EASLは広島、天皇杯は琉球が優勝! B1獲れば西地区が完全制覇!?…BMH的終盤戦展望【B MY HERO!】
あいさつが遅くなりました。島根スサノオマジックのホームゲームを中心に解説を担当させていただいております朴航生です。ここからはB1リーグの各地区上位勢力へと焦点をあて、地区優勝、CS枠である各地区2位、そしてワイルドカードの行方に想いを馳せていきたいと思います。
3地区の現状確認と今後の予想
この両チームに続くのは大阪エヴェッサと京都ハンナリーズですが、どちらも同率で2位の島根とは7ゲーム差と、残された試合でこの差をまくるために許される敗戦は片手の指で数えられる以内でしょう。また、EASLを制した昨季のB1王者・広島ドラゴンフライズがその後に続いておりますが、こちらは主力選手の欠場の重なりによる序盤の負債があり、昨季のように起死回生の再来でのCS出場を決めるには19連勝の離れ技すら必要になりそうです。
現実的には、西地区の首位争いは琉球と島根、島根が初のB1地区制覇となるか、それとも琉球が天皇杯の勢いそのままに盤石の強さで地区王座に舞い戻るかが西地区終盤戦のテーマとなりそうです。
そして中地区は、その差僅かに1ゲームで三位につけているシーホース三河、その後を追いかけるサンロッカーズ渋谷、名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、ファイティングイーグルス名古屋と続いていますが、ここまで地区最下位となってしまっている川崎ブレイブサンダースも後半戦は調子を挙げて13勝まで伸ばしており、地区全体で見た時に非常に力のあるチームばかりとなっており、同地区対決の割合が増える終盤戦で他地区よりも順位の入れ替わりが激しくなりそうです。中地区の二位の座を掴み取るチームが一体どれぐらいの勝率となるのか、それ次第でワイルドカードの行方も変わるでしょう。
そして、東地区です。
首位は11月と2月の月間MVPに輝いたD.J・ニュービル選手、比江島慎選手の両エースがチームを牽引する宇都宮ブレックスとなっています。先日も現在同地区2位に付けていて、クラブ初となるCS出場に向かっている群馬クレインサンダーズを直接対決で下し、その差を5ゲーム差と引き離しています。3位には2ゲーム差で千葉ジェッツとなっており、2位と3位が入れ替わる可能性も大きくありながら、東地区の3位がワイルドカードに滑り込む可能性も高そうです。
データを超え、想像を超えたドラマティックな展開を希望
まずは三遠 vs 千葉J。次に宇都宮 vs 三河。さらに、琉球 vs 島根。最後に群馬 vs A東京となります(全て左側のチームがホーム開催権)。
仮に現状順位どおりに全てが推移するのならばFINALは三遠 vs 宇都宮となります。
しかし、三遠はシーズン最高勝率となると、やはりその力を疑う余地はありませんがネックになるのはBリーグの歴史とジンクスとなりそうです。現段階での1stラウンドの相手千葉Jのスターパワーがジンクスと共に立ちはだかるのではと、その懸念が払拭されることは結果が出るまでは無いでしょう。日本代表新戦力と代表を牽引し続けてきたPG/Fのマッチアップは考えただけでも胸が熱くなります。
宇都宮と琉球は圧倒的なホームの後押しを背に受け、それぞれの相手を打ち倒しそうですが、その会場を静かにさせることのできる選手が三河と島根にいることも間違いありません。群馬 vs A東京は、CS初出場となる群馬ではありますが、経験豊富な選手とコーチ陣が手綱を握ればCS用の変幻自在のDFがA東京を苦しめそうです。と、想像だけでも大盛白飯3杯を掻きこめそうな内容です。
そうした想像からにはなりますが、個人的な現状順位をもとにしたカードからのFINAL予想は、千葉J vs 宇都宮としたいと思います。データを超え、想像を超えた内容を期待でき、今季のB1リーグを間違いなく忘れられないものにしてくれるカードです。
最後にこの場を借りて、去る2025年2月24日、宇都宮のケビン・ブラスウェルHCが逝去されたことに対し、改めて心からお悔やみを申し上げます。
なお、同クラブから14日に発表があったとおり、3月23日午後5時45分ごろから同日ゲームが行われる日環アリーナ栃木において「KEVIN BRASWELL Memorial Ceremony」が開かれます。また、参加は当日のチケットをお持ちの方のみに限られるそうですが、同日午前10時から15時まで、ベルヴィ宇都宮に献花台が設置されるそうです。
シーズン真っ只中での出来事であり、東地区首位を走っていた宇都宮を襲ったショックがどれほどの衝撃かをはかる術はありませんし、推し量ってほしくはきっとないことでしょう。ただ、宇都宮というチームに関係する全ての人々が受けた大きな悲しみを、一丸となって、故人と共に叶えようと邁進していた夢と目標に向かう姿勢はこの先どこまでも続くはずです。
「神は真実である。あなたがたを耐えられないような試練にあわせることはないばかりか、試練と同時に、それに耐えられるように、逃れる道も備えて下さるのである」(新約聖書・コリントの信徒への第一の手紙 10章13節)
言葉ほど簡単なことではないことはもちろん承知の上ですが、前を向き進むのが難しい時も、どんな深い悲しみも、必要ならば立ち止まり、そして手を取り合い、乗り越えれると信じて、前に進み続けるB1リーグの終盤戦とCSに、私もその小さな歯車として微力ながら貢献していきたいと思います。
朴航生(B MY HERO!特派員)
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