2020ドラフト候補選手ランキング 直前版
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2020年ドラフト候補選手をランキング化。将来性・完成度の2つにおいて50点満点で採点し、上位50人を紹介します。ドラフト直前、評価の高い選手は!?
※項目は横にスクロールします。
■採点の評価値は以下の通り。
・将来性
21~25:MLBでタイトルクラス
16~20:MLBでレギュラークラス
11~15:NPBでタイトルクラス
6~10:NPBでレギュラークラス
1~5:NPBで戦力になる
・完成度
21~25:NPBで1年目からタイトル
16~20:NPBで1年目からレギュラー
11~15:NPBで1年目から一軍戦力
6~10:NPBで1年目から二軍の主力
1~5:NPB1年目は育成期間
順位 | 選手名(所属) | 合計点 | 将来性 | 完成度 | ポジション | カテゴリー | 身長 | 体重 | 投打 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 高橋宏斗(中京大中京) | 36 | 19 | 17 | 投手 | 高校生 | 183センチ | 84キロ | 右右 |
2 | 伊藤大海(苫小牧駒大) | 35 | 15 | 20 | 投手 | 大学生 | 176センチ | 80キロ | 右左 |
3 | 早川隆久(早稲田大) | 34 | 16 | 18 | 投手 | 大学生 | 179センチ | 72キロ | 左左 |
4 | 栗林良吏(トヨタ自動車) | 33 | 12 | 21 | 投手 | 社会人 | 177センチ | 80キロ | 右右 |
5 | 佐藤輝明(近畿大) | 31 | 18 | 13 | 内野手 | 大学生 | 186センチ | 92キロ | 右左 |
6 | 木澤尚文(慶応大) | 27 | 15 | 12 | 投手 | 大学生 | 183センチ | 85キロ | 右右 |
7 | 山下舜平大(福岡大大濠) | 26 | 22 | 4 | 投手 | 高校生 | 188センチ | 93キロ | 右右 |
8 | 牧秀悟(中央大) | 25 | 13 | 12 | 内野手 | 大学生 | 178センチ | 81キロ | 右右 |
8 | 五十幡亮汰(中央大) | 25 | 11 | 14 | 外野手 | 大学生 | 172センチ | 64キロ | 右左 |
10 | 中森俊介(明石商) | 24 | 16 | 8 | 投手 | 高校生 | 183センチ | 87キロ | 右右 |
11 | 小林樹斗(智弁和歌山) | 23 | 17 | 6 | 投手 | 高校生 | 182センチ | 85キロ | 右右 |
12 | 森博人(日本体育大) | 22 | 9 | 13 | 投手 | 大学生 | 177センチ | 80キロ | 右右 |
13 | 小深田大地(履正社) | 22 | 15 | 7 | 内野手 | 高校生 | 178センチ | 89キロ | 右左 |
14 | 大道温貴(八戸学院大) | 21 | 9 | 12 | 投手 | 大学生 | 178センチ | 78キロ | 右右 |
15 | 鈴木昭汰(法政大) | 20 | 9 | 11 | 投手 | 大学生 | 175センチ | 81キロ | 左左 |
15 | 入江大生(明治大) | 20 | 10 | 10 | 投手 | 大学生 | 187センチ | 84キロ | 右右 |
17 | 古川裕大(上武大) | 19 | 10 | 9 | 捕手 | 大学生 | 182センチ | 83キロ | 右左 |
18 | 元山飛優(東北福祉大) | 18 | 9 | 9 | 内野手 | 大学生 | 180センチ | 78キロ | 右左 |
19 | 高田琢登(静岡商) | 17 | 11 | 6 | 投手 | 高校生 | 177センチ | 77キロ | 左左 |
