は正直、平がキャプテンをやるというイメージがなかったので、彼がキャプテンをやることになった時は驚きでした。でも今はもう、普通に「キャプテン」という感覚で接しています。自分よりも年下ですけど、純粋に「すごいな」と思います。

この5年で彼もいろいろ変わっていると思います。子供が生まれたり、キャプテンになったり……。最近はちょっとケガが多くて気持ちよくプレーできていないのかもしれないですが、人としてはすごく成長しているんじゃないかなと思います。ヴェルディのアカデミーの子たちは、どちらかといったらヤンチャな子が多いイメージですが、彼はどちらかというと秀才タイプ。泥臭くというか、苦労してプロになって、プロになってからも苦労してきたというイメージがあって、そういうところがプレーや私生活にも出ているなと感じます。

それと、平はもともと人と食事をするのが好きだったらしいですよ。だから、人とワチャワチャするのは好きなんじゃないかなと思っているんだけど、どうなんだろう? そんな話もぜひ聞いてみてください。

平智広選手 【©︎TOKYO VERDY】

では、最後に僕から質問とメッセージを。といっても、質問かぁ、難しいなぁ…。あと何年サッカーをするのかな? 二人っきりの空間とかになったら直接聞いてもいいけど、これってけっこうヘビーな質問じゃないですか。なので、ここで聞いてみることにします。自分の中で、あとどれぐらいサッカーをやるつもりなのかは気になりますね。どう答えるだろう? 賢い彼だったら、たぶんうまく返してくれると思いますよ。

本来キャプテンというのは、やはり公式戦のピッチに立って、プレーで示してというのが普通だと思うけど、それがなかなかできていないのは、たぶん平自身が一番苦しいと思う。それに対して、僕が何かをしてあげるということはないけど、そういう状況でも平がしっかりと行動しているのは日頃から見ているし、心からリスペクトしているよ。普段はそういうことは伝えてないけど、これを機にそう思っているということを感じ取ってくれればいいなと思います。

僕もまもなく復帰する予定なので、チームに貢献できるように頑張ります!

平智広選手 【©︎TOKYO VERDY】

平智広が語る奈良輪雄太

ナラくんがピッチにいてくれると本当に助かる

平智広です。ナラくん(奈良輪雄太)から「キャプテンとしてしっかり行動していることを、日頃から見ているよ」というメッセージをもらえて、すごくうれしかったです! ナラくんみたいに、自分のやるべきことを毎日しっかりとやっている選手からそんなふうに思ってもらえていることが余計にうれしいです。

ナラくんは今言ったように、とにかく毎日自分のやるべきことをしっかりとやっています。それって当たり前のようだけど、実際にやり続けられる人って、実はなかなかいないと思うんですよね。でも、ナラくんは違う。時々自分に甘えてサボっちゃったり、なんてところは一度も見たことがないし、すごく自分を持っているなと思います。でも、だからといって周りの人がやっていないことに対して決して文句を言ったりしない。普通はサボっている選手がいたら、「もっとちゃんとやれよ」と思うものですが、ナラくんが周りの選手に怒るシーンを見たことがない。だから、ナラくんを悪く言う人は誰もいないと思います。サッカーに取り組む姿勢とか、誰よりも早く来て練習の準備している姿を誰もが見ているから、僕も含めてみんなが尊敬の目で見ています。

チームメイトになって5年目になりますが、サッカー面でいうと、ナラくんがピッチにいてくれると本当に助かりますね。絶対にサボらないし、最後まで走る選手。自分がつらいと思ってからもうひと踏ん張りできるので、チームが苦しい場面で必ず助けになってくれる存在です。ポジション的にも、自分がセンターバックで、ナラくんがサイドバックで横にいることが多いのですが、ナラくんが一人で相手を抑えてくれるシーンもけっこうあります。それに、外から見ている人には意外に感じるかもしれませんが、ピッチの中ではナラ君の声がよく聞こえます。前の選手とか横の選手に対しての声がけをサボることなくやってくれるので、そこも頼もしいですね。サイドバックの選手が喋ってくれないと、自分で首を振らないといけないとか、細かい部分でけっこう影響があるのですが、ナラくんの場合は声を聞くだけで相手がどこにいるかが分かる。そうした見えない部分でもすごく助かっています。

奈良輪雄太選手 【©︎TOKYO VERDY】

ディズニーランドで両家族でコーヒーカップに乗った思い出

そうそう。ナラくんも言っていたとおり、家族ぐるみで仲良くさせてもらっています。ディズニーランドで偶然会ったのも本当です(笑)。たまたま行った日がかぶって、一緒に回ったんですよ。両家族のみんなで一緒にコーヒーカップに乗った気がします。住んでいるところもけっこう近いので、行きつけのショッピングモールでもたまに会ったりするんですよね。一緒にご飯を食べることもあるので、子育てについてとかいろいろな話を聞いています。ナラくんのところは教育もしっかりしてそうなので参考にしています。ちなみに、僕はナラくんと違って家事はぜんぜんやりません。でも、子供と一緒に遊ぶのは好きなので、おかげさまで子供からは好かれていると思います(笑)

そして、質問ね。「あと何年サッカーをするのか」って? “何年”かぁ。自分がやりたい年齢までかな。チームもあるし、家族もいるので、金銭的な部分も含めて考えなくてはいけないですが、個人的には35歳まではやりたいですね。いま32歳なので、今年を抜くとあと3年か。最低でも、あと3年は頑張りたいと思います。

ナラくんとは、たまにそういう話もしたりするんですよね。お互いに年齢が年齢なので。たしか前にも「サッカーを辞めた後にどうしたいか」という話をしました。サッカー界に残るのか、全く違う世界に飛び込むのか。引退後の方向性について話したことがあった気がします。

子どもたちに少しでも長くプレーしているところを見せたい

「35歳」というのは、区切りとしてなんとなくです。プロになった頃は「30歳までできればいいな」と思っていたんですが、気がついたら30歳を超えていたので、じゃあ次は35歳かなと。ただ、年齢よりも大事なのは、自分の気持ちじゃないですかね。35歳を過ぎても体が動く選手もいれば、30歳を過ぎて体力的にも精神的にも一気に落ちてしまう選手もいると思う。それでも続けていけるかどうかは結局、自分の気持ち次第。なので、「35歳まで頑張る!」という気持ちでやっていれば、実際にできるんじゃないかと思っています。

あとは、やはり家族が一番のモチベーションですね。子どもがもう少し大きくなるまでサッカーを続けていたいという気持ちは強くあります。息子がいま4歳と2歳なのですが、最近は特に下の子がスタジアムで試合を観るのをすごく楽しみにしているらしいんです。キラキラした目で試合を観ているそうなので、彼に喜んでもらって、もっとサッカーを好きになってもらえるように、もう少し長くプレーしているところを見せられたらなと思います。そのためにも、ナラくんの自分の体との向き合い方などは、これからも参考にさせてもらいます。
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著者プロフィール

東京ヴェルディは、日本初のプロサッカーチームを目指して設立された1969年の当初から、青少年の育成とスポーツ文化の振興と確立を目的に活動を行っています。1993年の開幕時からJリーグに参戦して初代チャンピオンに輝き、連覇も達成するなど数多くのタイトルを獲得しています。女子チームの日テレ・東京ヴェルディベレーザは設立当初から日本の女子サッカー界を牽引する存在で、多くのタイトルを獲得してきました。日本女子代表にも数多くの選手を送り出しています。男女ともに一貫した育成システムを誇り、世界に通じる選手の育成を続けています。

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