19 | 平内龍太(亜細亜大) | 17 | 12 | 5 | 投手 | 大学生 | 186センチ | 90キロ | 右右 |
21 | 来田涼斗(明石商) | 16 | 12 | 4 | 外野手 | 高校生 | 180センチ | 85キロ | 右左 |
21 | 宇田川優希(仙台大) | 16 | 11 | 5 | 投手 | 大学生 | 184センチ | 95キロ | 右右 |
21 | 藤井聖(ENEOS) | 16 | 6 | 10 | 投手 | 社会人 | 176センチ | 80キロ | 左左 |
21 | 今川優馬(JFE東日本) | 16 | 6 | 10 | 外野手 | 社会人 | 176センチ | 84キロ | 右右 |
25 | 松本隆之介(横浜) | 15 | 13 | 2 | 投手 | 高校生 | 187センチ | 77キロ | 左左 |
25 | 元謙太(中京) | 15 | 12 | 3 | 外野手 | 高校生 | 186センチ | 78キロ | 右右 |
25 | 山崎伊織(東海大) | 15 | 14 | 1 | 投手 | 大学生 | 181センチ | 72キロ | 右左 |
25 | 小木田敦也(TDK) | 15 | 5 | 10 | 投手 | 社会人 | 173センチ | 78キロ | 右右 |
29 | 井上朋也(花咲徳栄) | 14 | 12 | 2 | 内野手 | 高校生 | 181センチ | 86キロ | 右右 |
29 | 伊藤優輔(三菱パワー) | 14 | 6 | 8 | 投手 | 社会人 | 178センチ | 77キロ | 右右 |
31 | 土田龍空(近江) | 13 | 11 | 2 | 内野手 | 高校生 | 179センチ | 77キロ | 右左 |
31 | 高田孝一(法政大) | 13 | 5 | 8 | 投手 | 大学生 | 183センチ | 92キロ | 右右 |
33 | 根本悠楓(苫小牧中央) | 12 | 10 | 2 | 投手 | 高校生 | 170センチ | 76キロ | 左左 |
33 | 常田唯斗(飯山) | 12 | 10 | 2 | 投手 | 高校生 | 181センチ | 72キロ | 右右 |
33 | 細川凌平(智弁和歌山) | 12 | 10 | 2 | 内野手 | 高校生 | 174センチ | 74キロ | 右左 |
33 | 山野太一(東北福祉大) | 12 | 5 | 7 | 投手 | 大学生 | 172センチ | 74キロ | 左左 |
33 | 栄枝裕貴(立命館大) | 12 | 4 | 8 | 捕手 | 大学生 | 179センチ | 79キロ | 右右 |
33 | 中野拓夢(三菱自動車岡崎) | 12 | 4 | 8 | 内野手 | 社会人 | 172センチ | 68キロ | 右左 |
39 | 加藤翼(帝京大可児) | 11 | 9 | 2 | 投手 | 高校生 | 179センチ | 76キロ | 右右 |
39 | 牧原巧汰(日大藤沢) | 11 | 10 | 1 | 捕手 | 高校生 | 174センチ | 76キロ | 右左 |
39 | 河村説人(星槎道都大) | 11 | 8 | 3 | 投手 | 大学生 | 192センチ | 86キロ | 右右 |
39 | 森浦大輔(天理大) | 11 | 5 | 6 | 投手 | 大学生 | 175センチ | 70キロ | 左左 |
39 | 益田武尚(北九州市立大) | 11 | 4 | 7 | 投手 | 大学生 | 175センチ | 80キロ | 右右 |
44 | 小牟田龍宝(青森山田) | 10 | 8 | 2 | 投手 | 高校生 | 178センチ | 82キロ | 右右 |
44 | 中山礼都(中京大中京) | 10 | 8 | 2 | 内野手 | 高校生 | 181センチ | 80キロ | 右左 |
44 | 松本竜也(Honda鈴鹿) | 10 | 5 | 5 | 投手 | 社会人 | 178センチ | 86キロ | 右右 |
44 | 佐々木健(NTT東日本) | 10 | 3 | 7 | 投手 | 社会人 | 179センチ | 85キロ | 左左 |
48 | 二俣翔一(磐田東) | 9 | 8 | 1 | 捕手 | 高校生 | 180センチ | 76キロ | 右右 |
48 | 赤上優人(東北公益文科大) | 9 | 6 | 3 | 投手 | 大学生 | 175センチ | 80キロ | 右右 |
48 | 小郷賢人(東海大) | 9 | 4 | 5 | 投手 | 大学生 | 180センチ | 88キロ | 右右 |
48 | 大江克哉(NTT西日本) | 9 | 3 | 6 | 投手 | 社会人 | 177センチ | 75キロ | 右右 |
48 | 森井絃斗(セガサミー) | 9 | 6 | 3 | 投手 | 社会人 | 184センチ | 94キロ | 右右 |
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解説
新型コロナウイルスの影響で6月まではほとんど公式戦が行われないという異例のシーズンとなった2020年。そんな激動の年を象徴するように、ドラフト会議直前の10月に入っても様々な動きがあった。最も大きかったのは高校ナンバーワン投手と言われる高橋宏斗(中京大中京)が大学進学からプロ志望に転じたことだ。10月6日に第一報が流れた時に筆者は東都大学野球の取材で神宮球場にいたが、ネット裏のスカウト陣も驚きを隠せない様子だった。将来性のある投手を重視する球団はまず高橋に向かうことになるだろう。
その翌日には6月にトミー・ジョン手術を受けて社会人入りすることを表明していた山崎伊織(東海大)も一転してプロ志望を表明。来年1年間はリハビリに費やすこととなるが、故障さえなければ1位指名が有力視されていた投手だけに、各球団がどのような判断を下すかに注目が集まる。
その他の上位候補と見られていた選手は、最後のシーズンでもしっかりと結果を残しているケースが目立つ。高橋以外の投手では伊藤大海(苫小牧駒沢大)、早川隆久(早稲田大)、栗林良吏(トヨタ自動車)の三人が最初の入札候補。最も人気を集めそうなのは早川だが、活躍した時期の長さに加えて先発とリリーフの両方ができる点を考慮し、ランキングでは伊藤を上とした。即戦力度では栗林がナンバーワン。社会人1年目から圧倒的な成績を残し、今年も最初の公式戦が都市対抗予選というプレッシャーのかかる中で圧巻の投球を見せるなどその調整能力の高さも見事だ。
彼らに続く投手となると高校生では山下舜平大(福岡大大濠)、中森俊介(明石商)、大学生では木沢尚文(慶応大)が有力候補となる。将来性を重視するか比較的早く使える投手を重視するかで誰を指名するか判断が分かれることになるだろう。
野手では佐藤輝明(近畿大)がスケールの大きさから一番人気となりそうだが、早く一軍の戦力になるという意味では牧秀悟、五十幡亮汰(ともに中央大)の二人が上回っているだろう。特に五十幡のスピードはプロでもいないレベルであり、出場機会さえ得られればいきなり盗塁王争いに加わる可能性も十分にあるだろう。
ここまでに名前を挙げた山崎以外の9人は1位指名が有力だが、次の候補となってくると球団のニーズによってだいぶ顔ぶれが変わってくることが予想される。ここ数年高く評価されることが多い高校生野手であれば小深田大地(履正社)、来田涼斗(明石商)、元謙太(中京)などの名前が挙がり、どうしても捕手ということであれば古川裕大(上武大)と栄枝裕貴(立命館大)も浮上してくる可能性がある。抽選を外した後や、ウェーバー順となる2位指名の駆け引きにもぜひ注目してもらいたい。
【監修:西尾典文】
1979年、愛知県生まれ。大学まで選手としてプレーした後、筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から技術解析などをテーマに野球専門誌に寄稿を開始。修了後もアマチュア野球を中心に年間約300試合を取材し、全国の現場に足を運んでいる。